今日から国会で、『共謀罪』(政権与党は、テロのテの字も関係ない法案を『テロ等準備罪』と呼んでいます)の審議が始まります。
国民が「テロを取り締まる法案なのかな~」と錯誤してしまう名称です。
内容は、内心を処罰する「共謀罪」です。
http://www.jicl.jp/urabe/zakki/20170111.html
むか~し昔、江戸時代前半にあった連座制や戦前・戦時中に戦争がし易いように民を政府の言いなりにする為の国民弾圧法『治安
維持法』と、酷似しています。
被疑者の内心を「こうだ」と決定するのは、政府側です。人の心の中を読み取れるって~?政府には、超超超能力者がいるとでもい
うのでしょうか? もう、こうなると、オカルトの世界です。
人の心には、何かをしよとする時、しばしば葛藤が起きます。
例えば、「少しお金が貯まったから、海外旅行に行こう!」と、旅行カバンや持ち物を新調したり、飛行機の搭乗券を確保する為に
ネット等で検索したりと、旅行に行けるだけの準備はしたけれど、「やっぱり、贅沢だ。や~めた」と海外旅行を中止しても、これを実
行しようとした事実に変わりないと、犯罪に結びつく事であれば、逮捕される要件になるのです。
安倍政権が最初にこの法案を説明した時「一般の国民には及ばない」と言っていましたが、最近では、その説明も不確かなものに
なっています。
希代の極悪法「治安維持法」を成立させた時の政府も民に説明する際、「一般の国民には関係ない。適用されることはない。」と言っ
ていました。ところが、施行後には、全く治安維持に関係のない芸術家や作家が次々と虐殺されました。
政府の意向に沿わない国民に難癖を付けて、大弾圧を行いました。
“現代社会では、治安維持法があっても戦前みたいには成り得ない”と宣ヤカラがおりますが、とんでもありません。
政府が国民を監視する法は、時代を問わず必ず恣意的に運用されるのが常なのです。
起きてしまってからは、遅いのです。
必ず冤罪の犠牲者が出ると考えています。
安倍首相は、ことある毎に「国際組織犯罪防止条約」を締結する上で、国内法の整備が必要だ」と、言っておりますが、これは、間違
いです。
国内法を弄らなくても「国際組織犯罪防止条約」は締結可能です。
そして、我が国は、ハーグ条約(1970年・ハイジャック防止) 核物質防護条約(1980年) シージャック防止条約(1988年) プラス
チック爆弾探知条約(1991年)等のテロ関連条約の全てを批准しています。(参照・外務省HP)
http://www.nichibenren.or.jp/activity/criminal/complicity.html 日弁連 『共謀罪』に反対します。
テロを取り締まるだけなら、今の刑法でも十分対応できているので、更に法を新設する必要は全くありません。