精神的にまいっているときは、感情が自分で見えなくときといってよいかもしれない。心の健康を測る、世界的に有名なプロセススケールでも、感情が表出しない、感情が自分のものだと認めらないときを問題だとしているし。
誰でも、そういう体験をするものであるが、私も何回かある。
そういう時に、どのように回復したかを自問自答してみると、心の健康によいことが実感できる。「生き甲斐の心理学」には様々な知恵があるが、自分なりの経験から、そうだなと思うことを、今日は述べてみたい。
かなり精神的にまいっていた、ある日。私は奥多摩に散策に行った。ちょうど梅雨のころであったであろうか、川の水が轟轟と流れ、飛沫をあげ暴れているようだった。天気は曇天であったが、ドクダミが白い花を沢山つけ美しかった。そしてドクダミの強い匂いが、不思議に心地よかった。幼いころ、よく遊んだ裏庭のドクダミを思い出したからかもしれない。
何をすることもなく、自然の中にぼーっと佇む。そんな経験であったが、後から考えると、それで幾分でも癒されたようだ。こうした癒しの経験は、理論的にいうと、五感・体感(このケースは視覚、聴覚、臭覚、触覚)が自然の中で癒されることによる効果なのだろう。
さて、良く考えてみるとちょっとした旅行では、美味しいものも食べたりで、味覚も含め五感・体感全部が癒される。あー旅行したいな!
本音と感情 9/10