「隠し砦の三悪人The Last Princess」(2008、東宝、118分)
監督:樋口真嗣、脚色:中島かずき、音楽:佐藤直紀
松本潤、長澤まさみ、宮川大輔、阿部寛、椎名桔平
もちろんオリジナルは黒澤明(1958)だが、まだ見ていない。見たい映画を自由に見られるころではなかったが話題になっていたのは知っていたし、その後レンタルビデオ、TVなどでも機会はあったはず。
どうも娯楽映画なのにやたら巨匠と持ち上げられたためか、無意識に避けていたのかもしれない。
リメイク、役のいくつかは位置づけが変っているといわれているが、この仕掛け、ジェットコースター的なストーリー展開を見れば、ジョージ・ルーカスが強く影響を受けたことはよく理解できる。まるでインディ・ジョーンズである。
そうであれば、セットなどもう少し凝って欲しかった。
営業政策であろうか、狂言回しの金堀り師と木こりは、ジャニーズ(嵐の松本潤)と吉本(宮川大輔)で、最後の方になるとこの二人が主役かもしれないという気分もある。
阿部寛の役が三船敏郎のそれだろうということは、オリジナルを見ていなくてもわかる。役はこれしかない。阿部も今のTVドラマの延長上ではなく、激しさ・強さがうまく出ているが、メイクをここまで三船そっくりにしなくてもよかっただろう。
彼のライバル(悪役)は椎名桔平、顔に大きな傷があり、しばらく誰だかわからなかったが、存在感、強さがあって、失礼だが意外な好演。
姫の長澤まさみ、演出上この役はそう前に出てこない。前半は男装という設定だから、あまり色気もない。が、やはり対決場面の目と台詞の強さは彼女ならではのもので、「セーラー服と機関銃」はだてではなかった。
音楽がいい。そしてThe THREE(KREVA、布袋寅泰、亀田誠治)の主題歌「裏切り御免」も耳に残る。
さてこれは渋谷で見た。初回で見たとき、この数年昼食はいつもパルコ地下「イドロパット」でパスタランチ(800円)というのがお決まりになっている。なんといってもサービスドリンクでベルギービー(大抵はグリセッテ)を選べるのがうれしい。食べ物もおいしく、夜来たこともあり、友達にも勧めていた。
ところが店がない!?
帰宅後にネットで調べたら5月11日(日)で閉店とのこと。さては5月9日に「アイム・ノット・ゼア」の後に行ったのが最後であったか。そのとき掲示らしきものがあったのだがよく見ておかなかった。
ブラッセルズという輸入業者のアンテナショップらしい。流行っていたけれど、材料費の高騰、ユーロ高など、売れれば売れるほど赤字のパターンだったのだろうか?
神保町、神谷町に「ブラッセルズ」という店はあるようだ。ただ渋谷にというところが珍しく、よかったのだけれど。
5年半あまりだそうだが、確実に渋谷の神話になった。感謝!