養徳院「朝廷への賜り物…、今度お願いしようかしら」
帰蝶「え…?」
水引は、平安室町時代、明から伝わった糸結びの飾り。
朝廷への賜り物の飾りに、と付けられた事が始まりで、
公家皇女、身分の高い姫君の教養にと教えられていた。
現代でも、結婚、結納の慶事引出物や法事お布施の品にも用いられる。
慶事弔事の水引は「結び切り(本結び)」紅白や金銀の水引を掛けるが習い。
これは、末永いお付き合いと、という意味が込められている。
出世出産等、何度あっても良い慶事には「蝶結び」を用いる。
「朝廷…へ?」
養徳院「今川討伐の後、京宮中 堺商人を手中に治める手筈…」
帰蝶「…」
息子 信輝の情報から、養徳院様は裏か手を廻し、京へ京へと密かに進軍中。
「しかし、平手様亡き後…」
養徳院「…彼の後見を誰に命ずるか…」
平手様は、軍重役、朝廷への使者も担っておられ、彼の諌死は、織田家にとって痛手だった。
朝廷への賜り物を用立てても、使者不在では…。
新たに適役者を見つけるか、育てるかしないと、
「とにかく、今、我らは出来る事を致しましょう」
帰蝶「はい…」
養徳院「これより、私、京に向かいます故、お二人に一つ、お頼みしたい事が…」
生駒「はい、なんなりと」
帰蝶「…い」
生駒ぁ…、内容を聞かずに、安請け合いしてはなら…、
養徳院「では、殿の妹君をこれへ」
帰蝶「ぬ…」
末の妹…
生駒「一秀様にございますか?」い、いちか…様とは、後のお市の方様。
殿の父 秀信様と生母 土田御前様との間の子で、殿とは十五、六も離れている妹君。
末娘というだけあって、相当大物らしい…。
帰蝶「え…?」
水引は、平安室町時代、明から伝わった糸結びの飾り。
朝廷への賜り物の飾りに、と付けられた事が始まりで、
公家皇女、身分の高い姫君の教養にと教えられていた。
現代でも、結婚、結納の慶事引出物や法事お布施の品にも用いられる。
慶事弔事の水引は「結び切り(本結び)」紅白や金銀の水引を掛けるが習い。
これは、末永いお付き合いと、という意味が込められている。
出世出産等、何度あっても良い慶事には「蝶結び」を用いる。
「朝廷…へ?」
養徳院「今川討伐の後、京宮中 堺商人を手中に治める手筈…」
帰蝶「…」
息子 信輝の情報から、養徳院様は裏か手を廻し、京へ京へと密かに進軍中。
「しかし、平手様亡き後…」
養徳院「…彼の後見を誰に命ずるか…」
平手様は、軍重役、朝廷への使者も担っておられ、彼の諌死は、織田家にとって痛手だった。
朝廷への賜り物を用立てても、使者不在では…。
新たに適役者を見つけるか、育てるかしないと、
「とにかく、今、我らは出来る事を致しましょう」
帰蝶「はい…」
養徳院「これより、私、京に向かいます故、お二人に一つ、お頼みしたい事が…」
生駒「はい、なんなりと」
帰蝶「…い」
生駒ぁ…、内容を聞かずに、安請け合いしてはなら…、
養徳院「では、殿の妹君をこれへ」
帰蝶「ぬ…」
末の妹…
生駒「一秀様にございますか?」い、いちか…様とは、後のお市の方様。
殿の父 秀信様と生母 土田御前様との間の子で、殿とは十五、六も離れている妹君。
末娘というだけあって、相当大物らしい…。