“How would Lubitsch have done it?”
映画『昼下がりの情事』『お熱いのがお好き』『アパートの鍵貸します』などを手掛けたハリウッド・コメディーの巨匠ビリー・ワイルダー(監督・脚本家)の仕事場には、自身が尊敬する映画監督エルンスト・ルビッチへのオマージュを込めたこの一文が額に飾ってあったそうだ。曰く、“ルビッチならどうする?”
そして私もまた、毎朝ワードローブの前で一人こう呟く・・・“白井さんならどうする?”と・・・
4回目を迎えた“白井さんならどうする”。過去3回は副題に『That's another story 』と付していたが、さしたるこぼれ話もご披露できない状態が続いていたので、今回からは副題を『Build a basic wardrobe』とした。私はこれを少し意訳して“着こなしの基礎を構築せよ”と唱え自らの規範としている。
最近、以前から是非挑戦してみたいと思っていた故・向田邦子さんの著作を読み始めた。向田邦子さんの作品が如何に素晴らしいかとうことは、私如きが今更申し述べるまでも無いことではあるが、向田作品の影響で文体がすっかり変わってしまった。しばらくこの書き方で書いていきたいと思う。
“高く積み上げたくば底辺を広げよ”
“ハンドステッチは後々味が出てくる”
“紳士は白い麻のハンカチを持つべし”
“アクセサリーの類はとりあえずひと揃え”
“服を楽しむ人であれ”
“想像せよ。イマジネーションが大切である”
“一番大切なのは何をどう組み合わせるか”
“長年使うからその良さが判る”
“ブランド云々は卒業すべし”
“着こなしを楽しむに何をか恐れることやあらん”