第3307号 30.0119(金)
書は須らく誦(しょう)を成すべし。精思(せいし)するは多く夜中(やちゅう)に在り。或は静坐して之を得。記せずんば則ち思ひ起さず。但大原(ただたいげん)を通貫し得て後、書も亦記し易し。書を觀(み)る所以の者は、己の疑を釋(と)き、己の未だ達せざるを明かにするなり。見る毎(ごと)に毎(つね)に新たに益すを知らば、則ち学進まん。疑はしからざる處に於て疑有りて、方(はじ)めて是れ進むなり。『近思録』231
書物は暗誦すべきだ。思索はおおむね夜行うが、静坐して会得することもあろう。文章を覚えなければ考えられない。但し、道の根元を貫ければ、そのあとは、書物の文章も覚えやすい。書物を読む理由は、自分の疑いを消し、不明な点を明かにすることにある。書物を読むたびに新しい益のあることを知るならば、学問が進んでいるのである。疑わしくない点で疑いを起してこそ、進歩する。231
【コメント】書物は暗誦すべきだということは大変よいことだと思います。私は経済的理由、知的理由で高校は定時制、そして大学も出ていませんが、その為、進学した同級生らに追いつきたいという思いもあり、多くの文献を30年以上にわたり、書き写してきました。
学び続けてきてこれほど楽しいことはなかったと振り返っています。現在元気なのも、そしてやる気があるのも、私なりに学び続けてきたお蔭だと思っています。
そのお手本は『南洲翁遺訓』刊行の地・荘内の先生方の学ぶ姿勢・人格美に魅せられて学び続けて来た部分もあります。
昨夜は第二道場の空手道教室でした。子供たちが元気一杯おけいこに励んでくれるので、有難く思っています。終盤の『南洲翁遺訓』発表は、五歳児・佳那子様のリーダーぶりに触発されて、先輩のお兄ちゃんたちともども大声で発表してくれるので嬉しく思っています。
子供たちには折角の人生を一寸した油断で非違行為をしてはならないと話しています。とにかく素晴らしい子供たちです。
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『不動心』(第169回)
真実を見つめる眼
「いかなる魂も、故意に真実をとり逃がすことはない」といわれている。同じことが、正義や自制心や親切などの美徳についてもあてはまる。何よりもこのことを常に心に留めておきなさい。そうすれば、人に対してもっと思いやりのある行動がとれるようになる。
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「日本の婦道」---第24回
現代の人々は婦徳といふことについて改めて深い反省を要すると思ふ。
己を忘れて人を思ふこまやかな情愛、そこから閃く叡智の光、ゆきとどく注意、つつましく善言に耳傾ける謙虚、愛する者の為に厭はぬ労苦、洗練されたる教養、是の如き婦徳を持つ妻よ、母よ、姉妹よ。是は日本民族が世界より羨まれる家福であろう。----終---完
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『言志録一』--21
心がふさがると百慮あやまる
心下痞塞(しんかひそく)すれば、百慮皆錯(あやま)る。
〔訳文〕心の奥底がふさがっていると何も善い考えがでて来なくて、すべての考えも計画も皆誤ったものになってしまう。
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書は須らく誦(しょう)を成すべし。精思(せいし)するは多く夜中(やちゅう)に在り。或は静坐して之を得。記せずんば則ち思ひ起さず。但大原(ただたいげん)を通貫し得て後、書も亦記し易し。書を觀(み)る所以の者は、己の疑を釋(と)き、己の未だ達せざるを明かにするなり。見る毎(ごと)に毎(つね)に新たに益すを知らば、則ち学進まん。疑はしからざる處に於て疑有りて、方(はじ)めて是れ進むなり。『近思録』231
書物は暗誦すべきだ。思索はおおむね夜行うが、静坐して会得することもあろう。文章を覚えなければ考えられない。但し、道の根元を貫ければ、そのあとは、書物の文章も覚えやすい。書物を読む理由は、自分の疑いを消し、不明な点を明かにすることにある。書物を読むたびに新しい益のあることを知るならば、学問が進んでいるのである。疑わしくない点で疑いを起してこそ、進歩する。231
【コメント】書物は暗誦すべきだということは大変よいことだと思います。私は経済的理由、知的理由で高校は定時制、そして大学も出ていませんが、その為、進学した同級生らに追いつきたいという思いもあり、多くの文献を30年以上にわたり、書き写してきました。
学び続けてきてこれほど楽しいことはなかったと振り返っています。現在元気なのも、そしてやる気があるのも、私なりに学び続けてきたお蔭だと思っています。
そのお手本は『南洲翁遺訓』刊行の地・荘内の先生方の学ぶ姿勢・人格美に魅せられて学び続けて来た部分もあります。
昨夜は第二道場の空手道教室でした。子供たちが元気一杯おけいこに励んでくれるので、有難く思っています。終盤の『南洲翁遺訓』発表は、五歳児・佳那子様のリーダーぶりに触発されて、先輩のお兄ちゃんたちともども大声で発表してくれるので嬉しく思っています。
子供たちには折角の人生を一寸した油断で非違行為をしてはならないと話しています。とにかく素晴らしい子供たちです。
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『不動心』(第169回)
真実を見つめる眼
「いかなる魂も、故意に真実をとり逃がすことはない」といわれている。同じことが、正義や自制心や親切などの美徳についてもあてはまる。何よりもこのことを常に心に留めておきなさい。そうすれば、人に対してもっと思いやりのある行動がとれるようになる。
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「日本の婦道」---第24回
現代の人々は婦徳といふことについて改めて深い反省を要すると思ふ。
己を忘れて人を思ふこまやかな情愛、そこから閃く叡智の光、ゆきとどく注意、つつましく善言に耳傾ける謙虚、愛する者の為に厭はぬ労苦、洗練されたる教養、是の如き婦徳を持つ妻よ、母よ、姉妹よ。是は日本民族が世界より羨まれる家福であろう。----終---完
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『言志録一』--21
心がふさがると百慮あやまる
心下痞塞(しんかひそく)すれば、百慮皆錯(あやま)る。
〔訳文〕心の奥底がふさがっていると何も善い考えがでて来なくて、すべての考えも計画も皆誤ったものになってしまう。
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