『これはなかなか面白い生地だね。軽くて。(織りは)ツイルだね。色は“Blackish blue”。』
上着の左袖を右の掌で擦りながら白井さんはこう仰っていた。白井さんが時折なさる仕草だ。
今日の主役は“Blackish blue suit”
“黒”と間違えてしまうほど濃い青色の、カルロ・バルベラ(伊)の生地を使ったサルトリア・アットリーニ(伊)製の一着は、元々は3ピースでの着用だが、この日は恐ろしく高い気温を考慮してベストは無し。
『痩せ我慢も大事だけどほどほどに(笑)。』
とのこと(笑)。
フィレンツェの“エレディ・キアリーニ”でお求めになられたというヒル&ドレイク(英)のグレンチェックのタイ。遠目だと茶色っぽくも見えるが、赤・黒・白で織られている。
『あんまりスーツに合わせるような靴じゃないんだけど、今日は紐靴が嫌だったんでね。』
この日は少し風邪気味で鼻声だった白井さん。今回は敢えてスリップオンを選択されたのだとか。
およそ40年に渡って愛用されているというフローシャイム(米)のタッスル・スリップオン。モデル名は“サミット”。アメリカの靴がお好きな白井さんだが、スリップオンは特に“アメリカの靴”が良いのだそうで、『あくまで好みの問題だし、口で説明するのは難しいけど・・・』と前置きをされつつ、アメリカの靴の良い点は“包み込むような踵の丸み”と仰っていた。
さて突然余談になりますが、この日、信濃屋馬車道店さんは決算セールの最終日、7月最後の週末ということもあり店内はたいへん賑わっていました。
そんな中、この日は遠方からご来店され、また長年の顧客のお一人でもあるM様から、
『ブログいつも観ています。頑張ってください!』
と、大変有り難い励ましの言葉を頂戴いたしました。M様ありがとうございました。
実は、私はこれまでにもたくさんの方からいろいろな励ましの言葉を頂いてまいりました。また、どの方も一様に仰っていたのが“たいへん参考になります”という言葉でした。そして、その言葉は私にとって何より嬉しく、励みとなっていました。
改めましてご高覧頂いている皆様に感謝いたします。ありがとうございます。
今回は初心に帰り、内容を敢えてシンプルにまとめてみました。