うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

ISS宇部上空通過予報...(10185)

2010年08月20日 11時58分59秒 | うべプラネタリアン
また、夕方のISS宇部上空通過チャンスがめぐってきた。
①8/24 20:13 南西→天頂(ベガ付近で消える) 条件◎
②8/25 20:41 西→北(北斗縦断) 条件○
③8/26 19:31 南西→天頂→北東(コースはいいがやや空が明るいか) 条件○
④8/27 20:00 西→北(低すぎる) 条件△
⑤8/28 18:50 金星の南→北東(コースはおもしろいが空が明るい) 条件△ 

太陽南中時刻の研究 2....(10184)

2010年08月19日 20時49分59秒 | うべプラネタリアン
地球が太陽を回る軌道は楕円だ。だから、地球は太陽に近いときと遠いときがある。
地球-太陽間が近いときは、地球は速く移動し、遠いときは遅くなる(←ケプラーの法則)。
そんなわけで、一周一年は変わらなくとも、宇宙空間を移動する地球は速かったり遅かったりする。
地球の自転は変動しなくても、自転しつつ公転するその公転のスピードが変わるので、
早く南中になったり遅く南中がきたりする。
実際に見えている太陽を「視太陽」とよび、平均化した太陽の動きを「平均太陽」と呼んで
「平均太陽」を時間の基準にしている。
影を測るということは、視太陽だから、時刻(=平均太陽)と南中の時間差が生じる。
明石で、視太陽の南中時刻は、
8/1 12:06、8/8 12:05、8/15 12:04、8/19 12:03、8/24 12:02、8/27 12:01、8/31 12:00
で、ここですでにずれ(12:00で一定ではない)が生じている。
ただ、昨日の㌻の宇部の南中時刻と比べれば、明石-宇部間の時差は16分で変動のないこと
(あたりまえだが)がわかる。

季節でみると視太陽と平均太陽の時差は、2月頃が最も遅く、明石ベースで15分くらい遅れる。
最も早くなるのは10月末頃、やはり15分強早まる。
2月頃遅くなるのは、冬が地球太陽間距離は最も短く(近く)なるせいだ。
その時、空の太陽の東への移動速度は最速となる(東への移動角度が大きい)ので、
宇部での視太陽の南中(太陽の影の最短)はなんと12:30頃に遅れる。
冬にまた、調べてみたい。
しかし、この辺の理屈、小学5年に喉入りさせるのはお手上げだな。

画像は、アナレンマ。一年の太陽の南中時の位置の変化を重ねたもの。
直線ではなく、8の字を描くことに注目。(NASA)



太陽南中時刻の研究 1....(10183)

2010年08月18日 20時18分52秒 | うべプラネタリアン
夏休み自由研究に、5年生のユイさんとタイチくんに、太陽南中時間を計測したらどうかと提案した。
日本は、明石(東経135度)における太陽の南中時刻を正午(12:00)として、統一の時報を出している。
決め事としては国内時差は設けてないが、実際の太陽の南中時刻は土地によって異なる。
微妙な時差はあるのだ。
宇部(小野田)は東経131度、明石と4度差がある。1度の時差は(24hX60m÷360°)で4分と出る。
だから16分ずれる。
見かけ上、太陽は東→西に動くから、明石で12:00に南中した太陽は、宇部では12:16に南中する。
それを一定の棒の影の長さで測ろうというものだ。影が最短になった時が、太陽が最高度に
なった時で、すなわち南中時刻を示す。
11:30から12:30まで1分ごとに、棒の先が作る影のポイントをプロットしてゆく。
そんな実測なんて、真夏に行う観察としては地獄である。
熱中症をものともせず、めまいと根性で観測した結果....
ユイさん母子は「ど~しても、12:16にならないんです。12:20くらいになっちゃう。なぜ?」と言う。
タイチくんは「やっと12:16をゲットしましたよ」と誇らしげに言う。
これは、私の指導が悪かった。理論値を先行してしまったのが拙い。
実際は、ユイさんに軍配は上がる。良く観た。すばらしい観察だ。
タイチくんは、理論値にこだわって、実測を見誤ったのかもしれない。
この地では太陽南中時刻は、8/1 12:22、8/15 12:20、8/24 12:18、8/31 12:16 と変化する。
理論値になるのは8/31なのだ。
さあ、それはなぜか。暑さで明石-宇部間の土地が伸びたせいだ(←まさか!)。

暑い暑い暑い....(10182)

2010年08月17日 22時35分50秒 | うべプラネタリアン
なんちゅう暑さか。
月齢もそこそこ悪くないし、ここんとこ空もクリアだし、例によって、
好天突然天体観望会を催したいが、夜も気温が下がらず、あまりの暑さで動く気になれない。
そして、TVの天気予報をみるとずらぁっとお日様マーク。それを見るだにうんざりげんなりだが、
星観るの、今日でなくったっていいやという気にもなる。
そんなわけで、今度の金曜(8/20)は天文クラブ例会日(月齢10)だから、その時仲間と一緒に
しっかり観よう。それまでは天体観望会 暑気休み。
この度の天文クラブ例会には、クラブ員のみならず星好きガキんちょ、ぜひ集まって欲しい。
ことにまだ何も自由研究を手がけていない奴。
「あと10日で完成する自由研究~天文編~」を一緒に考えてみようじゃないか。
夏休み後半のプラネタリウム投影は、8/19(木)から開始。

流星群 輻射点....(10181)

2010年08月17日 08時24分05秒 | うべプラネタリアン
流星群の流星は、ある一点から放射状に出現し、その“ある一点”が属する星座で、
特長づけ、分類する。その“ある一点”を“輻射点あるいは放射点”という。
そこまでは説明は容易で、どの方向をみたらいいかとか、何時頃かの質問にも、
輻射点のことを語れば、大体わかってくれる。
ところが、なぜ、一点から弾けるように放射状に見えるかという説明はなかなかむつかしく、
雨のフロントグラスに流れる雨粒のようなものと言ってもピンとこない。
先日のNASAのHP「APOD」にペルセ群を6時間撮って合成した画が載っていたが(ここに借用)、
画もさることながら、輻射点の説明に『絵画遠近法の一点』と記してあった。
そうだ、これがわかりやすい。
ルネッサンス期の絵画などで、現実の教会の梁や床は平行なのに、見た目、あらゆる線は
中央のキリスト像の一点に集中して描かれ、奥行きを表現している。こうした絵画に線を添えて、
遠近法の説明をしているが、これが、平行に降ってくる流星が放射状に見える理由にぴったりだ。
さすが、巧い比定だ。

ペルセウス座流星群2010...(10180)

2010年08月16日 09時21分50秒 | うべプラネタリアン
今年の、阿知須きらら浜ペルセウス座流星群の観測会は、台風一過の晴天を期待したが、
猛烈な湿気が覆い、風もなく、しっかり曇った。
19:00から21:00の中締めのタイミングまではベタ曇。多くの人はこの前後に帰ったようだが、
星仲間は、流れ星はこれからだとばかり、結局 8/13 01:30 まで粘りにねばった。
この根性が通じたか、23:30頃から25:00まで良く晴れ、みんな10個以上は確認した。
やっぱりねばって良かったと、満足して解散したので面目果たせた。
それにしても、参加者の多かったこと!
自然公園側の前半班(明るい時間のスタート段階)だけで100人は越していた。
星仲間側の後半班はとっぷり暮れた22時頃から集まり始め、一旦帰宅し再来する方などなど、
それからが本番だ。結局300人は優に超えたろう。すっげぇ人出だ。
この数くらい流れると申し分ないんだが....。


万灯会(大照院)....(B103)

2010年08月15日 19時35分57秒 | うべプラネタリアン
萩の東光寺と大照院は歴代毛利藩主が祀られている。
藩主のお墓を上に、ずうぅぅとご家来衆の献灯した石灯籠が並んでいて、
8/13の迎え火は大照院、8/15の送り火は東光寺に、全石灯籠に火が灯る。
かなり昔、東光寺の万灯会は参列したので、この度は、大照院を訪れた。
どうやって火を点けるのか気になったが、大照院の場合は、参列者が、信号花火を合図に、
あらかじめ求めていたろうそくで勝手に火を点けていいらしく、
我々(たまたま三男夫婦も帰山していた)もいくつかの灯籠と足元に灯を点けて回った。
この参加感がよかった。画像は彼らが撮ったもの。

明日の夜は....(10179)

2010年08月11日 15時11分19秒 | うべプラネタリアン
今日(8/11)は大荒れだが、台風4号は足を速めて、まもなく日本海側に去る。
明日(8/12)の天気予報は18時から晴。夜は、台風一過の大快晴になるだろう。
いいペルセウス流星群観測会になるはずだ。

会場の自然観察公園は、我々と共催の形で天体観望会を催すことにしていて、
昨日その担当者から、雨の時は中止としたい旨連絡あった。
こちらからは「それはご自由だが、我々宇部天文同好会は、天候にかかわらず、実施する故、
ゲートは開けて欲しい」と伝え、了承を得た。
また、公園側の天体観望会は19時~21時となっているので、これからというときにはお開きとなる。
この点についても、
「我々は、その後も引き続いて観測会を続行するので、好天なら徹夜となる。
その点もよろしく」と伝え、了承を得ている。

つまり、何がなんでも、明日は実行。
星遊び人は、19:00、阿知須自然観察公園ゲート内駐車場に現地集合。

100㎞先の火....(10178)

2010年08月10日 08時30分41秒 | うべプラネタリアン
流れ星の光る高度は地上100km。
流れ星の素は彗星の残していった砂粒。それが大気圏に突入してが燃えて光る。
その温度は1万度になるかもしれないが、たかだか2~3㍉の粒子が燃える火が、
100㎞先から見える(届く)だろうか。ここから広島の火が見えるか?
いかに遮るものがないとはいえ“火”では無理だろう。
流れ星はよほど強い“光”なのだ。単純な“火”ではない。
その光るメカニズムは、またなかなかおもしろい。添付画像の図解を判読して欲しい。

台風4号接近....(10177)

2010年08月09日 17時31分54秒 | うべプラネタリアン
台風の接近にともない、今日(8/9)午後から雨になった。久しぶりの雨。
8/12のペルセイド観測の時はひょっとするとこの4号の影響が残るかもしれない。
8/12の予想天気図をみると、9:00(朝)は熱低に衰えて、中心は朝鮮半島の日本海側にある。
だから、夜には回復するとみられるが、さあ、当日終日イライラする感覚はつきまとうだろう。
しかたない、いつものことさ。
いずれにせよ、よほどよっぽど荒れない限り、公開観測会は予定通り挙行する。
それにしてもだ、ヒーさんの雨男力はすげぇなぁ。一筋縄じゃいかんのぉ...
天気の神様はちゃんとつじつまを合わせてきたじゃないか。