イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

ちょっと嫌だけど、一緒に生きる!(旅と真善美② 5/10)

2013-09-12 | 第六章「螺旋状に上昇する意味」

 世の中には天敵というものがあるようだ。最近、友達から聴いたが、気候の大きな変化にともなって、山にマムシが少なくなったそうだ。その原因と考えられているのが猪の増加だそうで、猪の好物がマムシだそうだ。マムシにとっては猪が天敵らしい。

 私たちの暮らしの中でも、何か相容れないような存在というものがあるようだ。それは、自分の気に入らない何かだったり、身近なAさんだったりする。まあ、天敵のような存在までは極端だが、何か受け入れられない自分や人がいるのは当たり前のようだ。

 さて、生き甲斐の心理学では、よく受容とか受容性という言葉が使われる。もちろん、世間でもいろいろ受容という言葉が使われる。これは、極端に言うと天敵のような存在に対する何かであるようだ。そして、もちろんこの世では何か悪戦苦闘する中で、天敵を同化していく。あとで気づくと思考・感情・行動が変わって受容していくようだ。有名な例では、キュープラ・ロスの死の受容のプロセスがある。初めは驚き否定したりするが、そのうち死を受け入れていく。これは有名な例だが、こうしたプロセスは私にあるし、きっと皆さんにもあるだろう。

 そして、天敵に慌てふためいたりしないで、何となく自然体で一緒に生きることができるようになる。

 自分のことを考えてみると、小学校の時の友達の交通事故の経験は、40年くらい受容できなかった例だろう(生き甲斐の心理学を学ぶことで受容していくが)。そのほか、身近な人との関係でも、他者は自分にとって嫌な面もあるので、それは受容の問題になる。所詮、深層心理学的には他者は、驚きの対象なので、当たり前だ。もちろん、私という存在も他者からは受容の対象になることも多いので、お互い様である。

 身近な自己事例をもう一つ。数年前から、私は花粉症を発症し、空気?に敏感になってきた。そういうこともあり、空気が埃っぽかったり、乾燥しすげていたりすることも含めイライラすることも多い。こうした時、他者にとっては私の変化が分からないこともあり、いらいらすることも多くなる。そして、こうした自分を受容していくのだが、一番のポイントは自分自身の思考・感情・行動の変化を意識することのようだ。積極的にエアコンのフィルターの掃除をするとか、空気清浄機に関心をもち利用法を工夫するとかである。

 受容のポイントは自分の思考・感情・行動に着目して、何かを変えていくのが早道のようだ。過去と他人は変えにくいと知人のカウンセラーが言っていたが、やはり自分を変えるのが大切なようだ。

 最後に、心理療法でいう受容性について一言。傾聴や相談の場で、お説教をしたりするのは多くの場合意味がない。北風と太陽ではないが、殆どの人は身を固くして、自分の中にあるはずの回答がますます見えなくなってしまう。やはり傾聴の場では相手のあるがままを受け入れ、質問にも嫌味がない対応が重要だ。それを受容性と言っている(生き甲斐の心理学135P)。普段は受容性のある対応は利害関係があったりする中では難しいが、日常生活を離れた旅などでは、会話で受容性を発揮し楽しく創造的な時を過ごすのも良いのではないだろうか。

旅と真善美② 5/10

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