村上春樹は、小説だけでなく、ノンフィクションも書き下ろしている。1995年の関西震災やサリン事件である。そんなことを知り、「アンダーグラウンド」を読み始めた。
非日常的な恐ろしい眼にあった方々の記録だ。
私も、小学生のころに恐ろしい経験をしたことがある。小学校に登校時に、幼友達が眼の前で道路(外堀通り)に飛び出し、交通事故にあった記憶だ。残念ながら、その友達は数日後帰天された。
その時の幼友達がランドセルを背に、黄色い帽子をかぶり必死に道路をかけぬけようとし、オートバイに倒された記憶。その記憶は、だいぶ薄れたが、今でも想いだすことができる。
災害や事故などに遭遇し強烈な経験の後で、こころのケアの必要性が語られるようになってきた。自分の経験からいうと、こうした記憶はこころの防衛機制、抑圧で遠ざけることはできても(そこがとても怖い)、潜在的な自己否定の気分などに繋がり、人生に暗い影を与えたり、車の運転(会社勤めで必要に迫られて始めた)ということで、変な拘り、わだかまりが随分(数十年)続いた。
そして、その記憶が意識化され癒されてきたのは、生き甲斐の心理学を勉強しだしてからである。
単に大丈夫だからとか、貴方は悪くないのだから、といった安易な言葉かけでなく、生き甲斐の心理学の知識による理解や傾聴があったらもっとよかったと思う。
事故や災害時の心のケア。自分ができることはなにか、そんなことを最近考え始めている。
<異物 6/8>
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