ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~目賀田、観音寺城の刺客~

2013-12-04 | 散華の如く~天下出世の蝶~
殿の援軍が間に合っていたならば…、
帰蝶「殿もそなたも間違いなく、あの時、命を落としていた」
池田「…」
帰蝶「もちろん、この私も、」
池田「…」
帰蝶「私に道など要らぬ。殿に、そう伝えよ」
池田「お断りします」
ぷいっと、織田の忠犬ハチ公は、
猿の反対方向に行ってしまった。
帰蝶「私の言う事など聞く耳持たぬか…と?」
新たに整備された道を、
てくてくてくてく…と、
弟利治と帰命丸が、
どこぞの御客人か?
手引きしているが、
「あれは…」
こうしちゃ居れん。
私も、てててっと、
彼の前に躍り出て、
両手で、通せん坊。
「敵情視察か?」
小堀「信長様の新たな居城と聞きまして、こうして参上仕りましたが、」
帰蝶「収穫無く、残念であったな。ただの寺…」
小堀「いえ、これほどの収穫は、ございません」
帰蝶「…ところで、そちらの方は?」
小堀「こちら、近江目賀田の義春にございます」
帰蝶「メカタ?」どうやら、南近江伊賀甲賀…忍びの国の一派らしいが、
目賀田「観音寺城 城主よりの文を、こうして届けに参りました」
帰蝶「文…?」観音寺城の城主六角の娘様は浅井長政と御離縁。
長政氏は殿の妹君茶々と婚約を交わし…。つまり、この者…敵?