人生チャレンジ20000km~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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核のない未来を願って 松井英介遺稿・追悼集(緑風出版)

●安全問題研究会が、JRグループ再国有化をめざし日本鉄道公団法案を決定!

●安全問題研究会政策ビラ・パンフレット
こんなにおかしい!ニッポンの鉄道政策
私たちは根室線をなくしてはならないと考えます
国は今こそ貨物列車迂回対策を!

11月29日、国土交通省でJR北海道の安全問題に関する交渉を実施しました。

2013-12-09 23:00:13 | 鉄道・公共交通/交通政策
やや遅くなりましたが、11月29日、国土交通省でJR北海道問題に関する要請行動を実施しました。安全問題研究会の他、3名が出席。国交省は鉄道局鉄道事業課企画調整官(課長補佐級)が対応しました。以下、その報告です。

交渉を終えてみての感想ですが、全体として、国交省側の答弁はかなり苦しく、追い込まれている印象を受けました。国鉄「改革」の成果の具体例が「駅員の言葉遣いと駅ビル充実」としか答えられないのでは、民営化の破産は明らかであり、今後、北海道問題を中心に再国有化の世論を作っていけると確信しました。

ただ、「誰がやるか」という担い手の問題があり、今後、JR不採用問題を担ったグループとの連携を強めながら、安全確保の国民世論の盛り上がりを作っていく必要があると思いました。

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(参考:山本太郎参議院議員が提出した「JR北海道で発生した連続事故及び日本国有鉄道改革の見直しに関する質問主意書」を受けての質疑応答(政府答弁書はこちら))

Q.JR北海道の安全問題をどう考えているか。
A.現在、保安監査中なので監査結果を見て判断したい。

Q.監査結果は公表するのか。
A.通常は監査結果は必ずしも公表するとは限らない。運輸安全委員会の事故調査とは違う。

Q.JR東海より営業キロの長い北海道が、東海の3分の1の人員で業務をしていることをどのように捉えているか。
A.その点も保安監査の結果を見て判断したい。営業部門を含めた監査をしている。

Q.大都市圏の鉄道と北海道などの三島は違うという認識を持っていただきたい。たとえば路線網が密な首都圏で、1人の乗務員が8時間の勤務時間の中で武蔵野線に乗り、総武線に乗るような乗務ができる(実際にはそのような乗務員運用はしていないが)。北海道で、たとえば1日8時間の乗務時間の中で、札幌から稚内に行き、根室に行くような乗務ができるか。路線が面ではなく線的に配置されている三島では首都圏のような効率的な乗務はできず、営業キロ1人あたりの乗務効率が低い分、キロあたり人員は都市圏より多くてもよいくらいだ。
A.北海道は列車本数が大都市より少ない。

Q.もちろんそうだし、1人の乗務員が全線乗るわけではないという事情は承知しているが、それにしても北海道の人員は少なすぎないか。ところで、国鉄改革は今も正義だと思っているのか。
A.答弁書にもあるように、サービスが向上するなどの成果があった。

Q.(国交省が、「(経営安定基金運用益や、追加支援として行われている鉄道・運輸機構の債権引き受けによる利息収入によって)JR北海道は、平成二十五年三月期の子会社を連結しない単体の決算及び連結決算において、それぞれ約九億円及び約七十三億円の経常利益の計上を行っている」としたことについて)黒字の出し方が問題であり、脱線事故が起きても黒字が出ればいいのか。
A.そのことと安全は別。安全でなくてもいいとはいえない。

Q.サービス向上とは具体的にどのようなことを言っているのか。
A.駅員の言葉遣いが良くなったり、駅ビルが充実したり…

Q.JR東日本の窓口では、今、昔のように客にぞんざいな口の利き方を利く駅員が増えているが。
A.…

Q.あなたが言っている、サービス向上にしてもそう。私は趣味で古い時刻表を収集しているが、昔は地方から地方へ出かける人のための周遊券などが充実していた。それが今は、地方から東京に出かける人のための割引切符しかない。JRになってサービスが向上したのは大都市圏だけで、全国トータルでみれば、特に地方に住む人にとっては割引切符がなくなり実質、値上げになった。サービス向上とはいえないのでは?
A.…

Q.それに、事故で何百人死んでも、駅ビルがきれいになれば成果なのか。
A.もちろんそのことと安全は別。安全でなくてもいいとはいえない。そのことは北海道をきちんと指導していきたい。

Q.北海道の経営形態を見直すべきだと思わないか。
A.会社の経営判断であり、国交省としては申し上げられない。

Q.政府100%持ち株会社とはいえ、民間企業の経営者が「会社が倒産しても安全投資を増やせ」という経営判断をできるとは思えない。そのこと自体が民営化の失敗ではないのか。
A.会社の経営判断である。

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