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労契法20条裁判の到達点と新法施行による格差是正の実現の行方~同一労働同一賃金(均等均衡処遇)の実現と課題 その①

2019-07-04 | 書記長社労士 お勉強の記録
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 6月27日に受けた、神奈川労働弁護団主催「働き方改革」対策セミナー@横浜市開港記念会館をメモしておく。
労契法20条裁判の到達点と新法施行による格差是正の実現の行方~同一労働同一賃金(均等均衡処遇)の実現と課題、講師は、日本労働弁護団幹事長の棗一郎弁護士!(その①)


Ⅰ 基本的視点
 今20条裁判やっている、または闘う準備をしている人はいますか?
私は、JP裁判の主任をやっているが、労契法20条は民主党政権時代にできた条文で、自民党政権になっても打ち消すことが出来なかった条文。
ようやく闘う武器が出来た、それまでは公序良俗でしか闘うことが出来なかった。

 安倍政権は同一労働同一賃金と言っているが、それは間違い、均等均衡処遇である。
昨年、ハマキョウレックス、長澤運輸事件、同時に最高裁判決が出たので、当面、この両判決が基準になる。
来年から新法が施行されるが、この最高裁判決の解釈がどのように変わるのか、また変わらない点があるのか、それを検討しておかなければならない。

 両事件とも、原告は運送会社の運転手(現業職)であることに留意、全くのホワイトカラーで職でない。
長澤は定年再雇用、ハマキョウは正社員には配転があるなっているが、実態としてはほとんど無い。

 ハマキョウの一審原告らの請求の内容
①地位確認請求、②主位的に差額賃金請求、③予備的に不法行為に基づく損害賠償請求(①②とも家族手当や賞与、退職金などは請求していない)
長澤の一審原告らの請求の内容
①地位確認請求、②主位的に差額賃金請求、③予備的に不法行為に基づく損害賠償請求

Ⅱ 最高裁の労契法20条の解釈・判断
 労契法20条の条文上の要件⇒①「期間の定めがあることにより」相違する場合、②3つの事情を考慮して(考慮要素)、③不合理と認められること。
「合理的なものでなければならない」とはなっておらず、「不合理と認められるものであってはならない。」になっており、労政審では当初合理的となっていたがいつの間にか変わってしまった。
20条の法的効力(法効果)⇒不合理な労働条件の禁止⇒とってもやりにくい条文になってしまった(T_T)

両最高裁判決の比較、両判決の関係⇒ハマキョウが基本的な解釈、長澤はハマキョウを参照しかつ解釈を補充している。
ハマキョウ
❶職務の内容などの違いに応じた均衡の取れた処遇を求める規定である⇒均衡だけではなく「均等および均衡処遇」を求める規定であることに留意必要。

❷使用者側は、「定年後再雇用になったから有期と正社員は違いがある、だから条文の適用はない。」と主張。
しかし「期間の定めがあることと労働条件が相違していることとの関連性の程度は、労働条件の相違が不合理と認められるものに当たるか否かの判断に当たって考慮すれば足りる」⇒「労働条件の相違が期間の定めの有無に関連して生じたものであること」⇒「期間の定めがあることにより」の解釈は確定。
ただし、新法(パート有期法)ではこの文言を削除した
①「基本給・賞与」が明記された、②「その他待遇のそれぞれについて」が追加された、③その他の事情のうち「当該待遇の性質および当該待遇を行う目的に照らして」が追加された、④「期間の定めがあることを理由として」を削除した。
水町 勇一郎は「同一労働同一賃金」のすべてで⇒正社員の中に違う待遇の人をおいて、それと有期・短時間と比較するような脱法的行為を招くので削除した。

❸「不合理と認められるもの」の解釈⇒「不合理と認められるもの」と「合理的なものと認められること」と同じ趣旨ではないのか?
⇒同条はあくまでも労働条件の相違が不合理と評価されるか否かを問題とするものと解することが文理に沿うものといえる。
使用者側に立証させるというようにならなかった…労使に同様の立証責任
※菅野説⇒「本条の趣旨に照らして法的に否認すべき内容ないし程度で不公正に低いものであってはならないとの意味に解される」⇒使用者に有利な解釈⇒最高裁は、菅野説を排斥した。
しかし「その他の事情」として労使交渉や使用者の経営判断を尊重すべきとは言い過ぎであり謝り。

    

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