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福島第1原発事故で検察審査会が起訴議決、勝俣元社長ら強制起訴へ

2015-07-31 22:34:57 | 原発問題/一般
すでに各メディアで報じられているとおり、福島原発告訴団による2012年の告訴・告発を受け、その後の東京地検による不起訴処分の是非を巡って審査を続けてきた東京第5検察審査会が、7月31日、勝俣恒久元社長、武黒一郎元フェロー、武藤栄元副社長の旧東京電力経営陣3名について、起訴すべきとの2回目の議決をしたことを公表しました。(サムネイル写真=検察審査会掲示板に貼り出された議決書)

これにより、3人の元東電役員は、裁判所が指定する検察官役の弁護士によって、業務上過失致死傷罪で強制起訴され、刑事裁判が始まることになります。

この決定は、「これほどの大事故を起こし、社会的影響を及ぼしながら、誰ひとりとして裁かれず、責任もとらないのはおかしい」として、刑事処分を求める活動を続けてきた福島原発告訴団と市民の巨大な勝利であり、2012年6月の第1次告訴から福島原発告訴団に加わってきた当ブログ管理人にとっても大きな喜びです。

以下、福島原発告訴団の団長声明です。(福島原発告訴団サイトより:検察審査会の議決書もこちらからダウンロードできます)

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起訴議決を受けての団長声明

2015年7月31日
福島原発告訴団 団長 武藤類子

 私たち福島原発告訴団が2012年に14,716人で行った告訴・告発事件について、東京第五検察審査会は本日7月31日、被疑者勝俣恒久、武黒一郎、武藤栄の3名について起訴議決としたことを発表し、3名は強制起訴されることとなりました。

 未だに11万人の避難者が自宅に戻ることができないでいるほどの甚大な被害を引き起こした原発事故。その刑事責任を問う裁判が開かれることを怒りと悲しみの中で切望してきた私たち被害者は、「ようやくここまで来た」という思いの中にいます。

 この間、東電が大津波を予見していながら対策を怠ってきた事実が、次々に明らかになってきています。これらの証拠の数々をもってすれば、元幹部らの罪は明らかです。国民の代表である検察審査会の審査員の方々は、検察庁が不起訴とした処分は間違いであったと断じ、きちんと罪を問うべきだと判断したのです。今後、刑事裁判の中で事故の真実が明らかにされ、正当な裁きが下されることと信じています。

 福島原発告訴団は、この事件のほかにも汚染水告発事件、2015年告訴事件によって原発事故の刑事責任を追及しています。事故を引き起こした者の刑事責任を問うことは、同じ悲劇が二度と繰り返されないよう未然に防ぐことや、私たちの命や健康が脅かされることなく当たり前に暮らす社会をつくることに繋がります。その実現のために、私たちは力を尽くしていきます。これからも変わらず暖かいご支援をどうぞ宜しくお願い致します。

写真=検察審査会掲示板の前で、議決書を確認する報道陣

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