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2009-12-11 06:09:58 | Header

スピードシークレットには下記の目次ページがあります。目次から各ページには直接リンクできます。まず、目次に入りそこからお読みください。どこからお読みいただいてもかまいません。

スピードシークレット目次

スピードシークレット2目次

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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スピードシークレット2 (その44 最終回) Superstar Theory

2009-12-09 22:45:51 | SS2


Chapter 14 Superstar Theory

この本を通して私は偉大なレースドライバーの例、特にMichael Schumacherについてお話してきました。私はMichael Schumacherのファンクラブの創始者か会長だと思われてしまいそうですね。そうではないのですが、この本を書いているときに、彼は世界で一番、歴史的にみても一番すぐれたドライバーの一人と認識されています、したがって他のどのドライバーを比較に採用できるでしょうか?私は彼の事を何か特別な存在と思っているのでしょうか?はいともいいえとも言えます。

私は、私たちの全て、即ち、あなたも私もMichael Schumacherも同じようなドライビングの才能とともに生まれてきたのだと信じています。私たちの全てはスーパースターになることができる能力を持っているのです。でも、もしあなたが6フィート10インチの身長になるようなDNAを持って生まれたならF1をドラビングするキャリアを選ぶかどうかは疑わしいのですが。しかし、基本的な身体的能力を持っているのなら、あなたもレース界のスーパースターになることができるでしょう。言い換えると、Michael Schumacherは特別な才能を持った人として生まれてきたわけではないのです。

もし今日Michael Schumacherと皆さんの間に違いがあるとすれば、両方の人がそれぞれ生まれついた才能に対してどのようにしてきたかの違いなのです。そして、それこそが彼を特別な存在にしたものなのです。

まとめて言えば、Schumacherの人生の中で彼の生まれついた才能を使いそれを今日世界中に証明しているスーパースターの能力にまで昇華にまでさせる機会がいくつもあったのでしょう。

もし、あなたがInner スピードシークレットを読んでいたなら、あなたは最高のパフォーマンスを発揮するための身体的な統合性の価値について理解されていると思います。それはすなわち右脳と左脳の両方を均等に使うことです、即ち、創造性、本能的、全体像などを司る右脳も使い、実質的、論理的そして細部を重視することを司る左脳も使うことです。

多くの子供達が身体的な統合性を得るための運動を十分に行うことが無いのに対し、Schumacherにはそれがあったのだと思います。小さな子供が身体的な統合性を一度得ると、彼、または彼女は良くコーディネートされた動きを感じることができるのです。それが彼ら自身がコーディネートされていることを教える信念を醸成するのです。この信念の体系はさらに外部の要因(両親、教師、友人など)のコメントにより強化されてゆくのです。これらすべてのことは子供にもっと身体的な動きをするように促すことにつながりそれがさらに子供の脳と身体の統合を強化してゆくことになるのです。これが自己達成的な予言となるのです。

もちろんその反対の現象も存在します。例えば、十分に「はいはい」をしない赤ん坊は早い時期にはそれほど脳と身体は統合されていないでしょうし、それが信念の体系に影響を与えるのです。これは子供を自分はそれが得意で無いといういい訳で身体的活動から遠ざけることになります。

さて、Schumacherは統合とコーディネートがなされた子供時代を過ごしたのでしょう。私はその事実が彼にたくさんのスポーツに参加する勇気を与えたでしょうし、それがさらに彼の感覚入力の発達を促したのです。彼の家族がカートコースを所有していたことも彼には有利に働いたのは確かです。でも、わたしの彼の子供時代について理解したことによれば、彼は単純にカートに多くの時間を割いたわけではないのです。逆に彼はカートの時間を明確な意識をもって使っていたようです。言い換えると、彼はカートに乗るときは上達のための明確な目的を持っていたのです。

お分かりのように、彼の生まれつきの才能の発達の多くは育った環境により左右されるものだったのです。

さて、私はSchumacherは必ずしも彼の能力は意識的に発達させたきたと言っている訳ではありません。実際は、彼はそのようなテクニックの多くには単にめぐり合ったのだと想像しています。ちょうど大抵の人々がめぐり合うように身体的な行動を発達させることのようにです。それに加えて、目的に沿ったかたちで教えられたテクニックもあるのだと思います。

Schemacher(或いはどのようなスーパースターでもですが)を他の人を分けることの1つは学習能力の素早さにあると思います。他のだれよりも早いのです。もし彼が同様の才能を持つ人々と同時にレースの活動を始めたとすると、彼は自分の才能をより早く発達させることができたのです。それが彼に優位性を与えたのです。

もちろん、それは単なる願望から得られるわけでもなく努力なしで得られるものでもありません。彼は肉体的なワークアウトに費やす時間の多さで有名です。私は同様の準備作業が彼の頭脳に対しても行われている事実を知っています。私はアイルトンセナも同様であったことを知っています。1日フルのテスト、それはフルに2レース分の走行の距離と同じですが、の後でSchumacherはしばしばウエイトリフティングや他のトレーニングをしているのです。そのときにあなたはこう尋ねなければいけません、彼が今していることは彼の努力なのか生まれつきの才能なのかをです。

私のポイントは、あなたがどれだけ多くの生まれつきの才能を持っているかどうかは問題ではないのです。問題はあなたがそれをどのように育てるのかなのです。もしあなたが他の同様な才能の人々よりもより良く、速くなるための学習の方法を学べば、あなたはそのような人々をはるか後方に置いてゆくことができるのです。

もちろん、それが私の意図することでもあります。ドライバーをチャンピオンに導く技巧や科学、特性そしてテクニックについて継続的に学び続けるのです。なので、私は「また会うときまで」とは言わず「私がさらに学ぶときまで」と言いたいのです。



素早く学べるようになってください、そして私がいつもレース前に自分がコーチしたドライバーに言うように、「楽しむ事」を忘れないでください。

無断転載、出典を示さない引用はかたくお断りします。必ずご連絡を!
© hkomori_2005

スピードシークレット2は今回で終わります。目次を見るとこれの掲載に足掛け3年かけてしまいました。ながながとお付き合い頂きありがとうございました。


スピードシークレット2 (その43) Chapter 13 Case Studies 6

2009-12-09 22:45:11 | SS2

Ace: Post Race Debrief

Aceはオープンホイールスペックシリーズ中の大半を私がコーチした若手のドライバーでした。彼はドライバーズシートではすばらしい才能の持ち主なのですが、若いゆえに車の中と外の両方の行動に微調整が必要でした。

以下が私たちが実施した微調整作業とレース週末以外のとき、さらにしなければならないことのまとめです。

Ace、まず、あなたは正しく食事をしなければなりません。あなたは車の中に十分な燃料がないとレースを始めないでしょう、それなのに何故自分の中に燃料を入れずにレースを始めようとするのですか?あなたが食事をする気分がないのは分かります、でも、それを自分の習慣にしなければなりません。なので、直ちにそれに慣れるようにしましょう。

視覚:車はあなたの視線の方向に動きます。見ている方向に車は進んでしまうのです。従い以下のことを頭の中に留めておいてください、あなたがコーナーのApexをまっすぐに見ていると多分はあなたは車を直線的にそこに向けてターンさせてしまうのです、つまり、コーナリングがズムーズな弧を描くターンにならないのです。ターンインのポイントであなたはApexを直接見なければなりません。でも、あなたは車を弧を描くようにしてそこに到達する心理的な像を持たなければならないのです。あなたはカーブした像、或いはそのような視線で見るようにしなければならないのです。

それが分かったらあなたは全てのコーナーを毎回正しいラインの上に乗り、走ることができるでしょう。速く走るためには基本的に3つの基礎があります。(1)アクセルをなるべく早くスムーズにしかも強く踏み始めること、(2)コーナー脱出時のアクセルに戻るタイミングを遅らせることなくコーナーエントリー速度を上げること、(3)ブレーキを遅らせることです。忘れないでください、あなたはブレーキを踏むことでなくいアクセルを踏むことでタイムの向上を得るのです。初めの2つのことに集中してください。実際、今のステージでは1番目の項目、他の何よりもアクセルに早く戻ることを行うことで多く改善を得ることが出来るでしょう。この週末にはアクセルに早くスムーズにそして強く戻すことに集中してください。

走行のセッションやレースの目的はすべて一番速く走ること、勝つことにあります。でも、何が一番速くなることや勝つことへ導いてくれるのでしょう?無理して速さや勝つことを得る以外にです。あなたはあなたのパフォーマンスを最大にすることで自動的に速くなり勝つことができるようになります。あなたのパフォーマンスを最大化するための全てのことを実行してください。正しい食事をし、視覚化を練習し、適切なシートポジションを決め、それぞれのセッションで何を行うのか計画し(スキルを上げるために必要な項目を3つ決めてください)、競争について余り考え込まずに、回りのあらゆる人たち(メカニック、家族や友達)からサポートを受けるようにするのです。

自分で限界をセットしないように注意してください。どんなラップタイムが出ればあなたは満足するのかについてはあまり考えないようにしてください。何故なら、タイムはもっとよくなるかもしれないし、それがあなたの動機付けにならないかもしれません。ラップタイムに満足してはいけません。あなたはいつでもより速く走る方法を見つけることができるのです。自分の限界を決めないでください。

パス:あなたは競争相手に並ぶだけで十分なのです、並べば、コーナーはあなたのものです。もし、あなたが相手を追い越して行けば逆に相手に再度追い越させる機会を与えるだけです。

時にはあなたは辛抱強くなる必要があります。特にターンインポイントでです、すなわち車を回転させ始め、アクセルに戻るまでの間、車が通過するポジションでです。辛抱強く待つ結果、大抵出口速度を増加させることができるのです。どちらがよいのでしょう?コーナー通過中が速いのとコーナー出口が速いことの2つのことがらの間でです。出口で速いことはストレートの速さに直結するのでより重要なのです。

準備はいろいろな必要なことの中の1つではないのです。準備が全てなのです。準備が勝者を敗者を分ける差なのです。繰り返しますが、準備があなたが勝つために行うすべてなのです。アイルトンセナがあのようなドライバーであったのは正ににそのせいなのです。それが全て生まれつきの才能だと思うのなら、それは間違いです。彼について書かれた本を読んでみると良いでしょう、彼がいかにコースと車の分析により多くの時間を費やしていたか、練習やトレーニングにもいかにより多くの時間を費やしていたか、自身の食べるものについていかに狂信的にまでなっていたか、いかに睡眠に時間をとるようにしていたかなどです。

あなたは壁やコースの端に近づいて走れば走るほどヒットしたときの障害は小さく、かつヒットすること自体少なくなるのです。車を押さえつけずに自由に走らせるのです。コーナー出口ではステアリングを戻しコース幅一杯を使うようにしてください。コーナーで出口で速度を削るようなことをしないでください。

もしそれが絶対に確実なことでないのなら他の人が行ったことを責めたててはいけません。何かを言う前に必ずこれを思い出してください。同様の状況ならあなた自身が同じ事をオ行ったとは思いませんか?仮にあなたが他の誰かが行ったことについて納得できなかったとしても、後からでは何もできませんし、それならそのような申し立てすら無駄なことです。無視して、自分のレースを続けるのです。

車の外の場所で行うことは車の中で行うことと同じくらいに大切なのです。これを忘れないで下さい。レースドライバーとしてあなたの大きな責任の一つはリーダーとしてチームを動機付けることにあるのです。あなたは世界で1つしかない才能の持ち主かもしれません、でも、もしあなたの回りのスタッフがそれぞれ最大限の努力をあなたのために行い、あなたを助けなければ、あなたはスポーツの世界で成功することはできないのです。

F3の世界でかつてアイルトンセナを追い詰めることができるようなドライバーがいました。かれの持つ生まれつきの才能は誰もが認め、彼はすばらしいドライバーでした。でも、彼は車以外の場所ではひかえめに言ってもそれほどの才能がなかったのです。(オーストリアでの彼の最初のグランプリでオーストリアのテレビクルーが以下のことを彼に聞きました。「オーストリア人で2度のワールドチャンピオンであるニキラウダとレースできるのはどのような気分ですか?」彼の返答は「それは誰?」とか「彼には関心ない」というような内容でした)チームは彼とうまく働くことができませんでした。また、メディアも彼を好ましく思わず、彼は回りからは悪い選手と思われ、スポンサーにとってもよい媒体にはなりませんでした。そして、かれは今どこにいるのでしょう?一体誰が知るでしょうか?(実際、彼は数回F1のレースに参加しただけでした)

車の外でのあなたの振る舞いがあなたの未来の方向性を決定してしまうのです。あなたが回りの人たちにどのように行動を仕掛け、また反応し、協調してゆくのかがあなたの優勝回数を決定してしまいます。もし、あなたの行動がチーム、スポンサー、家族、メカニック、技術者、スポンサーハンターたちなど誰でもですが、を前向きに動機付けないとあなたは必要な競争力を持つドライビングが出来ないし、ドライビングすることの自信も失い、優勝のために必要なカンさえも失ってしまうのです。

Ace,いつも忘れないで下さい、もしあなたが勝つのに必要なすべての準備をしていないとき、あなたの競争相手はそれをしていることを、そしてあなたに彼らよりも才能があるにしても、その準備をすることで彼らはあなたを打ち負かすことができるのです。もしあなたが車に乗っていないときにスポーツマンらしくないふるまいをしているとスポンサーはあなたには興味を示さないでしょう。同様に、メカニック、チームのオーナー、コーチなども同様です。

車のせいにするのはやめてください。もし、あなたが何らかの対処ができることならそれをするべきです。もし対処できないときでもその問題と付き合っていかなければなりません。車の問題に対処しながらドライビングすることを学んでください。

満足のゆく良いセッションやレース、そうでない良くないセッションやレースはいつもあるものです。大切なことは良くない方を最小化することです。たとえあなたがどんなに能力があっても全てのレースで一番速く走ることは不可能です。大事なことは怒って自分自身を精神的に責めてしまわず、それから何かを学び次のセッションで一番速くなる計画を考えることです。言い換えると、あなたが一番速いときは素晴らしいときです。そうでないときはそこから何かを学び取ることです。そのセッションは学習セッションと理解して次の準備を考えることです。

あなたがドライビングの間に考え、集中するには限界があります。あなたが次のセッションやレースでより速く走ることを考えているとき、(ちなみにそれはいつもそうあるべきですし、たとえあなたが一番速いときでもそうするべきです)2つか3つのポイントを選び出し優先順位をつけ考えてください。具体的に考えなければいけません。コーナー1でブレーキングを遅くする、ということでは十分具体的ではありません。具体的にどのポイントでターンインするのか、そのときの心理イメージを作り視覚化し感じるようにするのです。それから次に重要なポイントに移ってゆきます。

問題点そのものに焦点を当てる意味はありません。あなたが焦点をあてて集中しなければならないことはそのように問題と付き合うのか、あるいはその解決の方法、特に解決に向かうための計画や戦略なのです。

これらは全て学習です。これも忘れないでください。コースに出かけるたびにあなたは何か新しいことを学んでいるのです。本当に大切なことを見逃すようなことはしないで下さい。すべてのことに注意を向けるべきです。

レースは外で見るよりはずっと過酷な作業です、そうじゃないですか?そしてドライビングそのものは簡単な部分です。でも、楽しみながら行う事を忘れないでください。楽しむことは生きているうえの他のなににも勝ります。そして楽しんでいるときこそあなたのパフォーマンスはよくなり勝利することができるのだと信じています。

もし、あなたの前で誰かがスピンしたら、それを見つめてはいけません。そのとき行かなければならない場所を見てください、行きたくない場所ではありません。あなたはこれを何回も視覚化しなければなりません。それが唯一の練習の方法です、なぜなら目の前でスピンしてくれる人はなかなかいませんから。

誰かにブレーキングで勝とうとするとき、相手に近づいていてください。あまり離れた場所だと相手のドライバーから見えないかもしれません、また、スポースがあるので彼らに有利なコーナリングの角度を与えてしまいます。もし、あなたが相手の近くにいれば、あなたは自分のラインを守ることができます。そして仮に衝突しても近ければダメージも小さいでしょう。

誰からの批評でも、たとえ私からでも、自己防衛しようとしないことです。ひどい情報を振り分けるのにどれだけ労力が必要でも役立つ情報はみつけることができ、そして、あなたはだれからでも何かを学ぶことが出来るからです。加えて、あなたの態度(少なくとも回りから認知される態度)はあなたのキャリアに対して大きな影響力を持ちます。なので、もしあなたが誰かと見解が違うと感じても、その意見を取り入れ、その意見を評価し、そのような人々に常に注意を向けているように振舞わなければいけません。それから、離れたところでそのような意見をどうして言われるのかについて考えてみてください。そのようなアドバイスが出てくる理由は必ずあるからです。そのときは、そのようなアドバイスの意味がすぐには分からないかもしれませんが、いったんその理解できればとても役に立つ情報になるからです。

エラーやクラッシュの責任をとることを恐れないでください、例えそれがあなたに原因がないときにでもです。これを行うことであなたは他の人々から大きな尊敬を得ることができるからです。実際、他の誰かが原因であることがはっきりしている場合にも責任をうけいれることは最大の尊敬の念を得ることが出来るのです。あなたは相手に原因のあるクラッシュに巻き込まれたとき、これを少しだけしました。そしてチームは本当の原因は相手でることを知っていながらあなたのその態度を評価しました。もし、あなたがその責任のすべてを相手に擦り付けたとすれば、相手チームは自己防衛しあなたをさらに強く責めたでしょう。あなたは責任の所在を相手から奪い自分に移していたのでそれは起こらなかったのです。奇妙じゃないですか?

あなたは一番速いドライバーです。あなたはシリーズのトップです。だから車以外の場所でもそのように振舞うべきです。誰とも仲良くし、いつも爽やかで情熱を持ち、感謝の念を忘れず、そして謙虚であるべきです。自信満々でもうぬぼれではいけないのです。

もし、あなたがベストであると証明しなければいけないときは証明してください。それがたとえ車の外ででも。ドライバーミーテングでは一番前に座り、みんなにあなたがどこに位置したいのかを知らせるのです。

計測されたラップタイムにかかわらず、あなたはいつでもより速く走ることができるのです。でも、無理して速く走ろうとしてはいけません。その代わりに無意識で走るのです、スムーズに車を解き放すように走るのです。でも、ラップタイムに満足してはいけません。それよりも速く走らなければいけないのです。


さて、このようなコーチングの例をここで紹介したのは皆さんにも考えて欲しかったからです。これを何回も通読する時間を惜しまないで下さい。しばしば、再読するとこれらのドライバーがたどったことの一部をあなた自身が実践しているように感じることでしょう。チャンピオンの特性の1つはほかのドライバーのおかしてしまった間違いから学べることです。わたしの生徒からも学んでみてください。

私はこれらの例からあなたが他にも自分のものにできることがあると良いと思っています。それらは、あなたの個人的な目標やそれに向かうためのコースでの全部のセッションに於けるアクション計画を書きとめるというアイデアのことです。これはあなたが自分自身をより高いレベルのパフォーマンスに引き上げるための自分自身によるコーチングの大部分だからです。

次回はChapter 14 Super Star Theoryをご紹介します。

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スピードシークレット2 (その42) Chapter 13 Case Studies 5

2009-12-09 22:44:41 | SS2
Racer X: Learning to Drive An Oval Track

私は比較的経験の浅いRacer Xのコーチを彼が初めてオーバルトラックの練習をするときに頼まれました。多くの場合オーバルトラックのドライビングはロードコースとそれほど違いは無いとは言いますが違う面もあります。主な違いはその課題に対するドライバーの心構えの部分になります。



Racer Xの最初のオーバルでのテストに先立ち私たちはテストの目的や達成しなければいけないことについて話し合いました。それからそれらを実行するための計画を練りました。

オーバルをドライビングするときに注意しなければいけない個々の項目は下記の通りです。

・もし、車の感触は変なときはすぐに戻ってください。メカニカル、或いはハンドリングの問題は悲惨な結果を引き起こすことになります。

・オーバルでは勢いが全てです。遠くまで見通して勢いを殺さないようにしてください。

・アクセルからブレーキング、ブレーキングからアクセルへのスムーズな移行がとても重要です。

・たとえコーナー前でアクセルを緩める、或いはブレーキングを行うにしても、コーナー通過中アクセルに足が掛かり続けけていることが重要です。そうしないとコーナリングと通じて車はセットされないしバランスもされません。

・ステアリングの操作はゆっくり行います。じょじょにコーナーに切り込み弧を描いてターンしてゆきます。

・コーナーからはステアリングを戻しながら脱出します。レースカーでステアリングをまわす事は悪いことです。なぜならそれはブレーキングすることと同じことだからです。従いコーナー出口ではステアリングは戻して車を自由にして脱出してください。

・オーバルでは車のセットアップは全てです。ハンドリングに問題のある車をオーバルで乗りこなすことはできません。

・常に限界は少しずつ克服してください。一気に克服しようとは思わないことです。

・クオリファイの方法ですが、開始からすぐに最大の速度に入れるように自分自身をプログラムする練習をしてください。そして、良好なクオリファイラップを計測してください。

ここのポイントは目的の明細ではなくテストセッションの具体的な目的を抽出したということです。このような具体的な目的無くして、また私と彼の両方が話し合い、理解することが無ければ、私たちがそれらを達成することは大変疑わしいことになるでしょう。


次回はChapter 13 Case studiesの続きをご紹介します。

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スピードシークレット2 (その41) Chapter 13 Case Studies 4

2009-12-09 22:43:17 | SS2
Stan Donit: Personal Performance

Stan Donitは20歳代の後半でかなりビジネスで成功を収めている人物です。彼はレースカーのドライバーのキャリアに進むことも考えています。初めて私が彼をコーチしたとき、私たちは主に彼の頭脳を鍛えるための練習と感覚入力を改善することに時間を費やしました。車に何ら変更を加えることなく彼はベストタイムを1秒ちょっと更新することができました。

私がStan Donitをコーチした次のときは同じ年の後半のテストデイだったのですが、彼は前と同じようなタイムの更新を期待していました。実際、彼はトラックコースレコードに十分の1秒まで迫っていたのです。残念ですが、かれの車は限界に達していました。誰がドライブしたにしてもコースレコードの更新はその車の性能では無理だったのです。しかし、その事実にも関わらずStan Donitは無理してでも更新しようとしていました。この"無理をして"でも、これが彼の本当の問題だったのです。

この状況が私たちをPerformanceとは?という話し合いに導いて行きました。その後、私は下記のような私のコーチングセッションのまとめを送りました。



Stan、私はあなたが大変上手にドライブしていると考えています。そこであなたにはさらにタイム更新の余地はあるのでしょうか?あるでしょう。でも私はそんなに大きな更新は出来ないと思います。あなたはあなたの車が可能なベストタイムに対して十分の1秒以内まで来ていることを知っています。そしてそれはあなたが“完璧”なラップを走行することで得られているのだと思います。

思い出して下さい。あなたが出来るのは車の100%の性能を得ることだけです。それ以上はありません。もしあなたが車の100%の性能を発揮させているのならあなたはそれに満足するべきです。私が話したようにあなたはそれに限りなく近づいています。あなたの能力は素晴らしいと思います。しかし、ときどきあなたのドライビングがスムーズでないときがあります。即ち、無理しているように見えるときがあります。そのために私はあなたにラップタイムにこだわらず車がどのように感じるのかに集中するように指示しました。その後、あなたは確実にスムーズにドライブできるようになりました。あなたのラップタイムは十分の2秒ほど良くなったはずです。

以下に私の個人的な経験を記述します。

その年BMWをドライビングすることは私にとって本当の学習の体験になりました。それまでの数年にわたって、同僚のドライバーとチームとして1台の車をドライブするとき私は常に同僚ドライバーより速かったのです。それで、SebringやLas VegasでそのBMWに飛び乗って走り、同僚ドライバーが私よりも速く走るのを見ることは私のエゴを傷つけました。そのとき私はどうしたと思います?私は無理してでも速く走ろうとしました。結果は、速く走ることはできなかったのです。私はミスを始めました。本来私はミスしないという評判のドライバーなのに。私はドライビングを楽しむことが出来なくなりました。私はとてもがっかりしたのです。

それから、次のレースの2週間ほど前、私は自分のコーチングノートを見直していました。そして気がついたのです。私が自分自身のアドバイスを受け入れるときだったのです。2週間の間に私は考えられる全ての準備をしました。1日数回のIntegrationの練習、心理イメージの練習、絶好調のときのドライビングのプログラミングなどなど。私はレースに対して完璧に準備し、自分自身を信じで楽しんで走る準備をして週末に臨みました。

レースの週末全体で私は自分がレースの挑戦者のように走ったのです。しかし、もっと重要なことは私が車をドライブするときはラップタイムを完全に無視しました。私は限界でのドライビングの技術とそれを実行することに集中しました。私はコースについての全ての詳細な情報に集中しました。私は車が今まで示したことのないような動きをしていることを感じました。私の感覚はそれほど研ぎ澄まされていました。私は自分自身に次のように言い聞かせました。“ラップタイムは忘れてパフォーマンスに集中しなさい。結果でなくドライビングに集中しなさい。”と。

皆さんにはもう何が起きたのかは想像がつくと思います。週末の全部のセッションで私は一番速いタイムを記録しました。タイムには何も注意を向けなかったのにも関わらずです。私にとっては車と私自身の100%の性能を出し切ったことが一番興奮できることでした。そうです、それほど興奮できることは無いと思いませんか?そして、私の同僚ドライバーが2番手で車を私にバトンタッチした後、私たちのチームのもう一台の車から25秒遅れだったのですが最終ラップでパスしレースに勝つことができたのです。面白いことは、私は私の望んでいた結果(一番速く走り且つレースに勝つこと)を得ることができたのですが、私が感じていたことは私自身のパフォーマンスのよさだけだったのです。つまり、結果でなく行動に集中していたのです。また、私が教えていることを自分で証明できたことも大変嬉しく思いました。

もちろん、小さな成功がどれほど大きな自身をあなたにもたらすのかには驚くべきものがあります。次のレースで私はまた勝ちました。でも、私はここで告白しなければなりません。その練習の途中で私は自分のラップタイム、結果を考え始めたことがあったことを。私は本当に強くドライビングというアクションに集中しなければなりませんでした。ここで誤解しないで下さい。わたしは結果を軽視しているわけではないのです。私は結果を重要視しています。でも結果に集中することで私の望む結果を得るチャンスを減らしてしまう事実も私は知っているのです。それがレースドライブを行う中で一番困難で、もっとも満足感を得ることができるチャレンジなのです。

その話の教訓です。あなたはMid-Ohioのレースウイークエンドの準備を今から始めてください。Stan、あなたの頭の中にはすごい参考にすべき“ビデオ”が入っています。それを実現のために使ってください。車があなたの望むように走っていることを見てください。コーナー進入をもっと速くし、アクセル操作にもっと早く戻ってください。最後の一瞬までアクセルを踏み続けるのです。あなたは自分が速いことを知っています。また過去の2レースでそれを証明してみせました。実際、あなたは私があなたのことを速いとコメントする多くの人にあったことを知ればもっと気分は良くなるでしょう。あなたは大勢の人を怖がらせているのです。来週、Mid-Ohioに戻るとき出来るだけ速く走ってください。回りの人々にあなたがレースに勝つために戻った事を知らしめるのです。

そして、車の中ではラップタイムではなくドライビングに集中するのです。車をスライドさせダンスするように走らせるのです。ギリギリの限界を楽しんでください。ドライビングを楽しむのです。そうすれば結果は自ずからついて来ます。


次のレース、Stan Donitの結果は彼のシーズンベスト、5位でした。さらに重要なことは彼のパフォーマンスは最高だったのです。

次回はChapter 13 Case studiesの続きをご紹介します。

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© hkomori_2005

スピードシークレット2 (その40) Chapter 13 Case Studies 3

2009-12-09 22:42:34 | SS2
Flash: Corner Entry Speed

私が会話したことのあるドライバーの多くはコーナーエントリーで車の速度を落としすぎているのではないかと考えています。もちろん、それが、即ち問題を認識することが、速く走るための第一歩なのですが。しかし、それをどのように修正すればよいのでしょう?Flashが入って来ました。以下が私が彼に示唆したプランです。

Flash、まず最初に速度を落としすぎるのはそんなに珍しいa過ちではありません。多くのドライバーはその過ちを犯しています。そして、良いことにはあなたはもうすでにそれを解決するための第一歩を踏み出しています。それは、問題を認識するということです。それでは修正に取り掛かりましょう。

さて、コーナーにはもっと速い速度で進入できると思っているのに何故速度を落としすぎてしまうのでしょう。その理由はあなたがそのようにプログラムされているからです。そして、どうしてあなたはそのようにプログラムされているのでしょう?それはあなたがその方法を何回も何回も繰り返してきたからです。毎回コーナーに進入するとき、何百回もです。あなたはコーナーにその速度で進入することをずっと練習してきたのです。そしてあなたはそれを完全にマスターしてきたのです。

もうあなたは分かっていると思うのですが、単純にコースに出かけてコーナーにより速い速度で進入できるように無理することは何の助けにもなりません。あなたはもうそのようなことを何百回も試してうまく行かなかったことが身に染みて感じていると思います。

あなたがしなければいけないことはあなたの心理的なプログラムを変えることです。それはどのようにするのでしょう?それはその問題を引き起こした方法と同じ方法です。実際の身体を使ったプログラム、つまり練習です。でも、それには膨大なシートタイムが必要になります。そしてそれは高くつきますし時間もかかります。したがい、今回はスピードアップするために心理的なプログラミングを使いましょう。

Flash, もし、あなたが達成したいと思われることの明確な心理的なイメージを持ち、現在自分は行っていることを認識しているのなら、あなたの心はその2つをマッチさせる方法を見つけることが出来るでしょう。言い換えると、あなたは問題を自然に解決することができるのです。それは以前にお話した"MI+A=G"なのです。あなたはすでに現在自分のおこなっていること、つまりコーナーに進入するときに落とした速度の心理的なイメージを持っています。次のステップはあなたがどの速度で進入したいのかのクリアの心理的イメージを作り上げることです。

邪魔の入ることの無い部屋で椅子に腰掛けてください。目を閉じてリラックスし、深くてゆっくりした呼吸を行ってください。そのまま数分リラックスしてください。あなたが以前にお話したアルファ/シータ状態になったとき、ターン2に進入する自分自身をイメージしてください。あなたが進行している速度、周囲の景色の飛び去る様子、エンジンのピッチ音、風の音、ステアリングやペダルから伝わる振動などに注意してください。自分自身はブレーキングを行いシフトダウンしコーナーに入る様子をイメージしてください。あなたがコーナリングを始めるに従い車はセットされ始めます、あなたは車が確実にグリップしていることを感じています。実際、このときあなたは時速3,4マイル速い速度で進入できると感じることができます。

心の中でこのコーナーの進入の場面に戻って今度はもっと速い速度で進入してください。車がいつもより時速4マイル速い速度でコーナリングしている様子を耳で聞き、身体で感じ、目で見てください。すべてのことが速く起きています。コーナリングを始めると車は少しスライドしようとします、あなたはステアリングで綺麗に少しだけ修正をします。車の感触は最高です、タイヤがまだよく働いているようすを感じ、聞くことが出来ます。車はまだ良好なグリップを維持しています。コーナーを以前より速く通過することであなたは脱出加速を前よりも早く強く行うことが出来る事に気がついてください。実際、車は以前よりもバランスがよく路面に張り付いているよ感じます。

再度、心の中でコーナー進入の場面に戻りこれを繰り返してください。これを何回も行えばおこなうほど、より多くの感覚を使いより現実的になるほど、あなたはより早くコーナー進入プログラムを変えることができ、より早くコーナーにより高い速度で進入できるようになるのです。

心理的にこれが出来ないと物理的、身体的にこれを行うことはできないということを忘れないで下さい。これも別の見方をすれば、心理的できるようになると身体的に行うのがずっと簡単になるのです。そして一度物理的にできるようになるとそれが心理的プログラムをより強くするのです。



次回Flash がテストに参加したとき彼はターン2だけで毎回のように0.3秒速く走ることが出来ました。彼は毎回15分ずつ、1日2回、約2週間心理プログラムを変える練習をしました。そして結果は上述の通りです。彼は大喜びしていました。かれはまた他のエリアでも心理プログラムを行うことで大きな改善ができると信じ始めました。かれはそれが簡単で効果的なことに気がついたのです。この自信がさらに多くの心理面の“宿題”につながり、そこからより大きな収穫を得ることができたのです。Flashには自分のエントリーするレースクラスで完全な優位を得るまで雪だるま式に効果をあげることができました。レースでの勝利やトロフィーは大きな収穫です、でも最も大きな収穫は彼の自己満足と溢れる自身の感覚だったのです。

次回はChapter 13 Case studiesの続きをご紹介します。

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スピードシークレット2 (その39) Chapter 13 Case Studies 2

2009-12-09 22:41:53 | SS2
STEP #3: Mental Programming
あなたの家の中で電話などの邪魔が入らない部屋を選んでください。もし、ステアリングホイールがあればそれを持ち込んでください。

椅子に楽に腰掛けます。奥様にあなたに向かって両足をあなたの方に伸ばして床に座ってもらいます。奥様の足先があなたの土踏まずに触るくらいの位置です。彼女の足はブレーキペダルとアクセルペダルです。あなたがこの練習をしている間、奥様には雑誌か本を読んでいてもらうが方が良いと思います。

{注;ステアリングホイールと奥様の足をペダルに使うのは大変重要です、何故なら彼に対して一番有効な練習スタイルは運動感覚だからです。}

数分の間リラックスしアルファー波の状態になります。目を閉じて深い呼吸をし、さらに呼吸を続けます。あなたの鼓動は低下してゆくことに気がついてください。あなたが自分がアルファー波の状態になったと感じたらあなたは心理プログラミングを始めることができます。(アルファー波の状態について詳しくはInner スピードシークレットの脳波についての記述を参考にしてください。)

あなたは自分がバックストレートをドライブしていることを目に浮かべ、その音を聞いてください。あなたの右足は床まで踏み込んでいます。即ち、あなたの奥様の左足を押していることになります。ブレーキングポイントに接近するにつれあなたの右足はアクセルから離れブレーキを踏み込みます、それは奥様の右足です。あなたの左足は想像の中のクラッチペダルを踏みシフトダウンし、ターンインを始めます。ここでステアリングホイールを使うことになります。あなたの右足はブレーキペダルから離れアクセルペダルに戻ります。そして車のバランスを保つためにアクセルペダルを調整しています。そしてシケインの最初の部分を脱出するときにアクセルペダルは床まで踏み込んでいます。シケインの2番目の右コーナーに差し掛かるときあなたの左足はブレーキペダルにかかりいつもと同じようにペダルをゆっくりと押し始めます。ターンインを開始するときに左足はブレーキペダルから離れ、右足はアクセルを踏み込みシケインから直線へと加速を開始します。

直線の中ほどまで来たら心の中はプレイバックしてまたバックストレートに戻ってください。

今度は前と同じことを繰り返すのですがシケインの2番目の右コーナーで前とは1つだけ違うことをします。コーナーにターンインのときにはアクセルを踏み始めている事を確認しその前の左足ブレーキを少しだけ早めにそして軽めに開始します。奥様にあなたがブレーキにどのくらいの圧力を加えているか教えてもらってください。10%少ないとか20%少ないとかのような感触をです。コースのこのセクションの練習を奥様があなたのブレーキペダルを踏む強さが最初よりも40%から50%安定的に軽くなったと判断するまで継続してください。

このセクションのドライビングをさらに5ラップ行ってください。あなたは自分がこの方法でどのように感じるのかに注意してください。それは素晴らしく、簡単で、速いと感じるはずです。あなたは今まで以上の車の勢いを感じるはずです、シケインの2番目のコーナーを今までよりも速い速度で飛ぶように通過していると感じるはずです。これは一体どういうことでしょう?あなたは今度はストレートでレブリミットに当ってしまいます。それは物凄く気分がよく、簡単なことに感じられるでしょう。車は路面に張り付いているようです。あのブレーキを早めに軽く踏むことが実際には車を路面に接着剤で貼り付けたような効果に感じられます。車のバランスはとてもよくなりました。

ラップを重ねるたびにあなたがどのように感じるのかメモしてください。ブレーキング時の車体のピッチングの動き、コーナーでの車体のロールの感触、加速のときのスクワットの感じ、ステアリング通じて感じるホイールやブレーキの振動などです。あなたがステアリングをじょじょに切り増すときステアリングは軽く感じますかそれとも重く感じますか?あなたがステアリングを切るときに車は縛り付けられるように感じますか?あなたはコーナーで路面にタイヤが削られストレートに戻るに従いそれが自由になるように感じますか?G荷重、車の発生する熱などはどうでしょう?

5ラップほど走った後、心の中ではピットレーンに戻り自分のピットの前で停止してください。クルーが車をチェックしている間、だれかがラップトップPCを繋ぎデータをダウンロードしています。彼はラップトップPCを窓の隙間から差し入れあなたに手渡します。あなたは最後の5ラップを過去のベストラップと重ね合わせて見ます。何と!シケインの2番目のコーナーの通過速度は時速5マイルも増加しています。そしてコーナリングはスムーズです。なんて気分がよいのでしょう!なんて楽しいのでしょう!

クルーはあなたにエンジンを再始動する合図を送ります。あなたはラップトップを返してコースに戻ります。さらに5ラップ、ターンインの前に優しく軽く左足でペダルを踏むことを繰り返します。

あなたは自分が無理をしていないことに気がつくと思います。あなたはあなたの潜在意識のプログラムにドライビングを任せているだけです。その方がずっと簡単です。シケインの2番目のセクションに差し掛かるときあなたは心の中で“勢い”とつぶやいています。もうあなたはここを飛ぶように通過しています。5ラップの走行の後あなたはまたピットに戻りラップトップでデータをチェックしています。さらに速くなっています!素晴らしい勢いです!あなたはクルーにもしこのペースを維持して行ったらトップギアのレシオを上げないとストレートではレブリミットを越えてしまうと告げています。

あなたはこの5ラップスティントを5回行いピットに帰るたびにデータの進行度合いをチェックします。

とうとう、あなたは車から降ります。そしてなんていうことだ、車から降りるなんて、何と楽しかったのだろうとつぶやくでしょう。パドックに歩いて戻るとき誰かがあなたのラップを聞きます。あなたは自分ではタイムには注意してなかったから分からないけどとてもよかったと思うよ、と答えます。他の人があなたは1分6秒9だったよと教えてくれます。あなたは“ここに来るための準備から考えて、そのタイムは素晴らしい結果だ。でも本当に素晴らしいことは自分のパフォーマンス、自分の進歩、そして学習したことだよ”と思います。

別のドライバーがあなたのところに来て彼はあなたをシケインで追走したのだけどあなたは飛ぶように走り去っていったねと告げます。また、他のドライバーはあなたの車にはモンスターエンジンが搭載さてれいるようだと言います。なぜならシケインの出口加速であなたは彼を一気に引き離したからです。あなたは微笑み“その理由を知っていればよいのに”と思います。

ゆっくりと部屋に意識を戻してゆき、最終的に目を開けます。奥様にその偉大なペダルの感謝をしてください。

この練習を最低週2回行ってください。コースへ向かう飛行機内でも行ってください。もちろん実際のペダルがあると想定してですが。ホテルの部屋でもチームトレーラーでも行ってください。

STEP #4: At-Track, Sensory Input Session
コースでの最初のセッションでは、感覚入力、特に運動感覚の入力のセッションにします。コースの全体を使いあなたが感じることに集中します。ラップタイムのことはここでは忘れてください。これがウォームアップの一番良い方法ですし、あなたは自分をコースに順応させなければいけませんから。加えて、あなたはチームに車の感触について、車がどう動こうとしているのかなどについてよりよいフィードバックを行うことが出来ます。

このセッションの終わりに、腰を下ろし感じたこと全てを書き留めておきます。ピッチング、ロール、振動、G荷重、エンジンのプレッシャー、路面のデコボコなど全てです。

あなたのセッションの2日目では聴覚のセッションにします。あなたが聞く全ての事をメモします。最終日は視覚のセッションにします。

あなたの目的はこのようなことに今まで無かったほどもっと敏感になることです。頭脳への感覚データ入力の質が良いほど、頭脳からのアウトプットも良くなるのです。即ち、精神運動のスキルの質が良くなればなるほどパフォーマンスも向上してゆきます。

STEP #5: Driving Subconsciously
その他全てのトラックコースセッションではあなたの心の中のレースカーをドライビングするプログラムを信頼してリラックスしていてください。無理はしないで下さい。無理はあなたの心の中のセッションで行うことができます。どうして車のなかでは無理してはいけないのでしょう?私はもしあなたが無理を少なくしてただ自分自身はドライブを楽しむようにすればあなたは今まで以上に速くなることを保証します。

最後に。Speedy, 私は何回も何回も見てきました。ドライバーが何をしてもこれ以上速くなる気がしないというような停滞期になったとき、2つの事柄の中のどちらかが現れます。一つはドライバーは努力を諦め不満ばかり言い続け、停滞期にとどまり続けます。二つ目はドライバーは何かを変え、時には停滞期に長くとどまることにもなるのですが、であるときバン!と大きな進歩が現れるのです。

私はあなたが自分ではもう進歩がないと思われるポイントに来てたと思います。でも、いまはいつ大きな進歩は現れてもおかしくない状態です。もしあなたがこのプランに従うのなら進歩はすぐに現れるでしょう。それも無理することなく。





さて結果ですが、3日間のテストデイの1日目の後、Speedyは私のところに来て一番目に言ったのは彼が車を今までの何年かの中で最高に楽しんだということでした。彼は前にはなかったほど速く走っていました。テストの終わりでは彼は自分がドライビングをレースキャリアの最初のシーズンの頃のより以上に楽しむことができたと主張していました。彼は自分の潜在意識に任せてドライビングをしていたのは明らかでした。そして自分の顕在意識はそれを観察し楽しんでいたのです。

彼のその他のコメントから、Speedyのそれまでの信念体系は崩れ去ったことがわかりました。そして彼は再び進歩すること、即ちより速く走るということを感じることができるようになったのです。

最も興味深かったことの1つに、私はこのコーチの全部で電話越しに行うことが出来たことです。私たちが顔をあわせて話しができたのは彼が実際にコースに出かけてそれまで以上に速く走ることができた後だったのです。これは私の最初の、でも最後ではありません、成功した電話越しのコーチングセッションの例です。実際、私はこのアプローチをさらに多くの機会に使うようにしています。何故なら物理的にドライバーの要求に従い全てのコースに出かけることは不可能ですから。

次回はChapter 13 Case studiesの続きをご紹介します。

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スピードシークレット2 (その38) Chapter 13 Case Studies 1

2009-12-09 22:41:10 | SS2


Chapter 13 Case Studies

この本での私の目的は継続的に皆さんがレースドライバーとして上達してゆく過程をサポートすることにあります。私は私自身か他の誰かがあなたがコースに出かけるときにいつでも同行しコーチできればよいと思っています。そうです、そうすればあなたの現状がどんなレベルでも目に見えて上達できるでしょう。しかし残念ですがそれは現実的ではありません。現実的なのはあなたが自分で自分自身をコーチすることなのです。この章の目的はどのようにドライバーが上達するのかについていくつかの例を紹介することであなたが自分自身のコーチができるようになることを助けようとすることです。

私はドライバーをコーチするときはいつでもセッションの前にプリレース、即ちテストの目的とポストレース、すなわち結果のレポートを記述することにしています。そしてそれはドライバーが何を学んだか、何について練習を続けなければいけないか、そしてセッション全体の感想、評価などを書きとめておきます。私はこれらのレポートのいくつかを見直し、その度にこのレポートが他のドライバーの上達のために何と有効なデータなのだろうと思っています。でも、私はドライバーのプライバシーのためにこれを他のドライバーには見せることはありません。しかし、そこにある情報はあまりにも有益なのでこれを共有せずにはいられません。

それでは私が長年コーチしてきたドライバー達、Speedy,Flash,Stan Donit,Racer X,Aceをご紹介しましょう。前に申しあげたように、彼らを皆さんに紹介し彼らのストーリーを説明する目的は皆さんが彼らの経験から学んで欲しいからです。この実在のドライバー達は皆経験の豊富なドライバーでしょうか?そうでもあるし、そうでもありません。この情報は実際に私が実践したコーチ活動に基づいています、でも彼らの犯した過ちを“かばうために“詳細は多少変更してあります。

あなたが読む以下の文章はセッションの前、途中、後での実際のレポートの抜粋です。繰り返します、私のここでの目的は皆さんに自分自身の状態、少なくとも部分的な自分自身をこれらのドライバーの中に認識してもらい、彼らの経験から学んでもらうことなのです。

Speedy: Re-programming Technique

Speedyは優秀なレースドライバーです。彼は頭もよく、安定してそして速いドライバーです。彼は15年以上のレース経験があります。しかし、彼はあるコースのそれもあるコーナーでテクニックが停滞状態になってしまったようです。彼は彼の競争相手と比べてそこでやや遅いと感じていてそれを改善できないでいました。また、データもそれを裏付けていました。彼はそのコーナーをここ数年同じ速度で周回し続けてきたのです。たとえ車がそれ以上の能力を持っていてもです。

Speedyと私はコースの中のこのセクションでの彼のテクニックについて時間をとって話し合いました。そして私は彼がその問題を解決できると思われるあるプランを思いつきました。私はもし彼が私の与える宿題を実行すればその問題は必ず解決するという自身がありました。

彼が私との会話の中で繰り返していたのは、“私はあそこでそれ以上速く走れる気がしない”とか“私はあそこではお手上げです”ということでした。彼の信念の体系がその限界を作っていることは明白でした。しかし、単純に彼の信念の体系を変えるように言うことは何ら効果は無さそうでした。結局のところ、それは彼の実際の体験から作られていたからです。従って、そのコースのそのセクションのスピードについての彼の信念を変えるためには私たちは彼の心理的、身体的な経験の両方を変えなければいけませんでした。言い換えると、彼は最初にコースのそのセクションを物理的に少し速く走らなければなりませんでした。そしてそれが彼自身がそれができることを証明することになるのです。例え小さな速度の増加でもそれが彼の信念の体系を大きく変える入り口になりえます。それから、彼は実際の走行の前後に心理的なプログラミングにより強化し構築することができるのです。

そして、彼はより速く走ろうと無理をしているのは明らかでした。ご存知のように私は無理をして速くなれるとは思いません。無理をすることは顕在意識でのドライビングをしていることになります。人は潜在意識のレベルでのみレースカーをうまくドライブできるのです。

私の目標は彼の信念を変えることと彼の身体的なテクニックを再プログラムすることになりました。会話の中で彼に一番有効な学習のスタイルは運動感覚による学習であることが分かりました。彼は学習しプログラムされるにはその前に実際に感じ経験することが必要でした。以下が私が考え彼に実行するように話したプランです。

STEP #1: Ask Yourself Some Questions
・シケインを通過するときと脱出するときにもっと速く走れない理由はありますか?
・あなたにはもっと速く走ることを妨げる身体的な問題がありますか?
・あなたにはもっと速く走ることを妨げる精神的な問題がありますか?
・あなたは本当にもっと速く走りたいと考えていますか?
・あなたはもっと速く走るためにはどのようなことでも進んで行う意思がありますか?
・あなたは意識的にレースカーを走らせることができますか?それとも潜在意識のプログラムに任せてドライブする方が楽ですか?顕在意識の心は毎秒2000ビットの情報を処理できます、ところが潜在意識の心は毎秒40億ビットの情報を処理できることをご存知ですか?

Speedy、時間をとって回答を考えてください。これは大変重要なステップですから。

STEP #2: Physical Programming
あなたはシケインの2番目の右カーブに差し掛かる前に車が曲がりやすいように左足でブレーキを少し使うと言いました。あなたはそのためにそこで車の速度を落としすぎてしまうとも言いました。それは驚くことではありません。あなやの左足は普通は何をしていますか?クラッチワークですよね?左足はクラッチを踏みつけるように長年の間プログラムされてきています。あなたの左足はペダルを優しく踏むような習慣(あるいはプログラム)になっていないのです。あなたはそれを変えなければいけません。そして左足をもっと敏感で柔軟にしなければいけません。

来月にかけてストリートをオートマチックトランスミッションの車を運転するときは(必要なら1ヶ月レンタカーを使って)いつでも左足でブレーキをかけてください。右足が持つ微妙なブレーキの感覚を学習する機会を作って身体にプログラムしてください。

高速道路の出入り口のランプなどのコーナーに接近するとき(それも右コーナーのときがとくに重要ですが)はいつでも(たとえブレーキングが必要ないコーナーでも)左足で優しく軽く踏む練習をしてください。このブレーキングを早めに(コーナーに進入する前です)行いアクセルにも早く戻ってください。なるべくシケインの2番目のコーナーをまねるようにしてください。そしてその練習をしているときはそのシケインにいると思ってください。

繰り返します、あなたがしていることはあなたの左足ブレーキングのプログラムを構築し強化することなのです。



次回はChapter 13 Case studiesの続きをご紹介します。

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スピードシークレット2 (その37) Chapter 12 Managing Errors 2

2009-12-09 22:40:32 | SS2
ここでレースドライバーに最も多い昔ながらのエラー、即ちApexを手前にとってしまうエラーについて考えて見ましょう。これは、ターンインが早すぎるか、ターンが急すぎるときに起こります。どちらの場合も最終的な結果はコーナー出口で車がコース外側に飛び出してしまうラインに入ることか、車のホイールがコースの外にはみ出し、もしドライバーが最後の瞬間にステアリングを切り増すとコースをスピンしながら横切って戻ってくることになるでしょう。、或いは、このエラーについて十分に早く気がついていれば修正は困難ではないはずですが、もしコーナーの途中で修正をしないときは壁に激突することになるでしょう。



問題は私が想像する以上の数のドライバーがエラーを十分に早く認識できないか、修正の方法を知らないことです。これを行うことの容易さを考えるとこれは驚くべきことです。

もしあなたの車がApexでコーナーの内側に向いている時あなたはApexが早すぎるエラーを犯しています。これの対応は簡単です。速度の調整とステアリングの修正が必要な全てのことです。もしあなたがいつもApexでフルスロットルでステアリングを戻しているようなときは多少スロットルを緩めて(急に行うとスピンします)旋回半径を縮めノーマルラインに戻るまで我慢します。

もちろんこれはあなたがApexの参照ポイントを知っていることが前提になります。もしそうでないときははっきりと分かりやすいApexの参照ポイントを決めるべきです。もし、あなたがコースの全てのコーナーのApexの参照ポイントを決めていないのなら、それが早すぎるApexの根本原因でしょう。古い格言に下記の言葉があります。“もし、目的地が分からないならそこに到達することはできないでしょう。”これはこの状況にも当てはまります。

繰り返します。このような理由から簡単に認識できる参照ポイントをできるだけ多く持つことが重要なのです。



私が不満に思うレースドライバーの習性の1つに何かが一度うまく行かないと、それがうまく行くことは無いと思い込むことです。これがとてもよくあるエラーでもあります。

さて、あなたは6コーナーの進入に対して時速1マイルか2マイル速く入ることができ、同時に出口では強いな加速ができると考えています。あなたはこれがラップタイムに大きく貢献することを知っています。あなたはコースに出かけ数ラップの走行の後そのターンにいつもよりも速い速度で進入します。そのとき、車はアンダーステアになり多少外に膨らんでゆきます。あなたは車をApexに近づけることができません。あなたの結論は車はこの少々の速度の増加に対応できないということになります。そしてあなたは以前のコーナー進入の速度に戻してしまいます。



よく聞く話じゃありませんか?その通りだと思います。そして、この結論は顕在意識でなく潜在意識のレベルで起こっているのです。あなたはそのようなことが起きていると意識することはありません。でもあなたの自己保存本能があなたの速度を“この速度ならクラッシュしない”コーナー進入速度に戻しているのです。

多くの場合、問題は増加された速度ではありません。その増加された速度を使うためのテクニックの調整に問題があります。この場合、あなたが前よりも長くトレイルブレーキングを使えば車はApexに向ききれいに旋回すると思います。実際、ドライバーがより高いスピードでコーナーに入るとき彼はブレーキングを弱めるわけですが、これは即ちトレイルブレーキングも少なくなります。そうです、そうして十分なトレイルブレーキング無しでコーナー進入速度を増加させ、そして車はそれをコントロールできなくなるのです。

これは誤った原因の追求をしているケースなのでしょう。

従い、少々の速度の増加がうまく行かないという理由で全体を否定してはいけません。コースの特定のセクションに対してどのようにアプローチしているのかを再検討してくだしあ。テクニックを少々変えることで車は増加する速度についてくることができます。

5章の4つのステージ、ライン、コーナー出口、コーナー進入、ミッドコーナーを思い出してください。1つの例ですが、コーナーエントリーの速度が上がればラインも変えなければいけません。



お分かりのようにエラーの数を少なくすることが問題の本質でなく、単にそれをどう扱うのかが問題なのです。一旦これに気がつけばあなたは疑うことなくエラーの数を減少させることができるのです。何故ですって?それは大抵の場合あなたはエラーすることを避けようとしなくなるからです。エラーしないようにすることはエラーを起こす確実な方法なのです。あなたが自分の仕事はエラーの影響を最小限にすることであると気がつけばあなたのスポーツ走行の毎日はもっと楽しいものになるのです。

次回はChapter 13 Case studiesをご紹介します。

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スピードシークレット2 (その36) Chapter 12 Managing Errors 1

2009-12-09 22:39:53 | SS2
Chapter 12 Managing Errors

仮に私が経験が豊富でレースにも良く勝つドライバーと経験が少ないドライバーの違いは何でしょうかと聞くとすると、皆さんの答えの1つは前者は後者よりもエラーが少ないということになると思います。でも、私はそうではないと思います。私自身の経験と観察から経験のあるドライバーは経験の少ないドライバーよりもエラーが少ないわけでは有りません。違いは経験の豊富なドライバーは自分のエラーにより早く気づきその影響を最小限に留めることができるのです。

一体どのようにすればそうなるのでしょう?何故経験のあるドライバーはエラーに気づきその悪影響を最小限に抑えることができるのでしょう?これらの質問に対する答えはドライバーの感覚入力の能力とコース上のさまざまな参照ポイントの量に関係があると思います。

あなたがお馴染みのコーナーであなたはいくつぐらい参照ポイントを持っていますか?エラーの多いと思われるドライバー(これはしばしば経験の少ないドライバーですが)は基本の4つのポイント(ブレーキングポイント、ターンインポイント、エイペックス、コーナー出口です)とそれに加えて1つか2つのポイント(舗装の継ぎ目とかコンクリートパッチの重なるところなどです)。経験の豊富なドライバーは全てのコーナーに数千の参照ポイントを持っています。このせいで彼らはめったにエラーしないと思われるのです。

ここで例を考えて見ましょう。経験の少ないドライバーがコーナーに入るのが早すぎるとき、彼はエイペックスに到達するまでこの問題に気がつきません。その理由はもちろんターンインポイントの次の彼の走行をチェックするためのポイントはエイペックスだからです。コーナーへのターンが早すぎるドライバーは誰もが知っているように、ターンインの後途中で修正、調整しないでいるとコーナー出口で車はコース外側に飛び出してしまいます。もし、エイペックスで修正を与えると、これは多分アクセルを緩め、ステアリングを切りますことだと思います、またしばしばこの組み合わせはとても危険な組み合わせでもありますが、ターン自身は大抵大きく膨らんでしまいます。

その代わり、もしあなたがターンインから3フィートの地点で参照ポイントを持っているとしてそれがマッチしないと気がつけばあなたの修正は僅かですみます。実際には、あなたを観察している人にさえあなたがエラーを犯し修正していることに気がつかないでしょう。

従って、コース上に多くの参照ポイントを持つほどエラーを犯す数は少なくなるでしょう。実際、自分自身でもエラーに気がつかないかもしれません。あなたはエラーが悪影響として出現する前に修正してしまっているからです。

これは意思決定のプロセスにも有効です。もしあなたが金融資産の投資をしているとき情報が多いほど正しい決定をしていると思いませんか?その通りです。同様のことがホイール同士でしのぎを削るレースでも当てはまるのです。もしあなたが集団の車に混ざってターンに向かっているとき、情報が多いほど追い越しの意思決定は良くなります。さて、トップドライバーの中にも意思決定がうまくないドライバーもいます。それはすべて彼らには小さな情報の一片が欠けているからです。どういう訳か彼らにはある感覚入力が欠如しているのです。



ここで、ドライバーは経験が多いほど多くの参照ポイントを持っていて、そのためにエラーが少ない訳ではないことを強調しておきます。また、同様に経験の少ないドライバーは誰でも参照ポイントが少ないわけではない、ということも強調しておきます。これはどういうことかというとひとつの傾向として理解してください。ドライバーは経験を積むと情報をより効率的に頭脳コンピューターに取り込むことができるようになるのです。ただ、それはいつでもそうであるとは限りません。私は新人ドライバーが20年の経験をもつドライバーよりもよく情報を取り込む事をみてきましたから。



これらのことをここでまとめてみましょう。一体どこでどのようにドライバーは参照ポイントを獲得するのでしょうか?それは単に経験を積むことやサーキット走行時間からでしょうか?それらは助けにはなります。でも、そのようなプロセスを加速させることができるのです。どのようにでしょう?単にそこに集中しもっと敏感になって練習することが有効なのです。感覚入力の質と量を増やしてください。

次回はManaging Errorsの続きをご紹介します。

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