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やるじゃんドーシン!「札幌ドーム運営のあり方」

昨日(10月21日)付北海道新聞朝刊の「月曜討論」、皆様お読みになりましたか?テーマはズバリ!札幌ドーム運営のあり方でした。

プロ野球の北海道日本ハムの本拠地である札幌ドームは、札幌市の第三セクター「株式会社札幌ドーム」が指定管理者として運営する。球団が球場運営に携わっていないのは、パ・リーグで唯一。ドーム運営のあり方を考える。

こうした視点から、札幌ドーム社長・長沼修氏と北大公共政策大学院教授・石井吉春氏の意見が掲載されています。

長沼氏の意見の要点は次のとおり。
①札幌ドームは税金で建てられた公共施設である以上、他球団が運営に関与する球場と事情は同じではない。
②一方で、客商売でもあるから、自治体(札幌市)が直接運営するのではなく、株式会社(第三セクター)という形態を取っている。企業であるゆえのスピーディな意思決定や、専門職員の育成が出来る。
③実際の施設の維持管理においては、ドーム社が日常的な管理、札幌市が建物の構造に関わる部分を担っているが、境目がはっきりしないこともある。
④とにかくドーム社の利益は市民に還元するのが原則。トイレの改修や人工芝の張替えなど、余剰金19億3500万円から3億6500円を捻出した。大型ビジョンも15年に更新予定である。
⑤ファイターズやコンサドーレは大事なパートナーである。施設についても、積極的に改善していきたい。
⑥東京五輪のサッカー(予選)会場に内定したことでもあり、今後も時代に合わせて変化していきたい。

石井氏の意見の要約は次のとおり。(敢えて赤字にしている部分があります)
①たしかに黒字を目指すのは大切だが、日ハム球団の稼ぎが過剰にドーム社に流れているようだ。
②貸館料は1試合800万円、2万人を超えると一人当たり400円を超過分として支払わなければならない。これは商習慣からすると異常な仕組みである。
③球団が多大に儲かっているならいざしらず、親会社からの宣伝広告費30億円で収支を合わせている状態である。つまりドーム社は球団のぎりぎりの経営に便乗して利益を上げているわけである。
④01年のドーム開業当時には赤字のおそれがあったから、市条例でドーム社に管理を独占させたことには意味があった。しかし04年の日ハム球団移転後、ドーム社の経営環境は大きく変わり、もはや第三セクターが管理しなければならない状況にはない
⑤球団がつまずけば、ドーム社の経営も成り立たなくなるのは必定。現に2年連続で観客数は減っている。球団とドーム社が共存できるビジネスモデルを作るべきである
⑥両者の統合を考えてはどうか。ドーム運営の新しい枠組みを作るのである。
⑦その際、札幌市の指導力は欠かせない。

石井氏の意見の最後は、こう締めくくられています。そのまま書き出します。

球団が経営に行き詰まれば、ドーム社はたちまち立ちゆかなくなるでしょう。球団が札幌ドームに見切りをつけないとも限りません。そうしたリスクを踏まえ、札幌ドームの未来像を描く責任が、市にはあるのです。

いや、すばらしいドーシンさん!
球団と㈱札幌ドームの関係について、今まで薄ぼんやりとしかイメージできてなかったことが、実によく分かりましたよね?
ハムファンのブロガーさんたちの中には、この件をずーっと取り上げ、問題提起していた方もいらっしゃいます。
「ドームでグッズ類は買っちゃいけない。それは全部、ドーム社の懐に入ってしまうから。球団には1銭も入らない。だから、グッズはちゃんと球団のショップか通販で買おう」なんてことも提言されていました。
皆さん、ちょっとビックリでしょう?

ところで2011年に出版された「パ・リーグがプロ野球を変える~6球団に学ぶ経営戦略」という新書があります(大坪正則・著、朝日新聞出版)
この本の中で、日ハム球団の経営上の問題点として、㈱札幌ドームとの関係が取り上げられています。これにつきましても、そのまま書き出します。

札幌市は、札幌ドーム絡みの収入増加に躍起になっているので、札幌ドームとファイターズとの間で、球場内における営業権の棲み分け争いがより熾烈になると予想される。
当然、札幌市に再考を促す声も出ている。一つの例が地下鉄の東豊線で、札幌の地下鉄の中で東豊線だけが黒字だ。ファイターズと札幌ドームの関係者によれば、札幌ドームの駐車場が狭いので、観客の多くは地下鉄の東豊線を利用する。約2万人(平均観客数の約75%)が地下鉄を利用して年間60試合を観戦する場合、地下鉄の平均往復運賃が500円だから、運賃収入が6億円になる。これが東豊線黒字の理由の一つだそうだ。ファイターズと札幌ドームの努力でたくさんの観客がドームに足を運ぶから東豊線が黒字を確保していることを勘案して、札幌市は札幌ドーム事業所税を軽減すべきではないだろうか。
札幌ドームの経営は、札幌市と第3セクターの札幌ドームと日本ハムの3者の思惑が入り乱れて、より複雑になろうとしている。しかし、ファイターズのファンとコンサドーレのサポーター、すなわち、札幌市民・道民の気持ち、便宜、利益を第一に考慮することが大事ではないだろうか。彼らが札幌ドームに足を運ばなければ、札幌市・札幌ドーム・ファイターズは確実に困り果てるからだ。札幌ドームを毎試合満席にするには、チケット代金が手頃で、ドーム内で食べる品々が非情に美味しく、試合が手に汗するほど面白くなくてはならない。3者が最大収入・最大収益を得るためにも、また、ファイターズがパ・リーグのお荷物球団にならないためにも、3者の賢い妥協が必要になる。
財政の苦しい地方自治体がプロスポーツとどのような共存共栄を図るのか、札幌市は全国から注視されている。ファイターズが人気球団だけに下手な施策は世間のもの笑いになりかねない。


ちょっと長かったですが、これと石井氏の意見をあわせると、以下の如くなります。
「3者の共存共栄のためには、㈱札幌ドームと球団の統合しかない。これこそ札幌ドーム運営の未来像である。札幌市は是非リーダーシップを発揮して、新時代の扉を開いてほしい」

今の状態、すなわち札幌市による日ハム球団の搾取が続けば、球団は愛想をつかして─否、またしても経営破綻により本拠地移転をせざるを得なくなるでしょう。
あるいは、球団の消滅・再編もあり得ます。その際、たとえばかつての楽天球団のような新球団がスタートするとしても、札幌ドームが本拠地に選ばれるとは限りません。それどころか、たちの悪いヒモ男の如く上手い汁をすすりまくった札幌市など、嘲笑と共に見捨てられるでしょう。
そんなことになってしまえば「世間のもの笑い」であると、著者の大坪正則氏は書いているのです。

大事なことなんで、繰り返しますよ。
ファイターズが人気球団だけに下手な施策は世間のもの笑いになりかねない。

「ファイターズが人気球団だけに」
「ファイターズが人気球団だけに」
「ファイターズが人気球団だけに」・・・エコーです

最後に、私は主張したい。
「㈱札幌ドームよ、役員報酬および財務状況を情報公開せよ」
ドーム社が、札幌市および市内有力企業の恰好の天下り先になっているのではありませんか?過剰な役員報酬が支出されていませんか?
しつこいようですが、私は㈱さっぽろテレビ塔(第三セクター)の不祥事は、一社だけのものではないと考えています。
それは、最近明るみに出たJR北海道の不祥事が、実は全社的なものであったことと同じではないかと思うのです。一箇所で噴出した不祥事は、実は組織全体が侵食されていることの証左だったからです。
すなわち「札幌市」それ自体が凄まじく腐敗している可能性を、私は疑っています。市による会計監査等、きちんと行なわれていないのではありませんか?
もちろん、そうではないことを願いますし、信じたいと思っています。
だからこそ情報公開をしていただきたい。
このままでは、私は札幌市に税金を払いたくない─と、マジで思ってますよ。

そういうことです、皆さん。
日ハム球団がマネーゲームに手を出さず、年俸が高騰した選手を気前良く(?)放出するのは、実は札幌市とドーム社に生き血をすすられているからかもしれませんよ?
・・・冗談です(と、願います)。
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