うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

Gliese(グリーゼ)581g....(10224)

2010年10月01日 14時30分49秒 | うべプラネタリアン
てんびん座の方向、20光年の彼方に グリーゼ581と名付けられた小さく暗い恒星がある。
赤色矮星で、質量は我が太陽の10分の3くらいしかない。もともとこの星(Gliese581)には
4個の惑星があると観測されていたが、このたび2個新たに見つかり、合計6個になった。
6個も見つかるというのは最も多い方で、太陽系外惑星系は、大抵 木星の10倍程度の大きい惑星が
1~2個あるというのが普通だ。
問題は、この6個の内“g”と呼ばれる惑星。
地球の3倍程度の質量で、岩石惑星と推定される。ポイントは、主星との距離関係だ。
元来、ある星に生命が発生するには「液体の水」と「大気」が欠かせないとされているが、
「液体の水」と「大気」を保持するには、中心星からのほどよい距離(熱すぎず冷たすぎない)が
必要で、なおかつ適切な引力(大きさ)も大切な要素だ。
そのほどよい範囲は「ハビタブルゾーン」と呼ばれ、“g”は、まさしくそのハビタブルゾーンの
ど真ん中にあるという。
もちろん我が太陽と地球の位置関係はハビタブルゾーンの最も適切なところにあるとされている。
中心星の大きさでハビタブルゾーンも当然変わるわけで、581とgは 地球~太陽間より近いようだ。
生命が生まれ育つためには十分な時間も必要で、知的生命体となると生命の進化や運不運も
関係してくるから、その星の歴史も肝心な要素になるだろう。
ま、いずれにせよ、生命存在の最も可能性の高い星が見つかったという話はドキドキさせられる。
「いやぁ、天文学って 本当に おもしろいですね」

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