メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

川内倫子展

2012-06-13 15:02:36 | 写真

川内倫子展  照度 あめつち 影を見る

5月12日-7月16日 東京都写真美術館

 

川内倫子(1972- ) について、これまで何も知らなかった。

今回こうして少しまとめてみるととても新鮮である。まず目につくのは縦横約1mの正方形の作品群で、普通の横長のものより、何か集中して切り取られたものを見るという緊張感が心地よい。ポスターにもある(おそらく)朝の通学時の駅の階段、その真ん中にさす光、これが横長だったらこうはならない。フィルムは6x6だそうだ。

 

子供のころ、最初に買ってもらった安いカメラのフィルムも正方形だった。焼き付けると下のかなりの部分が白く残る。35㎜カメラはまだ高級品だったと思う。

 

考えてみれば、人間の視野は長方形というか長楕円みたいで、それで今もTVや多くの写真が横長になっているのだろう。ただ片目で見てみるともう少し正方形に近い。そして両目で見ていても、片方が効き目であるから、案外人間は視野の中で少し狭いところを見ているのかもしれない。

 

川内の最新の写真は4X5が多いようで、これは正方形より少し横に広い。阿蘇の野焼きの作品にはぎりぎりこのサイズが合っているようだ。

 

この人にはこれからも注目していきたい。

 

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