ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~第六天、魔の化身~

2012-10-23 | 散華の如く~天下出世の蝶~
「良いか?」
その昔、神の道を踏み外した神がいた。
邪神と疎まれた異端の神は、神々から、
「地に堕ちよ」
天界から追放。突き落とされた。
一界、二界、三界…堕ちた先は、六界の地。
そこは神から最も遠く、闇に最も近い場所。
帰蝶「闇…?」
信長「そなたにも、妬み、つらみ、欲望があろうが」
生駒への嫉妬、苛まれる噂に、
欲しい欲しいと切望するやや、
無念、父の、天下平定の野望。
帰蝶「それは、普通の心にございます」
信長「神に、そのような心など、ない」
道から外れたと思しき神を、平気で地に落とす神々。
正道を説く事すら怠る神に、人間を思う心があるか?
帰蝶「しかし、神仏こそ、心の拠り所では…」
信長「仏にすがってややが出来たか?神に祈り、ややが流れた…それを、どう捉える?」
帰蝶「そ…」
返す言葉が、無い。殿の、仰る通り。
信長「神は、天下を獲らずとも、すでに平定。闇など無い」
闇の根源を殺げ落とし、人間に擦り付けた。
神々の尻拭いを、地上の人間がする理不尽。
「全て、神の企てよ」
帰蝶「企て…」
珍しく、殿が饒舌だった。それがとても怖い。
信長「人が道を定めるが故に、外れる者が出る。神も同じ」
誰が作ったか、狭き道。本来、道なき道よ。
狭き道を作ったが故に、外れる者が溢れる。
狭き古道を叩き壊し、正道を広げれば良い。


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