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第165回労働政策審議会職業安定分科会、雇用調整助成金などの特例を「またまた1ヶ月刻み」で延長について審議、対象期間の特例は「令和3年12月31日まで」となる!

2021-06-22 | 書記長社労士 法改正 労働関係

 本日13時からの第165回労働政策審議会職業安定分科会(オンライン開催)で、雇用調整助成金等・休業支援金等の地域特例・業況特例などの特例の、7月末までの延長に関する省令改正を正式に決めた。
しかしすでに、「7月末までとしている現在の助成内容を8月末まで継続することとする予定」について、プレスリリースされているが。(8月以降の雇用調整助成金の特例措置等について

改正の概要
① 新型コロナウイルス感染症関係事業主が行った休業等について、1日当たり支給上限額を13,500円、助成率を2/3(中小企業にあっては4/5)(令和2年1月24日以降解雇等を行っていない場合には、助成率を3/4(中小企業にあっては9/10))とする特例措置の対象となる期間を令和3年7月31日まで延長する。
② 新型コロナウイルス感染症関係事業主が行った休業等について、地域特例(※1)及び業況特例(※2)の対象となる期間を令和3年7月31日まで延長する。
(※1)緊急事態措置を実施すべき区域、まん延防止等重点措置を実施すべき区域において、知事による、新型インフルエンザ等対策特別措置法第18条に規定する基本的対処方針に沿った要請を受けて同法施行令第11条に定める施設における営業時間の短縮等に協力する事業主に対する特例
※ まん延防止等重点措置を実施すべき区域においては、知事が定める区域・業態に係る事業主が対象
※ 各区域における緊急事態措置又はまん延防止等重点措置の実施期間の末日の属する月の翌月末までの休業等(令和3年7月31日までに行ったものに限る。)に適用
(※2)特に業況が悪化しているものとして職業安定局長の定める要件に該当する事業主に対する特例
なお、(※1)及び(※2)の助成率は以下のとおり。
・1日当たり支給上限額:15,000円
・助成率 : 4/5
(令和3年1月8日以降解雇等を行っていない場合10/10)
③ 継続して雇用された期間が6か月未満の雇用保険被保険者についても助成することとする等の措置の適用対象を雇用調整助成金の対象期間の初日が令和2年1月24日から令和3年7月31日までの間にある場合に変更する。
④ 新型コロナウイルス感染症関係事業主が行った休業等について、支給上限日数に加えて支給を受けることができること等とする期間を令和2年4月1日から令和3年7月31日までに変更する。
⑤ 雇用調整助成金の対象期間の初日が令和2年1月24日から同年12月31日までの間にある場合には、雇用調整助成金の対象期間を令和3年12月31日までとする。


 この⑤、対象期間の特例は、現在6月30日までとなっているが、「雇用調整助成金の対象期間の初日が令和2年1月24日から同年12月31日までの間にある場合には、雇用調整助成金の対象期間を令和3年12月31日までとする。」となることも重要。
しかし、なんで1か月刻みなのか、政府は事業者の気持ち(経営)を考えて欲しい、ほんといい加減にして欲しい。
しかも政府は財源の問題も先送りしたまま。
昨日の雇用保険部会でも指摘があったようだが、委員からは、8月までの延長をすでにプレスリリースしているのだから、どうして今日の分科会で一緒に措置しなかったのか、という意見が出された。(取り扱いは事務局と分科会委員長預かり)


 これまでの支給決定額を産業中分類別でみると、①飲食業、②宿泊業、そして私たちの産業であるバス・タクシーの「道路旅客運送業」が3番目となっている。
バスやタクシーってのは、運転免許があれば誰でも出来るという仕事ではなくて、利用者の安全を守るための高度な運転・運行技術、地理、エマージェンシーに対する保安業務、などなど相当な経験があっての公共交通としての運行を維持している。
仕事がなければ、仕事のあるところに行けばいいやん、ってな労働市場原理を、公共交通に当てはめられてしまえば、地域の移動という権利が崩壊してしまう。(自分で車の運転が出来る人ばかりではない)
コロナ後を見据えて歯を食いしばって雇用を確保している事業者の命綱が、この雇用調整助成金。
うちの現場からの報告を聞くと、金融機関に運転資金の融資を申し込むと、雇用調整助成金の特例がいつ無くなるかわからないから、雇調特例が無い場合を想定した事業計画を提出するように求められる場合もあるようだ。
したがって労側委員からは(私ではないが)、「新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進み始めたものの、未だコロナ禍の収束が見通せない状況である。8月以降についても、すべての特例措置を当面は維持し、さらなる引き下げは見合わせるべきである。また、特例措置の延長の判断が1ヶ月単位で行われていることにより、現場では、金融機関から融資を受ける際に特例措置を踏まえた資金計画を作成できず苦慮することもあり、長期に渡る方針の提示をしていただきたい。」という趣旨の発言をした。


 その他、雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱では、育児休業給付におけるみなし被保険者期間の計算方法の特例と有期雇用労働者の育児休業給付・介護休業給付の支給要件の緩和(このブログでは既出)、そして高年齢被保険者の特例、についても審議。
この高年齢被保険者の特例については、65歳以上のマルチジョブホルダーの者を対象として、本人の申出を起点として2つの事業所の労働時間を合算して適⽤する制度を試⾏する。(逆選択やモラルハザード等を施⾏後5年を⽬途に検証。)

改正の概要
○ 雇用保険法(昭和49 年法律第116 号)第6条第1項第1号において「1週間の所定労働時間が20 時間未満である者」については、雇用保険法の適用除外とされているところ、令和4年1月1日より、65 歳以上の労働者を対象に、本人の申出を起点に、2つの事業所の労働時間を合算して「週の所定労働時間が20 時間以上である」ことを基準として雇用保険を適用する制度(※)が施行されることとなる。
※ 制度の対象者となる要件(雇用保険法第37 条の5第1項各号)
① 2以上の事業主の適用事業に雇用される65 歳以上の者
② ①のそれぞれ1の事業主の適用事業における1週間の所定労働時間が20 時間未満
③ ①のうち2の事業主の適用事業における1週間の所定労働時間の合計が20 時間以上
○ 当該申出により高年齢被保険者となろうとする者又はなった者について合算した週の所定労働時間等の就業状況を、その雇用する事業主が把握し、各種の手続を行うことは困難である。そのため、通常事業主がその事業所を管轄する公共職業安定所に対して行う雇用保険に関する事務について、当該労働者本人が本人の住居所を管轄する公共職業安定所に対して行うこととし、これに伴う所要の規定の整備を行う。
○ また、今般の改正法において、介護休業給付及び育児休業給付については、全ての事業所において休業していることを要件としたことを踏まえた規定の整備を行うほか、今般の特例の対象者について、原則として雇用安定事業等における各種助成金の算定対象としないこととするなど所要の規定の整備を行う。

施行期日等 公布日令和3年7月中旬(予定)、施行期日令和4年1月1日


議事次第
資料1-1:雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱(高年齢被保険者の特例)
資料1-2:雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案概要(高年齢被保険者の特例)
資料2-1:雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱(育児休業給付におけるみなし被保険者期間の計算方法の特例)
資料2-2:雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案概要(育児休業給付におけるみなし被保険者期間の計算方法の特例)
資料3-1:雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱(有期雇用労働者の育児休業給付・介護休業給付の支給要件の緩和)
資料3-2:雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案概要(有期雇用労働者の育児休業給付・介護休業給付の支給要件の緩和)
資料4-1:雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱(雇用調整助成金の特例)
資料4-2:雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案概要(雇用調整助成金の特例)
資料5-1:新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための雇用保険法の臨時特例等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱
資料5-2:新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための雇用保険法の臨時特例等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案概要

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