安全問題研究会~鉄道を中心に公共交通と安全を考える~(旧「人生チャレンジ20000km」)

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根室本線の災害復旧求め、北海道十勝総合振興局宛要請書を提出しました

2022-09-24 10:56:48 | 鉄道・公共交通/交通政策
安全問題研究会は、9月22日、「根室本線の災害復旧と存続を求める会」と共同で、北海道十勝総合振興局に対し、根室本線の災害復旧を求める要請を行いました。

「存続を求める会」の平代表、佐野事務局長、安全問題研究会代表の3人が出席し、要請書を手渡し、約40分間意見交換を実施。振興局からは「本庁へ上申する」との発言がありました。

以下、要請書の内容を全文記載します。印刷に適したPDF版は、安全問題研究会ホームページに掲載しています。

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                             2022年9月22日

 北海道十勝総合振興局長 芳賀 是則 様

                             根室本線の災害復旧と存続を求める会
                             安全問題研究会

 根室本線(富良野~新得)廃止を撤回し、災害復旧と存続を求める要請書

私たちは、これまで、JR北海道がバス転換を求めるいわゆる「5線区」のひとつである根室本線(富良野~新得)の災害復旧と存続を求めて活動を続けてきました。

同じく5線区のひとつである留萌本線について、JR北海道が先行廃止する石狩沼田~留萌間の廃止届を提出した旨が報道されています。しかし、根室本線はいまだ廃止届は出されていません。輸送密度は低くても、北海道における一大幹線であり、観光輸送の可能性を持ち、災害などの有事において代替輸送路となり得る路線をわざわざ断ち切って通行不能にすることは常識では考えられない鉄道政策の退化であり、有事におけるレジリエンス(回復力)の発揮をも困難にすると私たちは考えています。

こうしたことから、本日、下記のとおり要請を行いますので、本要請の趣旨をご理解の上、本要請書に対して文書により回答を行われるよう要望いたします。



<要請内容>
根室本線(富良野~新得)について、災害復旧させJRによる運行を再開させること。また、廃止届の提出を中止させるとともに、存続させるようJR北海道を指導すること。

【説明】
JR本州3社及び九州の完全民営化に当たって国土交通省が定めた「新会社がその事業を営むに際し当分の間配慮すべき事項に関する指針」(平成13年11月7日国土交通省告示第1622号。以下「指針」) では、JR各社は完全民営化後にあっても「現に営業する路線の適切な維持に努めるものとする」とされている(指針 II-2-イ)。

完全民営化されていないJR北海道、四国の2社については、さらに厳格な路線維持努力義務が課せられているものと考えられるが、 バス転換を求める5線区については、JR北海道は指針が定めるような維持義務を果たさず 、2016年の「維持困難線区」公表以降今日に至るまで、地元自治体が存続を諦めるまで放置して待つという姿勢しか見られなかった。こうしたJR北海道の姿勢は明確な指針違反であり、私たち2団体としては到底受け入れられない。

国土交通省「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」は、今年7月25日、提言を公表した。この提言においても、指針を引用した上で、JR各社は「単に不採算であることや一定の輸送密度を下回っていることのみで、路線の存廃を決定すべきではない」(P.29)と明記し安易な廃線を戒めている。また、 鉄道を運行する「公共政策的な意義」(バス転換が、(1)車両や運転士の安定的な確保の点で極めて困難、(2)定時性・速達性が著しく低下、(3)渋滞を悪化させる等 、あるいは、鉄道の果たす役割が、当該地域のまちづくりや観光戦略上、必要不可欠な要素の一つに位置付けられている場合等(P.34))を有する路線には輸送密度が低くても存続があり得ることを初めて示唆するものとなっている。

根室本線は北海道における一大幹線であり、その全線にわたって、(1)アフターコロナにおける観光客の輸送、(2)石勝線などの基幹路線が災害で不通となった場合における貨物代替輸送--という公共政策的役割が期待されている。こうした根室本線の重要性をJR北海道に対して再認識させるとともに、富良野~新得間に係る廃止を撤回させるようJR北海道を指導することは、道としての最も基本的な責務である。

なお、安全問題研究会は、これまでに、鉄道線路を地方自治体が所有した場合にも、道路等と同様、地方交付税の算定・交付対象となるよう求める総務省宛要請を実施したほか、災害等の有事において貨物列車の迂回輸送の対象となり得る線区を貨物調整金の支給対象に加えるための法改正案を作成し、提案も行ってきたところである。 地域交通網維持のため、このような政策提案などを通じて道とも協力したいと考えている。

(以   上)

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