今年度は、今日、2月5日に、通訳案内士試験の合格発表がありました。年1回の、語学系では唯一と言われている国家試験。合格者の氏名が『官報』に掲載されますから、記念に買われた合格者の方の多いのではないでしょうか。私も買いました。
今年度は、一次免除の対象となる資格が増えたこともあり、受験者が急増しました。その中で、最終合格者はどれくらい増えたのでしょうか。日本政府観光局(JNTO)のサイトで確かめてみました。
最終合格者:英語=1,422人、フランス語=49人、スペイン語=27人、ドイツ語=19人、中国語=81人、イタリア語=9人、ポルトガル語=9人、ロシア語=11人、韓国語=30人、タイ語=1人、合計=1,658人
ということで、同じ方が複数の言語で合格されていることもありますのが、1,658人に近い方々が祝杯を上げられているのではないかと思います。本当におめでとうございます。
ところで、この1,658人という数字、増えているのでしょうか、増えているとすると、どのくらい増えているのでしょうか。急増し始めた訪日外国人観光客、東京オリンピックへ向けてさらなる増加が期待されていますが、その傾向に対応すべく通訳案内士も増える必要がある。ということで、受験者数はもちろんですが、合格者も増えたであろうことは想像に難くないですね。では、どれくらい増えたのでしょうか。
*数字は左から、受験者数(人)、第一次合格者数(人)、第一次合格率(%)、第二次受験者数(人)、第二次合格率(%)、最終合格者数(人)、合格率(%)
(10言語合計)
H26年度 7,290 2,010 28.5 2,149 77.2 1,658 22.7
H25年度 4,706 1,558 33.7 1,585 75.8 1,201 25.5
H24年度 5,000 765 15.6 819 87.1 713 14.3
H23年度 5,485 965 18.0 1,051 85.1 894 16.3
H22年度 7,239 1,070 15.1 1,188 78.5 932 12.9
(英語のみ)
H26年度 5,352 1,736 33.8 1,860 76.5 1,422 26.6
H25年度 2,885 1,198 42.3 1,211 73.7 892 30.9
H24年度 2,991 412 14.1 456 87.3 398 13.3
H23年度 3,197 500 16.1 571 81.8 467 14.6
H22年度 4,136 590 14.7 680 72.8 495 12.0
ということで、減少を続けていた受験者数は昨年度で底を打って、今年度は急増。昨年度急にアップした合格率は、やや抑えられたものの、以前に比べれば高止まりと言ったところでしょうか。この傾向は、受験者数が圧倒的に多い英語で顕著ですね。
やはり、急増する外国人観光客対応の一環なのでしょうね。もちろん、だからと言って、今年度合格された方々の価値が下がるわけではありません。いつでも、通訳案内士試験の合格は、プロとしての通訳案内士へのスタートにしか過ぎず、その後の研鑽、経験が大切になります。
そこで、新人研修となるわけですが、新人研修を提供してくれるのは、まずは通訳案内士の団体です。JNTOのサイトでは、以下の5団体を紹介しています。
・中国語通訳案内士会(CGO)
・通訳ガイド&コミュニケーション・スキル研究会(GICSS)
・日本文化体験交流塾(IJCEE)
・全日本通訳案内士連盟(JFG)
・日本観光通訳協会(JGA)
これら以外にも、通訳案内士受験予備校的なところで、新人研修を行うところが数校あります。どこがいいのか・・・ですが、個人的にケミストリーが合うとか合わないとかもありますし、絶対的な評価は難しいです。新人研修だけなら、さほど大きな差はないと思いますので、都合の合う研修に参加すれば大丈夫かと思います。その際に、研修内容はもちろんですが、運営や会員の先輩通訳案内士の個性などから、その団体との相性などを見極めることができるのではないでしょうか。
加入申し込みは新人研修の後になりますが、入会金10,000円プラス年会費15,000円程度のところが多いですね。各団体、新人研修以降も、さまざまな研修を用意してくれています。将来的な下見を兼ねて参加するといいのではないでしょうか。その研修の充実度も加入する団体を決める大きな要因となります。それぞれのサイトで実績を見ることができますが、頻繁に行うところと、新人獲得へ向けてこの季節に活発になる団体等、特徴が見えてきます。
また、職業斡旋は会員のメールアドレスに一斉に送って紹介してくれるところが多いのですが、案件ごとにアサインする人を決める方法には違いがあります。返事が最も早かった人へアサインするところ、つまり、“First come, first served”ですね、そういうところもあれば、事務局が何らかの基準で決めるところもあります。研修参加等を通しての貢献度に応じてなのか、実績によるのか、あるいは別の基準があるのかもしれません。また、早い者勝ち、のところでも、実働日数によってクラス分けし、ベテランだけという条件がつくことも頻繁にあります。新人が仕事を得るには、それなりに苦労することになります。誰でも、はじめは新人だったのですが・・・それを乗り越えたものだけがプロになれる、ということなのかもしれませんね。
試験には合格したものの、通訳案内士として働くことは考えていない方、あるいは定年後の楽しみにとっておくという方もいらっしゃるでしょう。しかし、せっかく受かったのですから、まずは、登録へ。各都道府県の担当部局で、登録してはじめて通訳案内士の資格を得ることになります。そして、早い方はこの春にも通訳案内士としてデビュー。どこかでご一緒できることを楽しみにしています。
今年度は、一次免除の対象となる資格が増えたこともあり、受験者が急増しました。その中で、最終合格者はどれくらい増えたのでしょうか。日本政府観光局(JNTO)のサイトで確かめてみました。
最終合格者:英語=1,422人、フランス語=49人、スペイン語=27人、ドイツ語=19人、中国語=81人、イタリア語=9人、ポルトガル語=9人、ロシア語=11人、韓国語=30人、タイ語=1人、合計=1,658人
ということで、同じ方が複数の言語で合格されていることもありますのが、1,658人に近い方々が祝杯を上げられているのではないかと思います。本当におめでとうございます。
ところで、この1,658人という数字、増えているのでしょうか、増えているとすると、どのくらい増えているのでしょうか。急増し始めた訪日外国人観光客、東京オリンピックへ向けてさらなる増加が期待されていますが、その傾向に対応すべく通訳案内士も増える必要がある。ということで、受験者数はもちろんですが、合格者も増えたであろうことは想像に難くないですね。では、どれくらい増えたのでしょうか。
*数字は左から、受験者数(人)、第一次合格者数(人)、第一次合格率(%)、第二次受験者数(人)、第二次合格率(%)、最終合格者数(人)、合格率(%)
(10言語合計)
H26年度 7,290 2,010 28.5 2,149 77.2 1,658 22.7
H25年度 4,706 1,558 33.7 1,585 75.8 1,201 25.5
H24年度 5,000 765 15.6 819 87.1 713 14.3
H23年度 5,485 965 18.0 1,051 85.1 894 16.3
H22年度 7,239 1,070 15.1 1,188 78.5 932 12.9
(英語のみ)
H26年度 5,352 1,736 33.8 1,860 76.5 1,422 26.6
H25年度 2,885 1,198 42.3 1,211 73.7 892 30.9
H24年度 2,991 412 14.1 456 87.3 398 13.3
H23年度 3,197 500 16.1 571 81.8 467 14.6
H22年度 4,136 590 14.7 680 72.8 495 12.0
ということで、減少を続けていた受験者数は昨年度で底を打って、今年度は急増。昨年度急にアップした合格率は、やや抑えられたものの、以前に比べれば高止まりと言ったところでしょうか。この傾向は、受験者数が圧倒的に多い英語で顕著ですね。
やはり、急増する外国人観光客対応の一環なのでしょうね。もちろん、だからと言って、今年度合格された方々の価値が下がるわけではありません。いつでも、通訳案内士試験の合格は、プロとしての通訳案内士へのスタートにしか過ぎず、その後の研鑽、経験が大切になります。
そこで、新人研修となるわけですが、新人研修を提供してくれるのは、まずは通訳案内士の団体です。JNTOのサイトでは、以下の5団体を紹介しています。
・中国語通訳案内士会(CGO)
・通訳ガイド&コミュニケーション・スキル研究会(GICSS)
・日本文化体験交流塾(IJCEE)
・全日本通訳案内士連盟(JFG)
・日本観光通訳協会(JGA)
これら以外にも、通訳案内士受験予備校的なところで、新人研修を行うところが数校あります。どこがいいのか・・・ですが、個人的にケミストリーが合うとか合わないとかもありますし、絶対的な評価は難しいです。新人研修だけなら、さほど大きな差はないと思いますので、都合の合う研修に参加すれば大丈夫かと思います。その際に、研修内容はもちろんですが、運営や会員の先輩通訳案内士の個性などから、その団体との相性などを見極めることができるのではないでしょうか。
加入申し込みは新人研修の後になりますが、入会金10,000円プラス年会費15,000円程度のところが多いですね。各団体、新人研修以降も、さまざまな研修を用意してくれています。将来的な下見を兼ねて参加するといいのではないでしょうか。その研修の充実度も加入する団体を決める大きな要因となります。それぞれのサイトで実績を見ることができますが、頻繁に行うところと、新人獲得へ向けてこの季節に活発になる団体等、特徴が見えてきます。
また、職業斡旋は会員のメールアドレスに一斉に送って紹介してくれるところが多いのですが、案件ごとにアサインする人を決める方法には違いがあります。返事が最も早かった人へアサインするところ、つまり、“First come, first served”ですね、そういうところもあれば、事務局が何らかの基準で決めるところもあります。研修参加等を通しての貢献度に応じてなのか、実績によるのか、あるいは別の基準があるのかもしれません。また、早い者勝ち、のところでも、実働日数によってクラス分けし、ベテランだけという条件がつくことも頻繁にあります。新人が仕事を得るには、それなりに苦労することになります。誰でも、はじめは新人だったのですが・・・それを乗り越えたものだけがプロになれる、ということなのかもしれませんね。
試験には合格したものの、通訳案内士として働くことは考えていない方、あるいは定年後の楽しみにとっておくという方もいらっしゃるでしょう。しかし、せっかく受かったのですから、まずは、登録へ。各都道府県の担当部局で、登録してはじめて通訳案内士の資格を得ることになります。そして、早い方はこの春にも通訳案内士としてデビュー。どこかでご一緒できることを楽しみにしています。