植物越冬メモ

散歩中に見つけた熱帯植物を紹介していきます。。

指宿の熱帯植物

2018年03月12日 | 九州植物

指宿市 2018.2.27

指宿では植栽される植物も様々で、ティーリーフやブーゲンビリアなども扱われていて南国雰囲気が漂っていた。また、道路の隙間からは、温泉の熱による蒸気が噴き出ていた。その為、地温も暖かい環境なのが分かる。


指宿市 2018.2.27

この場所の、ブーゲンビリアは、日が良く当たる為、葉も残っていて開花している。枝の先端部は、寒さなのか落葉している。品種はサンデリアナで、一番寒さに強いタイプです。


この枝だけ、よく開花していた。 指宿市 2018.2.28


指宿市 2018.2.28
場所は、数100メートルほどしか離れていないが、建物近くに植栽されたブーゲンビリアは、葉もいくらか残す事ができたようである。よくみると赤い花も咲いていた。2月で開花しているのは驚きである。


指宿市 2018.2.28


指宿市 2018.2.28

場所によって葉が多く落葉した個体もある。このブーゲンビリアは、海が目の前なので、海風がよく当たる場所である。海に隣接した地域では、海洋性気候の影響を受けている為、夏は比較的涼しくて、冬は温暖になる傾向がある。しかし、潮風や寒風が直接あたるので葉を痛める事も多い。




指宿市 2018.2.27

ハイビスカスはでは越冬できるが、耐寒性はブーゲンビリアやジャカランタよりも低い事が今回の視察で明らかになった。寒風や周囲の環境によって影響されすく、写真でも、分かるが左側は葉が多く落葉している。



指宿市 2018.3.1
ポインセチアはが日南海岸で屋外越冬した株が見られるが、指宿でも露地植えできる事が分かった。この時期でも葉は多く落葉しながらも、赤く色づいている事に驚いた。しかし、宮崎でも時の寒波によっては痛む事もあるので、植栽する場合は軒下が向いている。



指宿市 2018.2.28

カラテアの仲間。耐寒温度10℃以上といわれているが、鹿児島フラワーパークでは、ストロマンテ・トリオスターが屋外越冬していた。その為、本種もその仲間なので、クライメートゾーン10aでは、植栽可能なのだと思われる。



●各種植物の耐寒性比較

・パキラの耐寒性
パキラは、熱帯アメリカ原産の植物で、乾燥に強い。屋外越冬の場合は、冬期は土の表面が乾燥させる具合を保ち、耐寒性を向上させるべきである。また、今までみた屋外越冬を成功できていた地域は、熱海や宮崎市の市街地のみである。共通するのが、クライメートゾーンが9bの地域で、周囲が建物が多くヒートアイランド現象も起こりやすい環境下で成功している。今回指宿市でも発見したが、建物の壁際にあり、暖かい為に越冬ができていると思われる。


指宿市 2018.3.1

からパキラ、中央フィカス・アルテシマ、ドラセナ・コンパクタ
フィカス・アルテシマのみほぼ無傷で越冬しているのが分かる。また、寒さで枯死していると思われる株は見られ無かったので指宿市ではアルテシマは露地でも可能だろうか。9bの東京や伊豆(海沿い)でも屋外越冬できると思われる。


指宿市 2018.3.1

そのパキラの耐寒性ですが、ギリ越冬なのが分かる。
場所が寒風が当たりやすいと寒さのダメージがでる。熱海でも、露地越冬している株も見られたが、枝先を痛めながらもなんとか越冬した思われる。屋外越冬させる為には、場所を十分に考慮するべきだろう。



・ドラセナ・コンシンネの耐寒性

本種は、モーリシャスの熱帯雨林原産の植物だが耐寒温度が5℃と言われているが、指宿では屋外越冬フラワーパーク鹿児島でも見たので屋外越冬しているようだ。また、パキラと同様に乾燥に強い種類で冬期は乾燥状態を必ず保たなければない。また品種によって様々な葉色のタイプがあるが、他の植物同様に緑葉のものを選ぶとよい。

指宿市 2018.2.28

からアナナス、中央、デンドロビウム、中央ドラセナ・コンシンネ


指宿市では、幸福の木を軒下に植栽すれば
屋外越冬できる事が分かった。



・幸福の木(ドラセナ・フラングラス)の耐寒性
耐寒温度がドラセナ類の中でも低い幸福の木は沖縄などクライメートゾーンが11a以上の地域でないと越冬は困難と思われた。しかし、指宿市で視察を行った時期が2月にも関わらず、屋外でさほどダメージが少ない状態で越冬している株が見られた。


ドラセナ・フラグランス(幸福の木)軒下でない屋外栽培の株なので、葉先が痛んでいる。
指宿市 2018.2.27



ドラセナ・フラングラス(幸福の木)軒下の栽培株。ほとんど寒さのダメージがでていない。
指宿市 2018.3.1

指宿市では、サンセベリアを軒下に植栽すれば、
屋外越冬できる事が分かった。



●サンセベリアの耐寒性
 サンスベリアとティーリーフは越冬状況を確認した結果、同じくらいの耐寒性だと思われる。サンセベリアとティーリーフは、両種とも、よほど条件のよい場所に植栽しないと、葉先が寒さのダメージがでてしまうようだ。また、軒下に植栽されたサンセベリアも確認したところ、ほとんど無傷で越冬していた。


指宿市 2018.3.1

ティーリーフ サンセベリア 軒下ではないが、建物際なので乾燥しやすく好環境。



サンセベリア 軒下でない屋外で栽培されている株。葉先が傷んでいる。
指宿市 2018.2.28



ティーリーフ こちらも、軒下でない屋外で栽培されているので、葉先が傷んでいる。 
フラワーパーク鹿児島 2018.2.28



その他見た屋外越冬の植物。(指宿)
軒下ではエバーフレッシュ、ドラセナ・レフレクサ、
庭木の下草でシンゴニウム(ホワイトシルバーの葉色の品種)、ポトス・ライム、いずれも霜の当たりにくい場所で見られた。

東京都心(23区)でもサンスベリアが屋外で元気に越冬していた。
場所は軒下である。



サンスベリア・サムライドワーフ 2016.3.4


2016.3.4

都心では海沿い(千代田区、江戸川区、江東区)周辺が特に温暖で氷点下にならない年もある。  その為、ふだん越冬できないような植物が外で越冬した例が多くある。
・他の植物園芸家から、店前のアレカヤシ4鉢はいつも屋外越冬している事。
・ウンベラータやアルテシア、幸福の木もレストランの屋外などで越冬したと聞いた。


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