「ダ・ヴィンチ・コード」(The Da Vinci Code 、2006年、米、150分)
監督:ロン・ハワード、脚本:アキヴァ・ゴールズマン、原作:ダン・ブラウン、音楽:ハンス・ジマー
トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ、イアン・マッケラン、ジャン・レノ、ポール・ベタニー
原作は読んでない。
150分ということを心配したが、ともかく退屈はしないで最後まで見ることが出来た。このあたりはロン・ハワードの腕だろうか。
しかし、こういうキリストは神か人間か、あの聖杯はという話はそれ自体が面白いのであって、それが現代の闇に表れてきて、それに絡む人たちの暗闘といっても、活字ならともかく、やはり映像では迫力を欠いてしまうのだろうか。
主要登場人物も、実はこっちの側だった、というどんでん返しがあるだけで、演技でキャラクターの深みを出そうとしてもやりようがないと考えられる。
トム・ハンクスはほとんど唯一思いがけない背景がない役で、よく我慢した、余計な演技はしなかった、ということは出来る。
オドレイ・トトゥは感じがいい人だが、もう少し危うさが見える演技展開でもよかったのではないだろうか。暗号解読官だから落ち着きは当然なのだけれど。
イアン・マッケランは、後半の画面を引き締めていた。
ところで、最初からルーヴルが出てくるので、ソフィー・マルソー主演「ルーヴルの怪人」(2001年仏)のように多くの場面をその後も期待したが、これは肩透かしだった。