殿の援軍が間に合っていたならば…、
帰蝶「殿もそなたも間違いなく、あの時、命を落としていた」
池田「…」
帰蝶「もちろん、この私も、」
池田「…」
帰蝶「私に道など要らぬ。殿に、そう伝えよ」
池田「お断りします」
ぷいっと、織田の忠犬ハチ公は、
猿の反対方向に行ってしまった。
帰蝶「私の言う事など聞く耳持たぬか…と?」
新たに整備された道を、
てくてくてくてく…と、
弟利治と帰命丸が、
どこぞの御客人か?
手引きしているが、
「あれは…」
こうしちゃ居れん。
私も、てててっと、
彼の前に躍り出て、
両手で、通せん坊。
「敵情視察か?」
小堀「信長様の新たな居城と聞きまして、こうして参上仕りましたが、」
帰蝶「収穫無く、残念であったな。ただの寺…」
小堀「いえ、これほどの収穫は、ございません」
帰蝶「…ところで、そちらの方は?」
小堀「こちら、近江目賀田の義春にございます」
帰蝶「メカタ?」どうやら、南近江伊賀甲賀…忍びの国の一派らしいが、
目賀田「観音寺城 城主よりの文を、こうして届けに参りました」
帰蝶「文…?」観音寺城の城主六角の娘様は浅井長政と御離縁。
長政氏は殿の妹君茶々と婚約を交わし…。つまり、この者…敵?
帰蝶「殿もそなたも間違いなく、あの時、命を落としていた」
池田「…」
帰蝶「もちろん、この私も、」
池田「…」
帰蝶「私に道など要らぬ。殿に、そう伝えよ」
池田「お断りします」
ぷいっと、織田の忠犬ハチ公は、
猿の反対方向に行ってしまった。
帰蝶「私の言う事など聞く耳持たぬか…と?」
新たに整備された道を、
てくてくてくてく…と、
弟利治と帰命丸が、
どこぞの御客人か?
手引きしているが、
「あれは…」
こうしちゃ居れん。
私も、てててっと、
彼の前に躍り出て、
両手で、通せん坊。
「敵情視察か?」
小堀「信長様の新たな居城と聞きまして、こうして参上仕りましたが、」
帰蝶「収穫無く、残念であったな。ただの寺…」
小堀「いえ、これほどの収穫は、ございません」
帰蝶「…ところで、そちらの方は?」
小堀「こちら、近江目賀田の義春にございます」
帰蝶「メカタ?」どうやら、南近江伊賀甲賀…忍びの国の一派らしいが、
目賀田「観音寺城 城主よりの文を、こうして届けに参りました」
帰蝶「文…?」観音寺城の城主六角の娘様は浅井長政と御離縁。
長政氏は殿の妹君茶々と婚約を交わし…。つまり、この者…敵?