労働組合って最近ではどのようなイメージで見られているのだろうと、何気なくネットで検索してみたら、とある労働組合連合のアンケートの集約結果が見つかった。(転記してもいいかなと思いつつ、転記してみた。)
Q.労働組合のイメージを1言でいうと?
「労働者の権利を守ってくれるところ」「労働意欲を高めるための場」「自分勝手」「会社と対等に話し合える」「賃上げ活動」「会議終わってからの飲み会」「労働者の権利を守るところ」「縦割り動員」「固い、一部の人達との集まり」「労働者の味方」「かたいイメージ」「仲良しクラブ」「団結がんばろう!」「みんなで団結して取り組む感じ」「団結」「大変」「団体交渉」「絆」「要求」「仲間づくり(団結)」「必要だけどキツくてキモくてできればかかわりたくない」「ディフェンス」「働く人の味方」「固い、難しい、近寄りがたい」「“○○さん”というイメージ」「終わりなき活動」「論争(特に給与面)をやっている印象が強い」「つながり」「人間関係を学ぶ場所」「会社側から悪いもののように思われている」「会社側からしたらあまりよくないイメージが根付いている」「暗いイメージ、若い人がいない]
そうとう面白い!的を得てる!(苦笑)
で、もうひとつ、おもしろい論文があった。
労働調査というのに掲載されていた藤村博之法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科教授(当時・・・かな?)の論文(ここ→http://www.rochokyo.gr.jp/articles/0707.pdf)
自分が面白いとおもったのは、「私が大学生に労働組合の役割を説明するとき、消防署と人体における神経という二つの比喩を使うことにしている。」との部分。
「消防署は、火事が起こったときや急病人が出たときに連絡すると、すぐに駆けつけて必要な処置をしてくれる。」「消防署の仕事の中には、火災の発生を未然に防ぐことがある。防火意識を高めたり、火災発生につながる要因がないかを日常的にチェックしている。」「火事は起こらないに越したことはない。起こってから対処するのではなく、起こらないようにする活動の方がより重要である。」
「私たちの身体は、ちょっとでもケガをすると、「痛い!」という情報が脳に伝わり、何が起こったのかを確かめる。ケガをしていれば、消毒をしたり病院に行って処置をしてもらったりして、少しでも早く治るように努力する。もし、神経がなければ、見えない部分に負ったケガは放置される可能性が高く、そこから病原菌が入って生命を危険にさらすことがあるかもしれない。外部からの刺激に的確に反応して、生命を安全に保っているのが神経である。」
この「消防署と人体における神経という比喩」が、どのように労働組合を説明しているのかはその論文を読んでみてくれればいいが、しかし労働組合に対する正しい理解を促すということ、また労働組合の役割を説明するときに、これは非常に端的で的確で、このまますぐに使えてしまう・・・上手い!(苦笑)
そういえばなんでこんな検索していたか、そのことを書くのを忘れていた。
昨日はとある労組連合会の決起集会に来賓として出席したのだが、自分の後で来賓として挨拶をしてくださったとある参議院議員が「過去からいろいろとある労働組合のイメージというものは忘れて、あらためて現在、労働組合というものが必要な世の中なのだということ、このことを認識しなければならない」と話していた。
それで、「過去からのいろいろとある労働組合のイメージ」ってのは、何かなと思って検索してみたのだ。
労働組合に悪いイメージを持っている人で、自分たちよりずいぶん上の世代では「共産主義者」「アカ」、少し上の世代では「労働貴族」「御用組合」「第二人事部」、自分たちと近い世代や少し下の世代では「ゴネ得集団」「既得権益の塊」「抵抗勢力」、こんな言葉を聞いたことがある。
この記事で最初に取り上げた「Q.労働組合のイメージを1言でいうと?」はきっとかなり若い人たちに投げかけたのだろうな。
「組合員の組合離れ」ってなことも問題なのだけど、もっと深刻なのは労働者の労働組合離れ。
「労働組合ってなんなんだろう」ってことをもっと的確にわかりやすく説明できるようにならなくちゃ。
Q.労働組合のイメージを1言でいうと?
「労働者の権利を守ってくれるところ」「労働意欲を高めるための場」「自分勝手」「会社と対等に話し合える」「賃上げ活動」「会議終わってからの飲み会」「労働者の権利を守るところ」「縦割り動員」「固い、一部の人達との集まり」「労働者の味方」「かたいイメージ」「仲良しクラブ」「団結がんばろう!」「みんなで団結して取り組む感じ」「団結」「大変」「団体交渉」「絆」「要求」「仲間づくり(団結)」「必要だけどキツくてキモくてできればかかわりたくない」「ディフェンス」「働く人の味方」「固い、難しい、近寄りがたい」「“○○さん”というイメージ」「終わりなき活動」「論争(特に給与面)をやっている印象が強い」「つながり」「人間関係を学ぶ場所」「会社側から悪いもののように思われている」「会社側からしたらあまりよくないイメージが根付いている」「暗いイメージ、若い人がいない]
そうとう面白い!的を得てる!(苦笑)
で、もうひとつ、おもしろい論文があった。
労働調査というのに掲載されていた藤村博之法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科教授(当時・・・かな?)の論文(ここ→http://www.rochokyo.gr.jp/articles/0707.pdf)
自分が面白いとおもったのは、「私が大学生に労働組合の役割を説明するとき、消防署と人体における神経という二つの比喩を使うことにしている。」との部分。
「消防署は、火事が起こったときや急病人が出たときに連絡すると、すぐに駆けつけて必要な処置をしてくれる。」「消防署の仕事の中には、火災の発生を未然に防ぐことがある。防火意識を高めたり、火災発生につながる要因がないかを日常的にチェックしている。」「火事は起こらないに越したことはない。起こってから対処するのではなく、起こらないようにする活動の方がより重要である。」
「私たちの身体は、ちょっとでもケガをすると、「痛い!」という情報が脳に伝わり、何が起こったのかを確かめる。ケガをしていれば、消毒をしたり病院に行って処置をしてもらったりして、少しでも早く治るように努力する。もし、神経がなければ、見えない部分に負ったケガは放置される可能性が高く、そこから病原菌が入って生命を危険にさらすことがあるかもしれない。外部からの刺激に的確に反応して、生命を安全に保っているのが神経である。」
この「消防署と人体における神経という比喩」が、どのように労働組合を説明しているのかはその論文を読んでみてくれればいいが、しかし労働組合に対する正しい理解を促すということ、また労働組合の役割を説明するときに、これは非常に端的で的確で、このまますぐに使えてしまう・・・上手い!(苦笑)
そういえばなんでこんな検索していたか、そのことを書くのを忘れていた。
昨日はとある労組連合会の決起集会に来賓として出席したのだが、自分の後で来賓として挨拶をしてくださったとある参議院議員が「過去からいろいろとある労働組合のイメージというものは忘れて、あらためて現在、労働組合というものが必要な世の中なのだということ、このことを認識しなければならない」と話していた。
それで、「過去からのいろいろとある労働組合のイメージ」ってのは、何かなと思って検索してみたのだ。
労働組合に悪いイメージを持っている人で、自分たちよりずいぶん上の世代では「共産主義者」「アカ」、少し上の世代では「労働貴族」「御用組合」「第二人事部」、自分たちと近い世代や少し下の世代では「ゴネ得集団」「既得権益の塊」「抵抗勢力」、こんな言葉を聞いたことがある。
この記事で最初に取り上げた「Q.労働組合のイメージを1言でいうと?」はきっとかなり若い人たちに投げかけたのだろうな。
「組合員の組合離れ」ってなことも問題なのだけど、もっと深刻なのは労働者の労働組合離れ。
「労働組合ってなんなんだろう」ってことをもっと的確にわかりやすく説明できるようにならなくちゃ。
検索からきました。
このテの話は組合でもよく争点になっていると思います。組合関係者同士の相互評価はきわめて総花的ですが、外部からの視点はかなり厳しいといえるでしょう。ぼくにいわせれば、本当に問題なのは「労働組合の労働者離れ」です。日本の労働組合は、これが深刻なんです。
企業内労働組合とユニオンショップ、チェックオフを盾に、組合費を勝手に政治活動や飲み食いに使う労働組合を、一般組合員がどう見るかというのは論じるまでもないことです。
無能と無成果にも嫌気がさしています。春闘は寅さんや水戸黄門のように敗北が定番の幕引き。今年も去年、一昨年、10年前、20年前を同じ敗北春闘の繰り返しです。変化はまったくありません。完璧に同じです。これを労働者がどう見るのか、考えるまでもないことです。
労働組合は平和や人権を謳いますが、ユニオンショップによる強制加入や規約を口実にした動員は、疑いようのない人権侵害です。世界人権宣言でも、結社への強制加入は人権侵害であると明記されています。ところがその人権を謳う労働組合が、平気な顔で加入を強い、組合費をピンハネしています。労働者が労働組合を応援しようという気持ちにならないのも当然です。
かなり厳しいことを書きましたが、ぼくはそれでも労働組合は社会に必須の存在だと考えています。ただそれは、いまある労働組合ではダメだろうということです。
やはり労働組合は、敗北と腐敗が構造的に運命付けられた企業内労働組合とその連合体ではなく、産業別個人加入労働組合である必要があります。そして、いままでの労働組合的イデオロギーからも決別しなければ、労働者の支持は得られないでしょう。労働組合こそ労働者から離れているという事実をみとめて、変わるべきです。
そうなってはじめて、労働組合のイメージも良くなるのではないでしょうか。
『一体、なんのための労働組合か?』
その問いから出発することが、今こそ求められています。
その手法を研究し、対応を練ることは、有用かと思います。是非一度、調査していただきたい。