ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

服部 心蔵クン

2011-06-11 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
佐伯さん「伴氏族…」
匠「母の旧姓…伴、です」ス…ッと左手で、義経さんから、赤いショールを取り返した。
弁慶「伴(ともの)!?…お袋さん、紅葉賀(源氏香)、だな?」と確認したら、
匠「クッ」と笑みをかみ殺し「気付くの、遅いんじゃないですか?」
義経「紅葉狩り、か…」
匠「狩られるのは、」と目を細めて「そちらです」と、あざ笑うように、俺を見た。
義経「…忘れてたよ。服部くんに、かわいい弟がいるって事を…」
匠「服部 心蔵クン♪」
義経「そのシンちゃんが、兄を追わず、俺たちを追って…どういうこった?」
匠「多勢に無勢、イッチョやります?」
義経「やっちまったら、意味がネェ」
匠「じゃ、捕獲?」
義経「こっちの質問に答えろ」
匠「賀茂女ちゃん…」
義経「あん?」
匠「可愛いね…ただ、勘が良過ぎる」と目を伏せた。
義経「何した?」
匠「出しゃばる女(こ)って、嫌いなんだ」フィッと、横を向いた。
義隆「あ…」
義経「ッ…」賀茂女ちゃんに…“拒絶反応”出ちゃった…?「何、仕込んだ?」
匠「正直、驚いた…さすが、陰陽師。自力で治しちゃうなんて。母が欲しがる理由(わけ)だ」
義経「欲しがる?」
匠「早いとこ、天叢雲剣…直して下さい、静さんと…」弁慶を睨んで「交換です」
弁慶「静と?」
匠「ただ、葵さんには最期の役目が残っていますから…」と俺を見て「返せません」
義経「最期の役目?」
匠「それと…賀茂女ちゃんとの修行、とても楽しかったよ」にっこり笑って、海尊を見た。
海尊「え!?」
義経「タクッ!」
匠「やる?」