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労契法20条裁判の到達点と新法施行による格差是正の実現の行方~同一労働同一賃金(均等均衡処遇)の実現と課題 その②

2019-07-08 | 書記長社労士 お勉強の記録
【Run1-52 7.20km 47:17 中之島一周】 その①からの続き 神奈川労働弁護団主催「働き方改革」対策セミナー@横浜市開港記念会館。
労契法20条裁判の到達点と新法施行による格差是正の実現の行方~同一労働同一賃金(均等均衡処遇)の実現と課題、講師は、日本労働弁護団幹事長の棗一郎弁護士!(その②)


❹「職務の内容および配置の変更の範囲」の解釈
 「将来、上告人の中核を担う人材として登用される可能性がある」⇒そんなこと言われたら正規非正規は違うに決まっている(一部にはそんな人もいるかも知れないが)⇒可能性だけを言っている。実態を見ていない⇒主観的又は抽象的な説明では足りない。
水町 勇一郎は「同一労働同一賃金」のすべてで⇒「使用者側の主観的・抽象的な説明・事情・認識ではなく、客観的な事情・実態に基づいて不合理性は判断すべき」
例えば、メトロコマース事件 長期雇用確保・定着を図るなどの目的、日本郵便事件 長期的な勤務に対する動機付け、長期雇用のインセンティブ
⇒具体的に基礎づける客観的な実態の違い(人事異動の範囲の具体的な違い)およびその実態の違いと待遇の違いとの関連性・相当性(人事異動[キャリア展開]の実態の違いに相当する職務給や教育訓練の違いなど)を考慮して不合理性を判断すべき
ニヤクコーポレーション事件⇒正社員と準社員との間には、転勤・出向の点について大差があったとは認められない。
「長期雇用のインセンティブ」論?⇒JP大阪高裁判決・JP東京地裁判決は全面的に長期雇用のインセンティブ論を採用しているが、東京高裁判決は採っていない、最高裁判決はほとんど触れていない。
日本郵便は最初から長期雇用を推奨されている、期間雇用社員は65歳の定年制があり定年まで勤務している者も多い。
2016年から、希望者全員を無期転換する施策を行っているにもかかわらず、会社はずっと長期雇用のインセンティブを主張している。
⇒長期雇用の動機付けとか人材活用の仕組みを理由に相違の合理性を判断してはならず、人材活用の実態を考慮に入れるとしても、実態を見て考慮しなければならない。

❺主張立証責任
 当該相違が不合理であるとの評価を基礎づける事実は労働者
相違が不合理であるとの評価を妨げる事実については使用者

❻同条違反の効力⇒正社員と同一の労働条件になる補充効はあるか、損害賠償請求にとどまるか
⇒補充効はない⇒同一の労働条件となるものではない、地位確認は否定。(民主党は国会答弁で補充効はあると言っていたが最高裁は無視した)
窮余の策として、補充効は認められないが、正社員の就業規則の解釈で何とか適用できるのではないか?⇒別個独立のものとして作成されていることなどに鑑みれば、就業規則の合理的な解釈として困難である。

長澤 他の論点について判断
❶個々の労働条件ごとに不合理性を判断すべき⇒不合理と言えるかの判断の構造(判断の仕方)⇒民主党政権時代の解釈、通達もそうなっている
使用者は、個々の待遇は他の待遇と密接不可分に関連していると主張⇒長澤判決は「当該賃金項目の趣旨を個別に考慮すべき」⇒有期パート法の通達もそうなっている。

❷「その他の事情」の解釈 チョイスして判断すると条文はなったが、判決は「相違が認められるものであるか否かを判断する際に考慮される事情は、労働者の職務内容および変更範囲並びにこれらに関連する事情に限定されるものではない」⇒批判すべき⇒菅野説に引きずられたのではないか(--#)
⇒その他の事情がどこまで広がるのか不明で歯止めがないから、無限定な拡大解釈の恐れがある。
労使合意を尊重しろと言うが「労使合意があっても不合理は不合理でしょ」と東京地裁の清水裁判長は言っていたが、最高裁判決がこうなったからどうしようもない。
水町 勇一郎は「同一労働同一賃金」のすべてで「労使交渉や合意そのものが少数者への差別を生み出す元となるいう懸念も否定できない」。労使交渉のプロセスについては、関係する非正規の雇用労働者の意見も反映させた形で公正に手続きが踏まれている場合」かどうか見極めるべき、「団交を経た」だけでは足りず、労使の合意に至ったということが大事だが上記の懸念もあるので、労使交渉や労使自治は重視すべきではない。

❸その他の事情に「定年再雇用」も当たる⇒一事情としか判断しなかった⇒「その他の事情」に従って判断すべき

    

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