ベトナム中部。旅10日目の午後。
12時半。起こされる。バスが停まり、昼食。靴を持って外に出る。
車掌さんたちが口々にこっちこっちと私を呼び、ここに座れ、と私をテーブルにつかせた。私のほかに4人の客と5人の乗務員が同じ丸いテーブルについた。
やがて次々と料理が運ばれてくる。驚くほど次々と。エビの唐揚げ、ヤリイカの煮物、大きな魚と緑の野菜とトマトがたっぷり入ったスープ、豚肉の薄切り、トビウオらしき丸ごとの魚、レタスと玉ねぎの山盛りのサラダ、などなど。
みんな食べ始める。食べている間にもおいしそうなものがどんどん来る。全部食べたいけれどとても全種類は食べられない。白いご飯がたっぷりあるのに、いい香りのロールパンまで来た。丸顔の車掌Aさんは何かと世話を焼いてくれる。ご飯をよそってくれる。食べすぎないようにしようと思いながら、おかわりをすすめられ、ついご飯を2杯も食べてしまう。みんな自分の箸でつついている。このタレにつけろ、と指導されたりする。遠くにあるものに手を伸ばすと取らせてくれる。
目をらんらんとさせて食べまくっているのは私だけみたいだった。ベトナム人たちは慣れているのかちょこちょこと箸をつけるだけだ。車掌Aさんはレストランのボーイにお皿を持ってこさせて、真ん中のスープから大きな魚のかたまりを取り出し分割する。
何だか家族か、昔からの友だちと一緒にいるみたいだ。それに、この料理はこの旅に来て最高のものだ。どんなレストランに行ったって、一人ではこんなもの食べられない。それにホテルのレストランみたいな高いばかりの気取ったところでは、こんな家庭料理っぽいおいしいものは食べられない。
まさかバス休憩の食事でこんなにすごいくてこんな楽しい気持ちになれるなんて。まったく、まったく予想してなかった。これはただのバスでの移動ではない。これだけでプチ旅行だ。もう本当に、最高! これが旅の終わりにオマケのように起こったことなのだ。
12時半。起こされる。バスが停まり、昼食。靴を持って外に出る。
車掌さんたちが口々にこっちこっちと私を呼び、ここに座れ、と私をテーブルにつかせた。私のほかに4人の客と5人の乗務員が同じ丸いテーブルについた。
やがて次々と料理が運ばれてくる。驚くほど次々と。エビの唐揚げ、ヤリイカの煮物、大きな魚と緑の野菜とトマトがたっぷり入ったスープ、豚肉の薄切り、トビウオらしき丸ごとの魚、レタスと玉ねぎの山盛りのサラダ、などなど。
みんな食べ始める。食べている間にもおいしそうなものがどんどん来る。全部食べたいけれどとても全種類は食べられない。白いご飯がたっぷりあるのに、いい香りのロールパンまで来た。丸顔の車掌Aさんは何かと世話を焼いてくれる。ご飯をよそってくれる。食べすぎないようにしようと思いながら、おかわりをすすめられ、ついご飯を2杯も食べてしまう。みんな自分の箸でつついている。このタレにつけろ、と指導されたりする。遠くにあるものに手を伸ばすと取らせてくれる。
目をらんらんとさせて食べまくっているのは私だけみたいだった。ベトナム人たちは慣れているのかちょこちょこと箸をつけるだけだ。車掌Aさんはレストランのボーイにお皿を持ってこさせて、真ん中のスープから大きな魚のかたまりを取り出し分割する。
何だか家族か、昔からの友だちと一緒にいるみたいだ。それに、この料理はこの旅に来て最高のものだ。どんなレストランに行ったって、一人ではこんなもの食べられない。それにホテルのレストランみたいな高いばかりの気取ったところでは、こんな家庭料理っぽいおいしいものは食べられない。
まさかバス休憩の食事でこんなにすごいくてこんな楽しい気持ちになれるなんて。まったく、まったく予想してなかった。これはただのバスでの移動ではない。これだけでプチ旅行だ。もう本当に、最高! これが旅の終わりにオマケのように起こったことなのだ。