イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

心をコミュニケートする!(心の健康度 ④ 1/10)

2014-05-13 | 第四章「愛とゆるし」

 「ライフオブパイ (トラと漂流した227日)」のDVDを遅ればせながら見た。愛の原形、生育史、ヒンズー教やキリスト教やイスラム教や仏教、楽しい動物園、熱帯の海、不思議な無人島、美しい映像、漂流すること、人間の極限、眼と眼の対話、インド・・・素晴らしい映画であった。

 さて、未知の心の奥の出来事を表現して語る。「心をコミュニケートする」ということは、映画や小説を楽しむだけでなく、心の健康度を測る尺度にもなっている。

 先日読んだ宮沢賢治の「シグナルとシグナレス」は、東北本線とそれに交差する釜石線(軽便鉄道)の信号機(土上に固定されて動けない)の話だが、人も生育史というがんじがらめの世界に囚われているということもできよう。しかし、その中にあって男性のシグナルが女性のシグナレスに、ある研究者によると日本文学で初めて「愛してください」と表現する。美しい、心の内奥のコミュニケーションの神秘を感じてしまう。身体感覚を伴ったというか、感情をともなった言葉は、宝石のような何かをきらきらさせるようで、自分も他人をも幸せにする力を感じてしまう。

 今回の、ライフオブパイの主人公とトラも、眼と眼で会話する。

 自分の心の奥に入り込み、さらに、その身体感覚をつかみつつ表現することが自由自在にできる・・・これが心の健康度としても高い状態なのだろう。反対に、自分の心の奥に踏み込めず、それゆえ表現が不確かになったり、ステレオタイプになってしまうのは健康度としては問題なのだろう。

 もちろん、他の健康度尺度と同じように、全般に高くても、ある問題になると途端に低くなることもあり、それが普通だとも思う。そして、そのある問題も時間とともにうまく表現できるようになるなら健康だと思う。

心の健康度 ④ 1/10

人気ブログランキングへ <・・クリック応援いつも感謝しています o(^▽^)o 



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。