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2022年は客観的な予想を心がけます。

ジャパンC(GI)回顧

2006-11-27 00:12:04 | 回顧
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【馬場】Cコース。連続開催の最終週。内は伸びない。直前まで小雨舞う。

13.1 - 11.5 - 12.4 - 12.1 - 12.0 - 12.7 - 12.7 - 12.4 - 11.9 - 11.5 - 11.3 - 11.5

【展開】行く馬がおらず押し出されるようにコスモバルクがハナ。2角まではある程度の速さで進めるも、向こう正面半ばからはガッチリ手綱を押さえ、12秒7-12秒7-12秒4とたっぷりと息を入れる。ここで馬群がギュッとひと塊になって直線の追い比べ。凄まじい追い比べ。唸った。

 すべての雑音を吹き飛ばす王者の走り。〝英雄〟ディープインパクトが驚異の瞬発力でゴール版を真っ先に駆け抜けた。そして、馬上の武豊は拳を何度も突き上げ、体全体を使って喜びを表した。下見どころのディープは懸念されたイレ込みも見られず、堂々とした姿。トモは相変わらず寂しく見せるが、バネのある歩様。このあたりは勉強段階。〝好発〟を決めるとスッと最後方に控える。これがディープ本来の姿。菊花賞、凱旋門賞のような前々の競馬では持ち味が生きない。終始、スムーズな折り合いで前のウィジャボードを見ながらの競馬。残り700㍍地点で満を持して進出を開始。抑えきれない手応えでスッと前を射程圏に入れると直線は無理せず馬場の良い大外へ。この時点で鞍上はロス覚悟でも勝てる手応えだったのだろう。ダービーと同じヴィクトリーロードを突き進み、最後は手綱を抑えてガッツポーズする余裕ぶり。着差以上の強さ。この馬を過小評価した自分が情けない。

 下見どころのドリームパスポートは力強いトモの踏み込みと馬体の張り。そして、小刻みな歩様目立ち、唸っていた。道中は好発を決めるとスッと好位のインへ。このあたりはトモの発達が大きく影響している。一見、インの経済コースを立ち回り、脚をタメるのに最適なレース運びと映るが、連続開催の最終日で内の馬場は壊滅状態。逆に不利だった。直線入り口、逃げ馬の内へ進路を取り、坂を上り切った残り2ハロン地点で外目へ持ち出そうとするが、外のトーセンシャナオーに被されて内へ弾かれてしまう。並みの馬ならそこで戦意を喪失するところ。だが、この馬は盛り返し、ゴール直前まで先頭で粘る大健闘を見せた。追ってからの反応の速さ、逞しい勝負根性、トモがパンとして行き脚がついた今、GI戴冠が近づいてきた。

 本命視したウィジャボード。下見どころでは前脚の出が窮屈に映ったのは気になったが、強行軍でも馬体は細く見せず、むしろフックラ見せていた。道中はスッと後方2番手に控える。直後のディープを意識しながらの道中。ペースの落ち着いた向こう正面でギュッと馬群が固まり、その中を突く作戦。三分三厘で大外へ持ち出す選択肢もあったが、「このコースは牝馬にとってタフだったから」と、鞍上の正確な判断で真ん中に進路を取ると、ジワジワと伸びるものの、上位2頭とは脚色が違っていた。完敗の3着ではあったが、欧州年度代表馬の面目は保った。

 コスモバルクは発馬直後に押し出されるようにハナへ。これは控えての決め手勝負では分が悪いと考えた鞍上の計算もあったろう。向こう正面で12秒7-12秒7-12秒4とたっぷり息を入れるこれ以上ないレース運び。直線でも余力たっぷりだったが、如何せん相手が悪すぎた。

 最後にハーツクライについて。道中は引っ張り切りの手応えで3番手追走。緩い流れでたっぷり余力が残っており、直線は必ず弾けてくれる手応えだった。それがそれが…。坂上で追い出した途端、ズルズルと後退してしまった。これはもう休み明け云々ではない。明らかにノド鳴りの影響。テレビ越しでも鳴っているのが確認できた。このまま引退なのか。師の決断に注目が集まる。

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