青春時代というのは、外見上では伺い知ることのできない、内面の大きな変化があるように思う。私の青春時代も同じように大きな変化があった。
16歳のころに、「神は死んだ」で有名なニーチェを読みかじって、この世に対しここ一つ責任感を感じられなかった、自分の幼いころからのカトリックの信仰を疑う。
そして、世の中の学園紛争の時期を潜り抜け、余り好きでなかった父の世俗的な生き方も否定できず、企業に勤めることを意識するようになる。ただ、今から考えると、父の理屈ではない愛があったからこそ、そうした変化があったと思う。
そんな、世俗性を受け入れて生きていく道程で、明け方の金星(明星)に出会ったように思う。そのころははっきりとカトリックへの回帰を意識できなかったが、リルケの詩の中で信仰の世界を再認識したように思う。
信仰を持つ心理というのは、非常に大きい影響を個人に与える。信じて見えてくる、平安感を始め明るい感情の世界がある一方、見えなくなったり、見えにくくなる世界も確実に存在する。
この研究は宗教心理学の大きなテーマであるが、私の場合はアイデンティティの形成の青春期から中年期、そして今に至るまでの信仰の変化の道程の中で、「責任感」の質の変化であったように思う。
それは、また後日研究するとして、写真の説明をしてみたい。
写真は、27日伊豆の熱川温泉での夜明けの写真である。日の出は6時51分であり、この写真はその30分前。写真をよく見るとブルーの上空に移りゆく中央より少し右側に金星(明星)が見える。
本当は、もっと輝き美しい。
<暗い感情有益論4/5>
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