労組書記長(←元)社労士 ビール片手にうろうろと~

労組の仕事している勤務社労士がもしや誰かの役に立ってるんかな~と思いつつ飲んだくれて書いてるっす~(* ̄∀ ̄)ノ■☆

静岡TaaS「タク放題」試乗と遠隔点呼の視察したときのメモ

2022-09-30 | 書記長社労士 公共交通

 9月15日のことで、かなり日が経ってしまったが、交運労協ハイタク部会で、静岡市に静岡TaaS「タク放題」試乗と遠隔点呼の視察に行ってきた。
まずは静岡駅から「一般社団法人 静岡TaaS」(代表理事:清野吉光さん)https://www.shizuoka-taas.com/が手掛けるいわゆる定額乗り放題タクシーである「タク放題」の試乗。
TaaSとは、Taxi as a Serviceで、MaaSをもじったもので、「タク放題」は静岡市街地北西部の別に定められたエリア内の定額タクシー乗り放題サービスだ。


 サービスの提供は月曜から金曜日(祝日含む)までの平日で、午前10:00~午後5時までの時間帯におこなっており、このサービス提供時間内なら、65歳以上は月額8,000円(税込)、65歳未満は月額1万円(税込)で(クレジットカードによる前払い)で、エリア内の乗降が何度でも可能となる。
予約は、専用アプリか予約センターへの電話でおこなう。
これは「募集型企画旅行」という制度を使っておこなっわれており、現在は2022年7月1日~12月30日までの「6か月間限定の実証実験」となっている。


 試乗後、共同配車センター運営サービスを行っている事務所に訪問させてもらって、清野代表から詳しく説明を伺った。
現在はなかなか登録者数が伸び悩んでおり、説明会イベントを積極的に開催しPRに努めていること。
補助金無しの自立的な運営で行っていて、採算をどう取っていくか、会員数と運用車両数の最適化が課題だとのこと。


ご説明を聞いて自分が思ったことは、
①平日昼間の限定的なサービス時間で自家用車から切り替える気になって貰えるか
②現在は期間限定の実証実験中で、やはり自家用車から切り替える気になって貰えるか
③高齢者がメインターゲットになると思うがクレジットカード決済に抵抗がある人が多いのではないか
④タクシーとの競合を避けるためにエリアを限定しているとのことだが、そこは悩ましい
⑤タクシー借り上げであるが、貸切料金6500円に対し、システム使用料・販促料として3900円、タクシー会社(運転者)の売り上げとなる2600円は妥当なのか
などなど、いろいろあるが、しかし高齢者の運転免許返納を支えるということも含めて、自家用車から公共交通へシフトして貰う取り組みとして良い試みだと思うので、ぜひ頑張って欲しい。

①②については、これから長期的にやっていければ解決しそうだ。
その上で、エリア外やサービス提供時間外には、タクシーや他の公共交通機関を利用と組み合わせて利用してもらったとしても、ユーザー側には、自家用車の購入費用や維持費と比較して、充分にお釣りが来ると思うので、その辺の具体的なアピールも重要だと思う。
③については、他の決済方法の検討や、遠方に住んでいる子供から親への「仕送り」的な利用を仕組んでいくという方法もあるかと思う、茨城県水戸市の取り組みのように「ふるさと納税」に絡ますのもありかも。
④については、既存の公共交通であるバス・タクシーとの教護を避けると言うことは重要な要素ではあるが、その間隙を補うエリア内輸送という超近距離輸送に特化は重要。
その上で、このエリアを複数設定して利用者は各々のエリア内利用に限り、運行するタクシーは複数エリアを網羅する形で運行するってのはどうだろうか。
⑤については、採算性も含めての持続可能性と効率性の関係があるが、解決できると思う。

 「補助金無しの自立的な運営」を目指していると言うが、運行タクシーによる「見守りサービス」であったり、繰り返すが免許返納や車を使えない学生や高齢者の移動サービスの確保などの社会政策・自治政策・福祉政策的役割にも有効であって、クロスセクター効果も含めて、行政や地域住民、他の公共交通関係者も含めて地域で議論して欲しい。


 さらに、遠隔点呼の視察。
実証実験を経て、4月1日より、使用する機器・システムの要件等を満たすことで、バス・タクシー事業者において、遠隔拠点間での点呼が可能となったのだが、タクシー会社として承認された2社のうちの1社である(株)駿河交通さん(https://www.suruga-taxi.com/)の遠隔点呼システム(東海電子(株)がセットアップしたもの)と、本社と営業所間でのデモを見学させてもらった。
遠隔点呼については、「遠隔点呼に使用する機器・システムが満たすべき要件」「遠隔点呼を実施する場所が満たすべき施設・環境要件」「運用上の遵守事項」といろいろハードルが高く、また設備投資もそれなりに必要なのだが、運転者不足、運行管理者不足、長時間労働の是正、人件費を含めた経営費用の削減などを考えると、今後、活用が進むと思っている。
初期の設備投資費用について、国土交通省からの補助金の新設拡充を、労働組合としても求めていく。
東海電子の遠隔点呼特設サイト https://lpfo.tokai-denshi.co.jp/enkakutenko

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【連合】「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準の在り方について (とりまとめ)」に対する談話

2022-09-27 | 書記長社労士 公共交通
 労働政策審議会労働条件分科会「自動車運転者労働時間等専門委員会」では、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(平成元年労働省告示第7号)の在り方について、ハイヤー・タクシー作業部会、トラック作業部会及びバス作業部会を設置し、令和元年 12 月 19 日以降、精力的に議論を深めてきた。
自分も炉タクシーの労働者委員として積極邸に発言し論議してきた。

 タクシーとバスについては、3月に中間とりまとめに至ったが、その後のトラックの作業部会では、かなり混迷を深めたながら、ようやく結論にいたり、ようやく本日の第9回専門委員会で「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準の在り方について」について最終とりまとめを行った。



 このとりまとめについて、本日、早々に連合が事務局長談話を公表した。⇛https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/article_detail.php?id=1210
この内容についてと、この談話に至るまでの連合の対応について、いろいろ思いがあるが、取り急ぎ、自分のブログにメモとして残しておく。

2022年09月27日
「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準の在り方について (とりまとめ)」に対する談話

日本労働組合総連合会
事務局長 清水 秀行

1.自動車運転者の長時間労働の是正に向けた一歩
 9月27日、労働政策審議会労働条件分科会自動車運転者労働時間等専門委員会(座長:藤村博之法政大学大学院教授)は、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準の在り方について」をとりまとめた。いずれの業態でも総拘束時間が一定程度縮減され、休息期間も延長されたことは、自動車運転者の長時間労働の是正に向けた取り組みが一歩前進したものと受け止める。一部の特例において緩和となりうる部分もあるが、まずは原則の取り扱いに則った運用の徹底が重要である。

2.全業態で休息期間を延長、拘束時間も縮減となるなど全般的に改善
 とりまとめでは、全業態で休息期間が延長されたほか、年拘束時間については、バス、トラックともに縮減され、タクシーでも年拘束時間の導入は見送られたものの1ヵ月の拘束時間が縮減となるなど、業態を問わず全般的に改善がはかられる内容となった。自動車運転の業務は依然として過労死等が多く、労働者の健康確保や、公衆災害の未然防止の観点からも、新基準適用を待たずに労働時間削減に向けた不断の努力を重ねていくことが不可欠である。

3.実効性確保に向けた監督指導等の徹底と一般則適用に向けた検証・検討を
 トラックについては総拘束時間や休息期間など全体としては改善されたものの、連続運転時間、分割休息や2人乗務の特例の見直しなどに関して一部に緩和となりうる部分もみられる。疲労の回復や睡眠に必要な休息期間が確保できないことによって健康被害や過労運転事故につながることがあってはならず、原則の取り扱いがしっかりと徹底されるよう、改善基準告示の実効性確保に向けた監督指導等の徹底が不可欠である。これらの点を含め、実態把握を行った上で規制水準の検証を行うとともに、早期の一般則適用に向けた検討を進めるべきである。

4.自動車運転者の安全・健康を守る観点から全力で取り組みを進める
 自動車運転者の働き方改革は、現場の労使の取り組みに加え、商慣行の是正など同時並行で解決すべき課題も多く、国交省をはじめ省庁横断的な対応が重要である。また事業者、荷主、一般消費者等すべての関係者が協働し、改革を着実に進めることが不可欠である。連合は、自動車運転者の安全・健康を守る観点から、関係する構成組織との連携のもと、働き方改革の実現に向けた取り組みを全力で進めていく。
以 上

 なんやねん…💢

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【メモ】2022年10月1日からの法令改正

2022-09-26 | 書記長社労士 労務管理

【育児休業関係】
〇産後パパ育休(出生時育児休業)の創設
 既存の育休制度とは別に、男性が子供の出生から8週間までの間に、合計4週間の育休を2回まで分割して取得できる。
〇育児休業の分割取得
 原則として、子が1歳までは、特別な事情がなくても育児休業を分割して2回の取得が可能になる。
〇パパ休暇の廃止
〇1歳以降の育児休業開始日の柔軟化
 1歳を過ぎたタイミングからでも育休を取得できるようになるため、1歳~1歳半または1歳半~2歳の間の育休について、夫婦で途中交代も可能になる。

【育児休業(給付・保険料)関係】
〇出生時育児休業給付金の創設
 子の出生後8週間以内に4週間まで取得することができる産後パパ育休制度の創設に伴い、産後パパ育休を取得した場合に、出生時育児休業給付金が受けられる。
〇育児休業給付金の見直し
 ・1歳未満の子について、原則2回の育児休業まで、育児休業給付金を受けられるようになる。
 ・3回目以降の育児休業については、原則給付金を受けられないが、例外事由に該当する場合は、回数制限から除外される。
 ・育児休業の延長事由があり、かつ、夫婦交代で育児休業を取得する場合(延長交代)は、1歳~1歳6か月と1歳6か月~2歳の各期間において夫婦それぞれ1回に限り育児休業給付金が受けられる。
〇社会保険料免除要件の見直し
 育休等期間中の月額保険料の免除対象は、これまで「月の末日」を休業していればその月が免除対象とされたが、これに加えて休業を取得した日数が合算して「14日以上」となる月も免除対象とされる。

【雇用保険関係】
〇雇用保険料率の引き上げ
 一般の事業が1000分の13.5、農林水産・清酒製造の事業が1000分の15.5、建設の事業が1000分の16.5に引き上げられる。
〇マイナンバーカード提示による手続の簡略化
〇公金受取口座による給付受取の運用開始

【求人(職業安定法)関係】
〇求人情報の的確表示の義務化
〇募集情報等提供事業の範囲拡大
〇特定募集情報等提供事業者に対する届出制の導入


【健康保険・厚生年金保険関係】
〇短時間労働者に対する社会保険の適用拡大
 企業規模要件が従業員501人以上から従業員101人以上に拡大されるほか、勤務期間要件(1年以上見込み)が撤廃され、一般の被保険者(2か月超)と同様になる。
〇士業を強制適用業種に追加
〇在職定時改定の適用
 令和4年3月までは、65歳以降の被保険者期間については資格喪失時にのみ年金額が改定されていたが、在職中であっても、毎年、10月に改定を行うこととする。
〇後期高齢者医療制度における窓口負担割合の見直し
 現役並み所得者を除き、75歳以上の方等で一定以上の所得がある方について、窓口負担割合を2割とする。
また、窓口負担割合が2割となる方について、令和4年10月1日から令和7年9月30日までの間、外来の負担増加額を月3,000円までに抑える配慮措置を導入する。

【労働者協同組合関係】
〇労働者協同組合の法制化
 労働者協同組合とは、労働者協同組合法(令和2年法律第78号)に基づいて設立された法人で、組合員が出資し、それぞれの意見を反映して組合の事業が行われ、組合員自らが事業に従事することを基本原理とする組織。組合員は組合と労働協約を締結し、労働者として労働法令が適用される。

【最低賃金法関係】
〇最低賃金額の改定
 都道府県ごとに定められている地域別最低賃金が改定される。
全ての都道府県において、時間額30円から33円の引上げとなる(全国加重平均961円)。
※令和4年10月1日以降、順次発効

【確定供出年金制度関係】
〇企業型DC加入者のiDeCo(個人型DC)加入の要件緩和
 企業型DCの事業主掛金とiDeCoの掛金との合算管理の仕組みを構築することで、企業型DC規約の定めや事業主掛金の上限の引下げがなくても、月額5.5万円から各月の事業主掛金を控除した残余の範囲内で(ただし、月額2.0万円を上限)、iDeCoの掛金を各月拠出可能とする。

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【メモ】不安障害と発達障害、会社ができる配慮

2022-09-21 | 書記長社労士 労務管理

※不安障害や発達障害は業務に起因せず発症することが多い精神疾患
※そのため、会社が出来る就業配慮としては、本人の負担を軽減し、本人の特性に応じた働き方が出来るよう、職場環境や業務手順などを調整することが大切
※主治医へより詳しい治療状況を確認したり、企業の立場や職場環境を理解している産業医に面談してもらうことで、就業配慮に関する意見を求めるとよい

不安障害
◯パニック障害
【症状】
・パニック発作 動悸、めまい、発汗、息が苦しい、窒息感、吐き気、手足の震えなど。
突然理由なく発症。10分以内にピークに達し、30分以内に治まる。
・予期不安(発作が出ることを恐れて不安になること)、広場不安(発作を恐れて苦手な場所を避けること)により、生活、仕事に支障が出ている状態。
【会社ができる配慮】
・規則正しい生活習慣をとらせ、必要に応じて本人の状況を確認する。
・通勤経路、時間帯の調整、在宅ワークなどにより負担を軽減する。
・社内発作が生じた際は、休憩室、個室で安静にさせ、誰かが付き添い、声掛けをして安心させる。

◯強迫性障害
【症状】
・自分でもつまらないことだとわかっていても、そのことが頭から離れず(強迫観念)、わかっていながらも何度も同じ確認などを繰り返す(強迫行為)ことで、それにより生活、仕事に支障が出ている状態。
例)不安恐怖と洗浄、加害恐怖、確認行為
【会社ができる配慮】
・決められた作業の手順やルールに沿って業務を進めるよう習慣化することで、心理的安定を図る体制を確保する。
例)確認回数の上限を設定、報告のタイミングを固定化、作業のスケジュール化

発達障害
〇自閉症スペクトラム症(ASD)
【症状】
・主にコミュニケーションが苦手、強い関心やこだわりがある、感覚が過敏、仕事が臨機応変にこなせない
〇注意欠陥・多動性障害(ADHD)
【症状】
・計画的に物事が進められない、そわそわとして落ち着かない、感情のコントロールが難しい、注意が持続しにくい、作業にミスが多い
【会社ができる配慮(共通)】
・周囲の理解と支援、環境調整が重要
・シンプルで短くはっきりとした言い方で伝える
・その人の興味関心に沿った内容や図、イラストなどを使って説明する
・わかりやすいルール掲示をする
・手順を示す、モデルを見せる、体験練習をする、新しく挑戦する部分は少しずつにするなど、スモールステップで支援する
・感覚過敏がある場合、イヤーマフを活用する、大声で説明せずホワイトボードで内容を伝える、人とぶつからないように居場所をついたてなどで区切る、など

〇学習障害
【症状】
・読む、書く、計算するなど特定の学習のみに困難が認められる状態が多い
【会社ができる配慮】
・得意の部分を積極的に使って情報を理解し、表現できるようサポートする
・苦手な部分については、話題の量、質を適切に加減する、柔軟な評価をするといった、周囲(特に上司)の配慮が必要

〇チック症、吃音
【症状】
・本人がやるつもりがなくても、急に不随意な「運動」や「音声」を繰り返す状態
【会社ができる配慮】
・周囲の理解と支援、環境調整が最も重要
・叱ったり、拒否的な態度を取ったり、笑ったり、ひやかしたりしないこと

〇パーソナリティ障害
【症状】
・大多数の人とは違う反応や行動をすることで、本人が苦しんだり、周囲が困ったりする状態
【会社ができる配慮】
・認知(ものの捉え方や考え方)、感情のコントロール、対人関係などの精神機能の偏りから生じるため、認知行動療法、カウンセリングなどにより長期的な環境への適応を図る
・うつ病や適応障害を併発するケースもあるため、ストレスケアを行う


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2022年8月に読んだ本

2022-09-20 | いい本読んでます?
8月の読書メーター 読んだ本の数:11 読んだページ数:3846 1日のページ数:124ページ

神坐す山の物語 (双葉文庫)神坐す山の物語 (双葉文庫)
読了日:08月03日 著者:浅田 次郎
 奥多摩の御嶽山にある神官屋敷で物語られる、怪談めいた夜語り。著者が少年の頃、伯母から聞かされたのは、怖いけれど惹きこまれる話ばかりだった。切なさにほろりと涙が出る浅田版遠野物語ともいうべき御嶽山物語。 ☆☆☆ 良質のホラーと言ってもよい不思議な物語。ほんと日本語が美しいなぁ、浅田作品。

宝島(下) (講談社文庫)宝島(下) (講談社文庫)
読了日:08月06日 著者:真藤 順丈
 英雄が消えた夜。彼が手にしていたという「予定にない戦果」とは何か。故郷と基地。沖縄(ウチナー)とアメリカ。現在と過去。こちら側とあちら側l。境界線を越え、闘い、本土復帰に向けた大きな流れに翻弄されながら生き抜こうともがく三人がようやくたどり着いた、英雄が命を懸けた「秘密」とは。 ☆☆☆ 沖縄の戦争と米軍基地と(名前だけの)返還。何時までも続く、沖縄の置かれている不条理な状況とうちなーの人々の怒りのほんの一遍でも感じられたか…。

ランニング・ワイルド (文春文庫)ランニング・ワイルド (文春文庫)
読了日:08月08日 著者:堂場 瞬一
 瀬戸内とびしま海道でのアドベンチャーレースに参加した警視庁チーム。最年長の重盛、若手の牧山、女性の星名らをまとめるキャップの和倉だが、スタート直前に携帯電話に「家族を預かった。レース中にあるものを回収すれば解放する」との脅迫が…。制限時間は24時間。無事にゴール出来るのか、家族の行方は。 ☆★★ アドベンチャーレースなる競技のことは知らないのだけど、展開が無理くりすぎて、ちょっとどん引き。

クジラアタマの王様 (新潮文庫)クジラアタマの王様 (新潮文庫)
読了日:08月13日 著者:伊坂 幸太郎
 記憶の片隅に残る、しかし、覚えていない「夢」。自分は何かと戦っている?――製菓会社の広報部署で働く岸は、商品への異物混入問い合わせを先輩から引き継いだことを皮切りに様々なトラブルに見舞われる。悪意、非難、罵倒。感情をぶつけられ、疲れ果てる岸だったが、とある議員の登場で状況が変わる。そして、そこには思いもよらぬ「繋がり」があり……。伊坂マジック、鮮やかなる新境地。 ☆☆☆ RPGの世界が文字で躍る!挿絵というか漫画とのコラボが素晴らしい相乗効果であらたな境地が展開された!さすがの伊坂マジック!

啼かない鳥は空に溺れる (幻冬舎文庫)啼かない鳥は空に溺れる (幻冬舎文庫)
読了日:08月17日 著者:唯川 恵
 愛人の援助を受けセレブ気取りで暮らす千遥は、幼い頃から母の精神的虐待に痛めつけられてきた。一方、中学生のとき父を亡くした亜沙子は、母と二人助け合って暮らしてきた。千遙は公認会計士試験に受かった年下の恋人と、亜沙子は母の勧めるおとなしい男と結婚を決める。けれどその結婚が、それぞれの歪んだ母娘関係を暴走させていく。 ☆☆★ 掘り下げられた情景と心理描写が巧みすぎてのめりこんだ。

幻世(まぼろよ)の祈り―家族狩り〈第1部〉 (新潮文庫)幻世(まぼろよ)の祈り―家族狩り〈第1部〉 (新潮文庫)
読了日:08月19日 著者:天童 荒太
 高校教師・巣藤浚介は、恋人と家庭をつくることに強い抵抗を感じていた。馬見原光毅刑事は、ある母子との旅の終わりに、心の疼きを抱いた。児童心理に携わる氷崎游子は、虐待される女児に胸を痛めていた。女子高生による傷害事件が運命の出会いを生み、悲劇の奥底につづく長き階段が姿を現す。山本賞受賞作の構想をもとに、歳月をかけて書き下ろされた入魂の巨編が、いま幕を開ける。 ☆☆★ 重いテーマに読むのに相当な覚悟が必要だが、引き込めれてしまう。全5巻だが、最後まで読むのに胆力が必要だ…。

境遇 (双葉文庫)境遇 (双葉文庫)
読了日:08月24日 著者:湊 かなえ
 政治家の妻であり、息子のために描いた絵本『あおぞらリボン』がベストセラーとなった高倉陽子と、新聞記者の相田晴美は親友同士。共に幼いころ親に捨てられ児童養護施設で育った過去を持つ。ある日、「息子を返してほしければ、真実を公表しろ」という脅迫状とともに、陽子の息子が誘拐された。「真実」とは一体何なのか。そして犯人は…。絵本『あおぞらリボン』(作・みなとかなえ、絵・すやまゆうか)を特別収録。 ☆★★ 湊かなえ作品への期待が悪い方で裏切られてしまった。ちょっと話しが薄いか…。

真実の10メートル手前 (創元推理文庫)真実の10メートル手前 (創元推理文庫)
読了日:08月27日 著者:米澤 穂信
 高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの太刀洗と合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める…。太刀洗はなにを考えているのか?滑稽な悲劇、あるいはグロテスクな妄執―己の身に痛みを引き受けながら、それらを直視するジャーナリスト、太刀洗万智の活動記録。日本推理作家協会賞受賞後第一作「名を刻む死」、本書のために書き下ろされた「綱渡りの成功例」など。優れた技倆を示す粒揃いの六編。 ☆☆☆ やばい!太刀洗万智が事件の深層を明らかにしていく一方で、聞き役が彼女の内面を理解していく過程は斬新で、お話の軸にぶれがない。

ST 警視庁科学特捜班 毒物殺人 (講談社文庫)ST 警視庁科学特捜班 毒物殺人 (講談社文庫)
読了日:08月28日 著者:今野 敏
 連続して発見された2つの変死体から検出されたのは共通する毒物だった。存続の危機に瀕していたSTが動き出す。事件の周辺からは新興宗教にも似た奇怪な自己啓発セミナー、そして有名女子アナの存在が浮かぶ。土壇場で意外な展開をみせる究極のサスペンス!最強チーム警察小説シリーズ第2作、新カバー版。 ★★★ シリーズ2作目とは知らなかったが、あり得ない人物設定のせいか感情移入しにくい話しだわ。

アダルト・エデュケーション (幻冬舎文庫)アダルト・エデュケーション (幻冬舎文庫)
読了日:08月29日 著者:村山 由佳
 「ミズキさんでないと、だめな軀になっちゃうよ」。弟を愛するあまり、その恋人・千砂と体を重ね続けるミズキ。千砂はその愛撫に溺れ――(「最後の一戦」)。女子高のクラスメイト、年下の同僚、叔母の夫、姉の……。欲望に忠実だからこそ人生は苦しい。覚悟を決めてこそ恍惚は訪れる。自らの性や性愛に罪悪感を抱く12人の不埒でセクシャルな物語。 ☆☆★ 女性作家が渾身の力で書いたエロ小説!むちゃくちゃエロ過ぎて、これを通勤電車で読んでいるときの気恥ずかしさったらやばいんですけど!

時効の果て 警視庁追跡捜査係 (ハルキ文庫)時効の果て 警視庁追跡捜査係 (ハルキ文庫)
読了日:08月31日 著者:堂場瞬一
 「何だ、これは」?追跡捜査係の頭脳・西川大和は思わず声を上げた──。「おいおい……」定年まであと八年のベテラン刑事・岩倉剛はコンビニエンスストアの前で固まってしまった──。二人を驚愕させた週刊誌の見出しは、三十一年前迷宮入りしたバラバラ殺人事件の新証言。誰が、何の目的で。警察の面子を守るため、そして刑事になった契機の事件を追うため、似た者同士の知性派二人が動き出す。 ☆★★ 久しぶりの追跡捜査係で悪くはないんだが…。なんかちょっと違う。
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2022年上半期の「労働政策審議会職業安定分科会」での自分の発言

2022-09-15 | 書記長社労士 労働組合
【🏃Run2-53 4.36km 28:527 静岡天満宮~静岡浅間神社】 2022年上半期の「労働政策審議会職業安定分科会」での自分の発言を、自分のブログで記録しておく。

第172回 2022年1月12日
(1)雇用保険制度について
(2)その他


〇久松委員 私鉄総連の久松です。どうぞよろしくお願いいたします。雇用調整助成金の特例措置と休業支援金について、意見させていただきたいと思います。
前回の分科会で、1月から3月の措置内容を審議した際には、原則的な措置の取扱いについても、今後、雇用情勢が悪化した場合には、それに応じて措置内容を機動的に変更できることが大前提であると労働者側より申し上げたところです。
感染拡大の第6波が全国的に広がる状況になっており、既に広島・山口・沖縄ではまん延防止等措置が発令されています。こうした足元の雇用情勢の状況や、兆候を見極めながら給付水準も含めて、今後の措置について、迅速に審議できるようにしておく必要があると申し上げておきたいと思います。

第173回 2022年1月14日 【発言なし】
(1)雇用保険法等の一部を改正する法律案要綱について(諮問)

第174回 2022年1月21日 【発言なし】
(1)労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)

第175回 2022年2月22日
(1)2021年度の年度目標に係る中間評価について

〇久松委員 私からは、マル7の求職者支援制度による職業訓練の就職率に関連しまして、求職者支援訓練について意見を述べさせていただきたいと思います。
 2020年度の求職者支援訓練の新規受講者数の目標につきましては5万人とされておりまして、2021年度の実績を倍増するとされておりました。しかし、この間、目標達成に向けて様々な要件緩和等、特例措置が講じられたにもかかわらず、2021年度の実績については前年度並みで推移している状況となっています。
 先月に取りまとめられました雇用保険部会報告にも記載されていますとおり、まずはこれまで以上に多様な周知媒体を活用するなどの制度利用の周知をお願いしたいということと、利用者が大幅に増加しない要因については不断に調査・検証することが重要であるのではないかと思っております。以上、意見とさせていただきます。

第176回 2022年2月25日 【発言なし】
(1) 雇用調整助成金等・休業支援金等の助成内容(案)について
(2) その他


第177回 2022年3月18日
(1)雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について(令和4年度の雇用関係助成金)(諮問)
(2)雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について(雇用調整助成金の特例)(諮問)
(3)新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための雇用保険法の臨時特例等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(4)職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)


〇久松委員 1月に取りまとめられました雇用保険部会報告では、今回諮問されています求職者支援制度の特例措置については「令和4年度末まで延長すべきである」とされていた一方で、求職者支援制度全体については「制度需要のボトルネックや制度指針に沿った効果を上げているかを含めて、令和4年度に効果検証を行い、その結果を踏まえて必要な見直しを検討すべきである」と記載されておりました。
 現在、求職者支援制度の利用者に対するアンケート調査の充実などに取り組まれているとも聞いておりますが、当然のことながら求職者支援制度に関する制度変更を検討する際には、そのアンケートの集計・分析の結果を当分科会や部会に必ず示していただきますようお願いしたいと思います。

第178回 2022年3月31日 【発言なし】
(1)雇用保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案要綱について(諮問)
(2)雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(3)雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(4)令和4年度税制改正に伴う労働施策総合推進法施行規則で定める様式等の改正案について(報告)
(5)その他


第179回 2022年5月18日 【欠席】
(1) 雇用保険法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案要綱について(諮問)
(2) 雇用保険法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備に関する省令案要綱について(諮問)
(3) 職業紹介事業者、求人者、労働者の募集を行う者、募集受託者、募集情報等提供事業を行う者、労働者供給事業者、労働者供給を受けようとする者等が均等待遇、労働条件等の明示、求職者等の個人情報の取扱い、職業紹介事業者の責務、募集内容の的確な表示、労働者の募集を行う者等の責務、労働者供給事業者の責務等に関して適切に対処するための指針及び青少年雇用対策基本方針の一部を改正する告示案要綱について(諮問)
(4)林業労働力の確保の促進に関する法律に基づく基本方針の変更について


第180回 2022年5月27日 【発言なし】
雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)


第181回 2022年5月31日 【発言なし】
(1)7月以降の雇用調整助成金・休業支援金の取り扱いについて

第182回 2022年6月27日
(1)雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(2)新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための雇用保険法の臨時特例等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(3)林業労働力の確保の促進に関する基本方針の変更について
(4)副業・兼業の促進に関するガイドラインの改定案について(報告)


○久松委員 私からは、林業労働者の処遇改善と人材確保について意見を述べたいと思います。
 今回の変更(案)では、林業労働者の処遇改善が課題である旨が随所に記載されておりまして、6ページの下から2つ目の段落には、「他産業並みの所得の確保」の必要性についても追記されています。しかしながら、その打ち手としては、「事業の合理化」に活路を求めていく考え方については、変更前から変わっておらず、13ページから14ページの(ウ)で新設されました「『新しい林業』の実現に向けた対応」についても、事業の合理化に主眼を置いた取組にとどまっていると感じます。
 前回も労働者側から申し上げましたが、個々の事業主による自助努力に任せるのではなく、「介護職員処遇改善交付金」制度などについても参考にしていきながら、林業労働者の処遇改善に取り組むことや、国による新たな林業政策の立案・展開も含めてあらゆる角度から処遇改善や人材確保に向けた施策を検討いただきたいと思っております。


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【メモ】パワハラ発生の要因とパワハラチェックリスト

2022-09-06 | 書記長社労士 労務管理

◆パワハラ発生の要因
【環境的要因】
①教える手法・マニュアルが確立していない
②組織としての旧来型価値観
③業務遂行が一定水準に満たない従業員に対する人事措置の決まりが無い
【属人的要因】
①支配服従関係を好む
②感情をコントロールできない
③自分の価値観が絶対だと思い込む

◆パワハラチェックリスト(職場環境チェックリスト)⇒過去一年間に起きた出来事や自らに当てはまる場合「はい」にチェックしてください

①部下を60分以上連続で指導したことがある
②部下を立たせたまま指導することがよくある
③部下を指導する際、机を叩いたことがある
④部下を指導する際、物を投げたことがある
⑤部下を指導する時は、ほとんどの場合個室ではなく一般オフィスで行う
⑥指導メールには同じ部署全員や他部署関係者もCCに入れる
⑦「◯さんはパワハラよくしますからね」「それはパワハラですよ」と冗談を言われたことがある
⑧「その指導行き過ぎではないか」「厳しい指導は程々にしたほうが良いのではないか」と同僚や上司から言われたことがある
⑨部下を指導して部下が泣いたことがある
⑩部下を「お前」と呼んだことがある
⑪部下に対して(ニュアンスは別として)「バカ」「アホ」「死ね」「クズ」と言ったことがある
⑫部下に対して「給料泥棒」「君は会社にとって不要の存在だ」「役に立たない」等の発言をしたことがある
⑬部下が精神疾患に罹患したことがある
⑭配属6か月以内に部下が退職したことがある
⑮休日に(休日中に必要な)仕事のメール・チャットや電話を部下に行うことがある
⑯飲酒は鍛えれば(飲む量を増やせば)飲めるようになると思う
⑰部下の私生活について注意をすることがある
⑱仕事は上司から盗んで覚えるものだ
⑲「パワハラ」被害等を主張する若者の考えについて正直理解ができない
⑳部下に意欲や能力がないと感じることが多い
㉑部下が自分に対して反論や異論を述べたことはほとんどない
㉒正直、「パワハラ」等の言葉が無かった昔の時代の方が良かったと思う
㉓納期が近づいても部下に任せて先に帰宅することがよくある
㉔顧客からのクレームについて部下と一緒にお詫びをしたことがない(クレームがない場合は「いいえ」)
㉕部下については義務を果たしてから権利(有給休暇、残業代等)を主張してほしい
㉖台風が会社付近を直撃していても電車が動いていれば(道路が通行できるのであれば)出勤するのは当然である
㉗顧客のために徹夜が必要なら徹夜をするのは当然だ
㉘部下を褒めると現状で満足してしまうので褒めることはしない
㉙忘年会等で新入社員が芸を披露するのは当然だ
㉚顧客の理不尽な要求に苦しむ部下がいてもそれは致し方ないことである


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令和4年10月~11月の雇用調整助成金等・休業支援金等の助成内容(案)と、産業雇用安定助成金の拡充(案)

2022-09-01 | 書記長社労士 労務管理
 昨日開催された「第183労働政策審議会職業安定分科会」及び「第174回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会」の合同会議で、令和4年10 月~11月の雇用調整助成金等・休業支援金等の助成内容(案)と、産業雇用安定助成金の拡充(案)について議論されたので、内容に付いてメモしておく。【メモなので、労側委員としての自分の意見・感想は控えます。】
あくまでも、これは政府としての方針の表明という建付けであるので、施行にあたっては厚生労働省令の改正等が必要であり、9月末の職業安定分科会などで、省令案の審議を経た後に決定となる。

議事次第
【資料1】雇用調整助成金等・休業支援金等の助成内容(案)及び産業雇用安定助成金の拡充(案)について
【参考資料】


 雇用調整助成金の休業・教育訓練の助成額の上限額のうち「原則的な特例措置」については、中小企業、大企業ともに8,355円に引き下げられる。
この金額は、雇用保険の基本手当の日額上限(8,355円)との均衡を考慮して設定されている。
なお、生産指標要件はこれまで「1か月5%以上低下」と緩和されていたが、令和4年10月以降は、生産指標が前年同期比( 前々年同期、3年前同期又は過去1年のうち任意月との比較でも可 )で1か月10%以上減少している事業主と、指標について原則に戻される。
また、地域特例、業況特例に該当する場合のの助成額の上限額は、中小企業、大企業ともに12,000円に引き下げられる。
その他の特例措置については、現行が維持される。


 業種別(中分類別)での雇用調整助成金・緊急雇用安定助成金の支給決定額。
緊急事態宣言などで、休業を余儀なくされた飲食店がもっとも多いが、行動制限の影響を受けている宿泊業に続いて、わたしどもの道路旅客運送業が3番目に多い(道路旅客運送業の中でも行動制限の影響をもっとも受ける貸切バス・高速乗合バス・空港リムジンバスの活用が多いのだ)。

 「経済財政運営と改革の基本方針2022(令和4年6月7日閣議決定)」に沿って雇用情勢を見極めながら、ということにされてしまっており、今回は10・11月の2ヶ月間とし、12月以降は再度、丁寧に「雇用情勢を見極め」るとのこと。
「雇用情勢を見極め」た参考資料と示されたのは以下の通り。


 現在の雇用情勢について
◯現在の雇用情勢は、求職者が引き続き高水準にあるなど、一部に厳しさがみられるものの、緩やかに持ち直している。
今後とも、新型コロナウイルス感染症が雇用に与える影響に留意する必要がある。
◯なお、リーマン・ブラザーズの経営破綻(2008年9月15日)後には、完全失業率は10ヶ月で4.0%⇒5.5%にまで悪化し、有効求人倍率は11か月で0.83倍⇒0.42 倍に低下した。


 有効求人数や有効求職者数の動向について
◯2022年7月の有効求人数(季調値)は、前月比0.8%増加と5か月連続の増加となった。水準としては、コロナ感染拡大直前(2020年3月)の水準を上回っており、新規求人数の3か月移動平均で基調をみると、17か月連続で増加するなど、持ち直しの動きが堅調である。
◯2022年7月の有効求職者数(季調値)は、前月比1.2%減少と3か月ぶりの減少となった。
都道府県労働局等からは、感染者数が急増し、感染を危惧して求職活動を控える動きがみられるといった情報もある。


 新規求人数や新規求職者数の動向について
◯2022年7月の新規求人数(季調値)は、前月比で3.1%増加となり、2か月ぶりの増加となった。3か月移動平均で基調の動きをみると、7月は前月比+0.6%(6月0.4%、5月2.4%)となっており、増加が続いている。水準としては約89.2万人となり、コロナ感染拡大直前(2020年3月)の水準(約83.5万人)を上回っており、持ち直しの動きが堅調である 。
◯2022年7月の新規求職者数(季調値)は、前月比で3.6%減少となり、3か月連続の減少となった。3か月移動平均で基調の動きをみると、7月は前月比▲2.3%(6月:▲0.7%、5月1.4%)となっている。



 業況判断の動向について(日銀短観)
〇業種別に業況判断D.I.をみると、
・製造業は、2021年6月調査以降「良い」が「悪い」を上回っているが、先行きは業況判断D.Iの悪化が予測されている。
・非製造業は、2022年6月調査で「良い」が「悪い」を上回ったが、先行きは業況判断D.Iの低下が予測されている。
〇企業規模別に業況判断D.I.をみると、
・製造業(大企業)、非製造業(大企業、中堅企業)は、2022年6月調査で「良い」が「悪い」を上回っている。
・製造業(中堅企業、中小企業)、非製造業(中小企業)は、先行きで厳しい 業況が予測されている。
〇より詳細な業種別に業況判断D.I.をみると、
・製造業は、2022年6月調査において、「はん用・生産用・業務用機械」「電気機械」で「良い」が「悪い」を上回っている一方、「輸送用機械」「自動車」では「悪い」が「良い」を上回っている。
・非製造業は、2022年6月調査において、「情報通信」「建設」「卸・小売」で 「良い」が「悪い」を上回っている一方、「宿泊・飲食サービス」「運輸・郵便」では「悪い」が「良い」を上回っている 。

 雇用人員判断の動向について(日銀短観)
〇業種別に雇用人員判断 D.I. をみると、
・製造業は、 2021年3月調査以降は「不足」が「過剰」を上回っている。
・非製造業は、製造業と比べて人手不足感が高くなっており、足下でも更なる人手不足感の高まりが予測されている。
○企業規模別に雇用人員判断 D.I. をみると、
・足下では、いずれの規模も製造業 ・非製造業ともに「不足」 が「 過剰」を上回っており、今後も更 なる人手不足感の高まりが予測されている。
〇製造業の雇用人員判断D.I.をみると 、
・「輸送用機械」は、2020年6月調査で「過剰」が「不足」を大きく上回ったものの、その後、過剰感が徐々に解消し、2021年9月調査で再び「不足」が「過剰」を上回り、今後も更なる人手不足感の高まりが予測されている。
〇非製造業の雇用人員判断D.I.をみると、
・「宿泊・飲食サービス」は、2021年12月調査から2022年6月調査にかけては連続して「不足」が「過剰」を上回り、今後も更なる人手不足感の高まりが予測されている 。


 産業雇用安定助成金の制度拡充案については、「足下では経済活動の再開に向けた動きの中で人手不足が見られる一方で、コロナの影響の長期化により一部の産業では企業活動の回
復に遅れが見られている。そのため、人材を有効に活用するためにも産業雇用安定助成金の拡充を行い、円滑な労働移動を一層促進する。」として、
〇支給対象期間の延長 1年間 ⇒ 2年間
〇支給対象労働者数の上限撤廃 出向元、出向先ともに1年度あたり500人 ⇒ 出向元について上限撤廃
〇出向復帰後の訓練(off JT)に対する助成(新設) 出向元に復帰後に、出向によって得たスキル・経験をブラッシュアップさせる
訓練に対して助成


 産業雇用安定助成金の出向計画受理状況 (令和3年2月5日(制度創設日)~令和4年8月5日実績)速報値
〇産業雇用安定助成金の出向計画受理件数は、労働者ベースで15,578人。
〇企業規模別に見ると、中小⇒中小が最多の6,971人(44.7%)、以下、大⇒大3,580人(23.0%)、中小⇒大 2,778人(17.8%)、大⇒中小2,125人(13.6%)
〇業種別に見ると、出向元の最多は運輸業・郵便業(6,734人)、出向先の最多はサービス業(他に分類されないもの)(3,944人)、出向成立の最多は運輸業・郵便業⇒サービス業(他に分類されないもの)(1,841人)、異業種への出向割合は62.8%。

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