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交通政策基本法・国土強靱化基本法改正に関する附帯決議(衆議院・参議院の比較)

2020-12-21 | 書記長社労士 公共交通
 附帯決議(ふたいけつぎ)とは、国会の衆議院及び参議院の委員会が法律案を可決する際に、当該委員会の意思を表明するものとして行う決議のこと。 また、地方議会においても委員会で議案を可決する際に、同じく附帯決議がなされることがある。
国会の委員会における附帯決議の場合、議論の際に条文に織り込まれなかった部分を補強したり、その法律の具体的運用や、将来の立法や改正によるその法律の改善についての希望などを表明するものである。
法律的な拘束力を有するものではないが、政府や行政はこれを尊重することが求められ、無視は出来ないことになっているし、政令・省令や通達(運用)で反映される場合もあるし、予算措置の根拠になったりするから、侮れない。
その内容は委員会での審議を踏まえたものとなるため、原則として審議中に議論されなかった事項に関しては決議されることはない。
附帯決議は委員会毎に行われるので、同一の法案に対するものであっても、衆議院と参議院のそれぞれの委員会でその内容が異なることが多い。
本案とは別個に議決され、本会議にも報告される。また慣例として、全会一致で決議される。


 森屋隆参議院議員は、改正交通政策基本法案での参議院での附帯決議案作成に尽力し、12月1日の参議院国土交通委員会では、条文に盛り込めなかったクロスセクター効果などの内容を附帯決議で補った。

 以下に、12月2日に成立した交通政策基本改正法(このブログの記事では交通政策基本法改正法案 可決・成立)の、衆参国土交通委員会での附帯決議を、衆参比較出来る形で、メモしておく。

衆議院国土交通委員会 令和2年11月20日
 政府は、交通政策基本法及び強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法の一部を改正する法律の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。

参議院国土交通委員会 令和2年12月1日
 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。

一 公共交通の防災・減災、公共交通が被災した場合の早期の代替交通・手段の確保、地域経済の活性化や地域社会の維持及び発展のための基幹的な高速交通網の形成、地域内及び地域間の交流及び物資の流通の促進に資する国内交通網及び輸送に関する拠点の形成、運輸事業その他交通に関する事業の基盤の強化並びに人材の確保等に必要なハード・ソフト両面にわたる施策を講ずるための財政上の措置を講ずること。

二 交通が国民の日常生活及び社会生活の基盤であることに鑑み、新型コロナウイルス感染症の影響によりあらゆる交通需要が大幅に減少する状況においても国民の交通手段が確保されるよう、運輸事業に対する柔軟かつ機動的な支援等を行うこと。

一 交通が国民の通勤通学等日常生活の移動手段及び社会経済活動の基盤であることに鑑み、人口減少が進む中においても地域経済の活性化並びに地域社会の維持及び発展を図るとともに、交通における防災・減災を推進するため、基幹的な高速交通網の形成と活用、地域内及び地域間の交流及び物資の流通の促進に資する国内交通網及び輸送に関する拠点の形成、交通事業者の経営基盤の強化、人材の確保等に必要な財政、税制、金融、料金体系見直し等の各種支援策の一層の充実に努めること。

三 人材確保が困難となっている自動車運転者等公共交通に従事する者の賃金及び労働条件の改善のための支援に努めるとともに、新型コロナウイルス感染症の影響により輸送需要が減少した事業者において雇用の維持が可能となるよう引き続き必要な施策を講じること。
三 交通事業における人材確保が困難となっている状況に鑑み、交通事業の従事者の賃金及び労働時間等を含む労働条件の改善並びに人材の育成・確保のための支援に努めること。特に、新型コロナウイルス感染症の影響により経営環境が悪化している交通事業者において雇用の維持が可能となるよう引き続き強力に支援すること。

四 経営が非常に厳しい地域の公共交通事業者の状況に鑑み、公共交通機関の利用促進を図り、地域公共交通網を維持及び確保するために更なる必要な施策を講じるとともに、地域公共交通の利便性及び安全性の向上についての事業者の取組を財政面も含め支援すること。また、科学的知見に基づいた安心感の醸成に向けて、事業者と連携した取組に努めること。
二 地域公共交通により経済活性化、観光振興、健康増進等多面的に効果が波及するクロスセクター効果が発揮される一方、地域公共交通事業者の経営が非常に厳しい状況に鑑み、地域公共交通の利用促進を図り、その活性化及び再生のための更なる施策を講ずるとともに、地域公共交通の利便性及び安全性の向上等に関する事業者の取組に対して更なる支援の強化に努めること。
四 新型コロナウイルス感染症の影響下においても交通が十分に確保されるよう、交通事業の従事者や旅客の感染症対策の一層の推進も含め、交通事業に対する柔軟かつ機動的な支援を充実すること。また、感染症対策の推進に当たっては、科学的知見に基づいた安心感の醸成に向けて、事業者と連携して取組を推進すること。

五 大規模な自然災害により被災した交通施設等の復旧に当たっては、防災・減災等に資する国土強靱化の観点から、再度災害防止のための改良復旧等を対象とする支援制度の整備及び運用改善について検討すること。また、復旧に際しては、地域における持続可能性を考慮した上での建設的な協議の下、地域の全ての関係者が連携、協働して、再構築を図る取組を支援すること。
五 自然災害により被災した交通サービス及び交通インフラの早期復旧を図るため、人材及び代替交通手段の確保、交通インフラの復旧の推進等に係る事業者の取組の更なる支援の強化に努めること。また、国土強靱化の観点から、再度災害防止のための改良復旧等を対象とする支援制度の整備及び運用改善について検討すること。

六 高速交通網の形成に当たっては地域住民の理解が重要であることを踏まえ、事業の必要性や工事の進め方等について事業主体と住民その他の関係者との間で十分な協議を行うための場を設ける等の環境整備を行い、計画段階及び工事段階の双方における関係者間の合意形成に努めること。
六 高速交通網の形成に当たっては地域住民の理解が重要であることを踏まえ、事業の必要性や工事の進め方等について事業主体と住民その他の関係者との間で十分な協議を行うための場を設ける等の環境整備を行い、計画段階及び工事段階の双方における関係者間の合意形成に努めること。

七 人口の減少その他社会経済情勢に鑑み、交通に関する施策の推進を通じて、分散型社会の形成、国土の均衡ある発展に努めること。

八 高齢者、障害者、妊産婦等の円滑な移動のために介助を要する場合に対し、交通事業者、行政、ボランティア団体等の連携の下、安全を確保し、支えていくための取組を推進すること。特に障害者については、公共交通機関の利用が拡大していることから、車椅子使用者や視覚障害者をはじめとする移動制約者と事業者双方との対話を重ねた上で介助の在り方を明確化するなど、必要な措置を講じること。  
右決議する。
七 高齢者、障害者、妊産婦等の円滑な移動のために介助を要する場合に対し、交通事業者、行政、ボランティア団体等の連携の下、安全を確保し、支えていくための取組を推進すること。特に障害者については、公共交通機関の利用が拡大していることから、車椅子使用者や視覚障害者をはじめとする移動制約者と事業者双方との対話を重ねた上で介助の在り方を明確化するなど、必要な措置を講ずること。 
右決議する。


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