伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

金縛りを解明した本読み終えた

2017年01月28日 | 読書
 そういえば昨日の視察の帰路にPHPサイエンス・ワールド新書の「『金縛り』の謎を解く」(福田和彦著)を読みました。

 金縛りは過去2回体験があります。確か以前ブログにも書いたような・、ブログ内を探したけれど発見できない。とするとどこに書いたんだろう・・。

 一度は、そう20歳くらいの時です。季節は春から夏にかけて。おそらく土曜日のこと。

 その日、職場対抗野球大会に向けてグランドで練習した後、当時住んでいた横浜市根岸区にある寮に帰って、自分の部屋で体験したことでした。

 基本、私は運動は得意でない。それなのに高校時代は体操部でした。本当は美術部に入ろうと思っていたのですが、入学から1週間、先輩にしつこく誘われてて、「部員がいないのでこのままでは廃部」という切実な訴えにほだされて、入部することになってしまいました。

 もっとも誘った先輩が鉄棒を嫌いで、指導者もいなかったために、機械体操競技は、鉄棒、鞍馬、跳馬、平行棒、吊り輪、床の6種目で争われるのに、鉄棒は全く練習をすることもなく、大会になると棄権せざるを得ませんでしたけど・・。

 そんな私が就職すると、職場対抗野球が催されていた。そんなことでやむなく野球をしていた時期があったのです。

 疲れた体で寮に帰宅。エアコンのない部屋、ベットは窓際に置かれていました。

 ベットに横になり、いつのまにか眠り込んだようです。

 ふと意識が戻りました。ところが体が動かない。

 あれどうしたんだろう。何か試そうと思っても、全く体は動きません。

 胸の辺りが耐えがたく重い。あれ・・、あれ・・。どうしたのだろうか。

 そんなあせりを感じパニックに陥っていました。

 そのうちに、額に「フー、フー」と誰かが息を吹きかけてきました。

 私以外の誰もいないはずの部屋。いったいこれは何なんだ。焦ります。でも体は動きません。

 やがて、ふっと体の呪縛が解けました。こわごわと見回しました。誰もいません。

 部屋の伝統はつきっぱなし。吹き込む風がカーテンを揺らしていました。

 もう一度は、横浜から小名浜に転居した頃です。

 やはり職場野球で練習をした後のことでした。

 疲れて寝入りましたが、やがて意識が戻りました。あとは一回目の体験とほぼ同じです。

 暑い日でした。部屋の窓が空き、外には暗がりが広がっていました。

 こうした体験から、金縛りになる条件として、(1)疲れていること、(2)暑く寝苦しいこと、などの条件が一致することに気がついていました。寝苦しいから体は動かないけれど意識は目覚めてしまう。吹きかけられる息は、窓から入る風をそのように解釈するなど、金縛りは睡眠時に発生する現象だと考えていました。

 本書は明快です。「金縛りは夢の一種」。眠りが浅いレム睡眠の時に起こることがある現象で、胸の息苦しさは、筋肉の弛緩に伴い舌が落ち込んで息苦しくなることの脳の解釈だなど、その時に起こっている現象を科学の目で伝えてくれます。

 座敷童などの伝説も金縛りから生まれたと説明しています。

 考えてみれば火の玉を研究した大槻さんという先生がいて、火の玉はプラズマの放電現象であることを突き止め、再現実験に成功したことがあったと記憶しています。

 この研究のきっかけも、火の玉は不可思議な心霊現象と片付けず、「なぜ?」の心を持ったことにあったと記憶しています。

 やっぱり「なぜっ」と疑問を持って探求することが大切。本書はそのことも教えてくれます。 


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