乳がんの予防法
乳がんになりやすい人は?
最も大きな要因は遺伝的なもので、母親や姉妹に乳がんになった人がいる場合は、リスクは2倍になると言われています。
エストロゲンは女性の体を作るための重要な働きをしているホルモンですが、このエストロゲンが分泌されている期間が長いほど、乳がんのリスクが高まります。
そのため、以下のような方は乳がんになりやすくなります。
- 初潮年齢が早かった方(11歳以下)
- 出産経験のない、または初産年齢が遅い方(30歳以上)
- 閉経年齢が遅かった方(55歳以上)
なお、妊娠や授乳をしている時期にはこのエストロゲンの分泌が止まりますので、妊娠をするとその期間のリスクが減ります。
乳がん検診とセルフチェックをダブル活用する
乳がんはがんの中でも自分で発見することができる可能性が高いがんです。定期検診とセルフチェックを活用し、乳がんを早期発見できれば、治癒の確率も高まります。
乳がん検診で早期発見&がん予防
乳がんの検診では、問診・視触診・マンモグラフィ検査・超音波検査(エコー)を行います。詳細な検査が必要と判断された場合は、細胞診・組織診などの精密検査を行います。検診の内容について見ていきましょう。
1. 問診・視触診
問診では月経周期・初潮や閉経時期・出産歴・病歴などをチェックします。視触診検査とは、医師が乳房やしこり・変形・陥没・分泌物がないかをチェックするものです。ただし、視触診だけでは早期の小さな乳がんを十分に発見することができません。マンモグラフィや超音波検査と合わせて検査を行うことが重要です。
2. マンモグラフィ検診
乳房専用のX線を用いた検査です。撮影の台に乳房をのせて透明な板で圧迫します。上下、ななめの方向から写真を撮り、状態を調べます。
3. 超音波検診(エコー)
超音波を乳房にあてて反射された音波を画像化し乳房内部の状態を調べます。マンモグラフィ検査と合わせて行うことで乳がんの発見率を高めることができます。
4. 細胞診・組織診(生検)
がんが疑われる場合や、画像診断で良性か悪性か区別がつかない病変などがあったときに行われます。
これらの検査は乳がんの発症率が急増する40代から2年に1回は検診を受けるようにしましょう。
乳がんセルフチェックのしかた
1. チェックポイントは6項目 鏡の前に立ち、両腕の力をぬいた状態のまま次のことを調べます。
・乳房の変形や左右差がないか ・ひきつれがないか ・ただれがないか ・しこりがないか ・えくぼのようなへこみがないか ・出血や異常な分泌物がないか
2. チェックするタイミング 乳がんのセルフチェックを行うタイミングは以下のときです。
- 入浴の前
- 入浴中
- 就寝前などでベッドのうえにいるとき
このセルフチェックは生理が終わった後の4~5日を目安に行うようにしましょう。閉経している人は、毎月セルフチェックの日にちを決めて行うようにしましょう。
1. 入浴前の鏡の前で
- 両腕を下げた姿勢で、乳房と乳頭を観察します。
- 両腕を高く上げた姿勢で、正面・側面・斜めから乳房を観察します。
- 乳頭を軽くつまんで血のような分泌液がないか調べます。
2. 入浴中のバスルームで 準備:皮膚の凹凸がわかるよう、手に石鹸をつけ、滑りをよくしておきましょう。
- 腕をあげます。乳房の表面に渦巻きをかくようにくるくるしながら、しこりやこぶなどがないか調べましょう。
- 指先を揃え、わきのしたに差し入れます。リンパ節が腫れていないか確認しましょう。
3. 就寝前のベッドのうえで
- ベッドにあおむけに横たわり、腕を上げます。(薄いクッションがあれば◎)
- 乳房の内側半分を指の腹で軽く圧迫しながら調べていきます。
- 腕を下げ、乳房の外側半分を指の腹で軽く圧迫しながら調べます。
- わきのしたに手を入れ、しこりがないか指の腹で調べます。
乳がんのセルフチェックで自覚症状がなくても、定期的に乳がんの検診を受けることをお勧めします。乳がんの検診では、自分で行うセルフチェックよりも早い段階で異常などを見つけ出すことができます。
セルフチェックはもちろん、乳がんの検診も合わせて受診することが重要です。がんの病巣が早期に発見されれば、治癒の確率も高まるためです。
乳がんになると出る症状
乳がんになった場合、以下のような症状が出ることがります。
- 乳房、わきの下にしこり
- 乳頭の湿疹、ただれ、分泌物
- 乳房皮膚の発疹、はれ、ただれ
初期の段階では、しこりもわからないほど小さかったり、痛みや体調不良などの自覚症状もないことが多いようです。
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