ひと日記

お気に入りのモノ・ヒト・コト・場所について超マイペースで綴ります。

 “白井さんならどうする”~2~ That's another story 

2010-03-13 04:00:00 | “白井さんならどうする─前編─”
  

“How would Lubitsch have done it?”

 映画『昼下がりの情事』『お熱いのがお好き』『アパートの鍵貸します』などを手掛けたハリウッド・コメディーの巨匠ビリー・ワイルダー(監督・脚本家)の仕事場には、自身が尊敬する映画監督エルンスト・ルビッチへのオマージュを込めたこの一文が額に飾ってあったそうです。曰く、“ルビッチならどうする?”

 そして私もまた、毎朝ワードローブの前で一人こう呟きます・・・“白井さんならどうする?”と・・・

                    

 今日は、丁度前回でカテゴリー“白井さん”の更新が記念すべき20回目を迎えましたので、恒例の“白井さんならどうする”をアップします。

 いや~凄いです!こうして20回目の節目を迎えられ感無量です。これも全て応援してくださっている皆様、信濃屋の皆さん、そして何と云っても毎回完璧な着こなしで私を暖かく迎えてくださる白井さんのお陰様です。皆様本当にありがとうございます。

 ※それぞれの写真をクリックしていただくと各々の更新回に画面が切り替わります。尚、今週木曜日は白井さんが出張のためカテゴリー“白井さん”の撮影はお休みをいただきました。        

  “着こなしの大敵は独り善がりな思い込み” 

  “生地に『着られ』るは愚の骨頂” 

  “本物ほど中庸”

  “エイジングは自分の手で” 

  “映画も本物を観るべし”

  “休日にもこだわりの着こなしを”

  “良い服地は触ってみるべし”

  “もてなし≒着こなし” 

  “服は少しだけタイトめに着るべし”

  “良い既製服を着るべし”


信濃屋オリジナル・チャーチのコンビネーション

2010-03-13 03:59:00 | お気に入り
 

 信濃屋さんが1980年代に英国のシュメーカー・チャーチ社に別注したコンビネーションシューズ。アイビーウッド&ホワイトのカーフ。ラスト#84“Hickstead”。フィッティングF。

 いつもお馴染み銀座天神山のIさんがご自身のブログ上で、信濃屋さんご在籍当時の忘れられない大切な思い出の一つとして綴っていた信濃屋別注のチャーチの一つ。

 白井さんが『全部で約50型くらいやったかなぁ。自分が履きたい靴を注文していたようなもの(笑)。いっぱいあったけど殆ど他の人にあげちゃったから今手元に残っているチャーチは3足しかないよ(苦笑)。』と仰っていた、その3足の内の1足がこのコンビネーションのプロトタイプ(信濃屋HP『Shirai Textbook』をご参照ください

 

 英国既製靴の良心の象徴・チャーチ社が最も輝いていた時代に信濃屋さん(白井さん)とのコラボレートで生まれた秀作の靴の数々は、先達の思い出話の中にしばしば登場していました。また、エイジングが重ねられた諸兄所有のチャーチは私にとって垂涎の的以外の何物でもありませんでした。その、私にとっては幻同然の靴を、今回ネットオークションで落札しました。

 

 ここ数ヶ月、白井さんの薫陶を授かってきた私は、かつて一時期熱中していたものの、ネットオークションでのバーチャルな買い物には実はすっかり興味を失っていました。ですが今回、図らずも友人T君の導きで、本当に久しぶりに、たまたま開いたネットオークションのサイト上でこの靴を“発見”したときは、大袈裟でなく“我が目を疑い”、文字通り“胴のうちが震えるほど”の驚きと興奮を覚え、『天佑』という言葉が頭に浮かびました。

 これはきっと“白井さん”更新20回目のご褒美、と思い素直に落札することにしました。でも『禍福は糾える縄の如し』『好事魔多し』とも云われますから、これを最後にオークションは完全に“卒業”したいと思います。これ以上の喜びはもう決して無いでしょうから(笑)。

 

 流石は信濃屋さんで靴をお求めになられた方が手放された靴でした。状態はほぼ完璧に保たれていました。昨日天神山のIさんに見ていただきましたが、普段は辛口のIさんが『これなら僕も落札したかもしれない。価値ある靴だね。』と仰った時はさすがにちょっと目頭が熱くなってしまいました(照)。そして今日、白井流の靴磨きで丁寧に光らせました。元の所有者が何処の何方かは判りませんが、生涯大切に使わせていただきます。

 明日は気温も上がり春らしい陽気になりそうなので、下ろし立てのダリオ・ザファーニのグレンチェックにこの靴を合わせて履き、颯爽と“白井さん”の撮影に向かおうと思います。 明日からは白井さんの着こなしも“春編”のスタートとなるでしょうね。