イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

ウツって何?

2009-11-11 | 第一章「意識と知覚」

 感情を表す豊かな日本語は沢山あるものの、自分自身の今の感情が、どういう表現をするべきものか、意外と難しい。

 鬱(ウツ)という言葉も、巷でよく見かけるが、この感情を自分ではっきり体感で感じ、今はちょっとしたウツを感じているとなかなか言えないものだ(勿論、他人がウツと感じているものを自分が直接感じることは不可能で、基本的に主観的なものであるが)

 最近、私は強いウツを感じた。ある失敗をやって、その後始末をしている内に、ウツの感情が現れた。一時間くらいそれを味わい。家族にその感情を表現し、それでも収まらず早めに寂しく眠った。目覚めると、爽やかになっていた。不思議な感情である。啄木の一握の砂の中に次の詩がある。

 

 人みなが家を持つてふかなしみよ

 墓に入るごとく

  かへりて眠る

 

 実に、素晴らしい感情の表現である。詩人の感性とはこういうものなのだと納得する。自分なりに、不遜にもちょっと考えてみよう。

 啄木の経験と自分の経験は違うが、何か自分の劣等感というか、無意識の何かに触れて、それが感情として湧き出す。そんなとこは似ている。そして、深い眠りだけが救いのように感じるところも似ている。

 しかし、目覚めてすっきりしている私は、心身ともに健康かもしれないこのウツの意味、ぼちぼちと前向きに考え始めている。自分の未来のための心地よい刺激として、謙虚さについてもう一度考える必要があるのだろう。ウツの感情にも感謝かもしれない。

(一握の砂 12/16)

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