hiyamizu's blog

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知念実希人『神のダイスを見上げて』を読む

2021年08月21日 | 読書2

 

知念実希人著『神のダイスを見上げて』(2018年12月20日光文社発行)を読んだ。

 

光文社の宣伝文句

地球に向けて、巨大小惑星ダイスが接近中。
人類は、あと5日で終わりを迎える。
人々はその瞬間、『裁きの刻』をどう迎えるのか――
高校生の漆原亮の姉、圭子が殺された。コスモスの咲き乱れる花壇で、全裸で胸にナイフを突き刺された姿で発見された姉は、亮にとって唯一の家族、”世界そのもの”だった。恋人のこともそっちのけで、亮はとにかく犯人を見つけ出し、自分の手で復讐したいと暴走。そして”あるもの”を手に入れるため、クラスの“禁忌”と呼ばれる異端児・四元美咲に接触する。
優しく、美しかった圭子を殺したのは、圭子の恋人だったのでは? しかしそれが誰なのかわからない。犯人を追い求めて、亮は圭子が入っていた天文学同好会、そしてダイスを崇拝するカルト集団『賽の目』に踏み込んでいく……。
人類滅亡まであと幾日もない中で、なぜ圭子は殺されなければならなかったのか――
ヒット作連発中の著者が、エンターテインメントの力で永遠のテーマに挑む!!

 

巨大小惑星ダイスが地球に衝突し、人類が滅亡する10月20日の「裁きの刻(とき)」までに、漆原亮(りょう)が姉の圭子を殺した犯人を見つけ出し、殺そうとする6日間の物語だ。ダイスは落ちてこないというのが政府の公式見解。信じる人も、信じないひともいる。

 

漆原亮:父は家を出て、母は病死。姉・圭子と二人暮らし。

漆原圭子:亮の姉で、母で親友で同志で恋人

四元美咲:亮の同級生。クラスの禁忌(きんき)。父親不明で母と二人暮らし

鳥谷正人:亮の親友

日下部雪乃:亮の恋人。

岩田千秋:立川署の刑事。30歳前後の女性。串崎は相棒の刑事。

宮本小百合:圭子の親友。大学の天文学同好会。

魚住健二、東雲香澄:大学の天文学同好会の1年先輩

小田桐教授:哲学科教授。60歳前後。

 

 

本作品は書き下ろし

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで、最大は五つ星)

 

地球最後の日に一緒に居たいのが絶対姉弟でなければというのもなんだか完全に納得しがたいが、最後の日の前に是非自分手で犯人を殺したいというのがそんなに強い意欲を沸かせるものかにも、素直にうなづけない。

 

犯人捜しの最後の土壇場の二転三転もなっとくできるものではない。

岩田刑事が亮に奇妙に妥協的なのもすっきりしない。

 

以上のように納得しがたい点ははたまたあるが、全体としては最後の時に向けて、その人にとって何が最も大切なのかをいや応なしに考えさせ、選択させるという流れは「いいじゃない!」。

 

 

知念実希人(ちねん・みきと)の略歴と既読本リスト

コメント
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