羊のプチ冒険

フランス語と英語の通訳案内士(未年生まれ)が考える、こんな事、あんな事・・・

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登録は、お早めに!

2015-01-03 20:45:40 | 日本と日本人
2012年度のフランス語、2013年度の英語の通訳案内士の資格を取り、実際に働き始めたのは2014年3月からですから、まだ実働10ヶ月、若葉マークの通訳ガイドです。海外勤務の長かったサラリーマン生活を一足早くリタイアした後、老後の社会参加、外国との付き合いの継続ができることはないか・・・と考えていたのですが、たまたまネット上で通訳案内士という資格を知り、資格を取得した次第です。外国からの旅行者と日本をつなぐお手伝いができれば・・・そう願っています。日本に関心があってやってきた旅行者を、帰国するときには、日本のファンに!

外国からの旅行者に日本の事を紹介するには、日本の事を知らなくてはならない。当然のことですが、一口に「日本」といっても、幅が広い! 歴史、美術、建築、歳時記、宗教、気候、現代社会・・・しかも、今の日本といっても、人気のスポット・食・アニメ・ファッション・キャラクター・ミュージック・スポーツ・平均寿命・平均所得・GDP・失業率・財政赤字・政党・投票率・交通死亡者数・自殺者数・大学進学率・・・知らなければならないことが、いっぱい。但し、こうしたことは、通訳案内士になったから知らなくてはいけない事柄ではなく、日本人であれば、当然知っておくべきことなのだとは思いますが、それにしても、自分の無知さ加減に改めて愕然としてしまいます。

ということで、日本についての、こんな事、あんな事についても、時々、ご紹介したいと思います。


(浅草寺の羽子板市で買った小さな、小さな羽子板。全長20cm弱)

まずは、登録・・・と言っても、通訳案内士としての登録ではなく、商標登録についてです。

日本企業の海外進出は、国際化の掛け声の下、ずいぶん前から進んでいますが、特に中国に進出した企業が直面することになる困難の一つに、商標登録がありますね。自社製品のブランド名が、既に、勝手に登録されてしまっている。私が20年ほど前に駐在した際に、既に問題となっていました。

この問題が、最近特に話題になるのは、讃岐とか、青森、富士山、今治といった地名が商標として登録されてしまっているため、讃岐うどんといえないとか、青森リンゴといえないといった問題が発生して、広く関心を呼んでいます。

使えるようにするには、どうすればよいのか・・・別のブランド名で発売する、あるいは、その登録された商標を買い戻す・・・ひどい、なんて汚い事をするんだ、と憤慨したくもなりますが、こうした事、何も中国の専売特許ではないそうです。一体、他にどこの国がやっているんだ?!

・・・ご推察の通り、日本だったんですね。さすがに、今はやっていないだろうという、根拠なき楽観主義、あるは希望的観測から、「日本だった」と過去形にしましたが、かつては、日本企業が日本に進出しそうな企業のブランド名を勝手に登録してしまい、相手企業が日本に進出後、買い戻した、なんていうことがあったそうです。

そうしたことを紹介していたのが、NHKのラジオ講座『まいにちフランス語』のテキスト12月号、応用編です。滞日経験の長いフランス人経営コンサルタント、ピエール・ボードリ氏(Pierre Baudry)へのファッションに関するインタビューです。「ボードリさんは1966年に来日、以降半世紀にわたって、日本に進出するフランス企業のコンサルタントとして活躍して来られました。」(同テキスト:P.72)

その第1回。冒頭部分で、ボードリ氏は次のように述べています。

Et ils respectaient pas les contrats, des enterprises japonaises, on parlait de marques, allaient au salon du prêt-à-porter à Paris, achetaient le catalogue et enregistraient toutes les marques. Le premier argent que j’ai vraiment fait, c’est en rachetant, en négociant le rachat de marques appartenant à des entreprises françaises que, des entreprises japonaises avaient indûment enregistrées. On oublie que ça se passait comme ça. (同テキスト:P.82)

「日本の企業は、契約を尊重していなかったし、先ほどブランドの話をしましたが、(日本の企業は)パリのプレタポルテの展示会に行っては商品カタログを買い、そのすべてのブランドの商標を登録してしまいました。私の本当にお金になった最初の仕事は、日本企業が不正に商標登録したフランス企業が持っているブランドの損害賠償を交渉することでした。こうしたことがあったことを、今私たちは忘れてしまっています。」(同テキスト:P.85)

日本に進出しようとしたフランスのファッション企業、しかし、日本に来てみたら、既に、勝手に日本企業によって自社ブランドが商標登録されてしまっていた。従って、買い戻す交渉が必要だったようです。

日本も、アジアだ! と、思わず当たり前のことを叫んでしまいそうですが、いやいや、アジア以外でも、こうしたことは起きている、かもしれません。浅学の身には、確信を持っては言えないのですが、少なくとも、日本がこうした「不正な」商標登録をしていたことは事実のようです。

中国がどこの商標や地名を勝手に商標登録してしまった、というニュースに接したとき、我らが、あるいは我らが先人たちがかつてやったことを忘れずにいたいものです。臭いものには蓋、これが日本の特徴だ、などと言わずに。
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