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2017 12/12の拝観報告(顔見世興行2017 ロームシアター京都)


写真は、ロームシアター京都のまねき

日程順であればもっと後なのですが、「話の内容の賞味期限」があるので、本日掲載します(笑)。

火曜日です。
14:00から休みを取って、車で岡崎へ。
15:00頃にロームシアター京都に到着。
この日は顔見世興行 夜の部です。
今年は南座が耐震工事で休館中のため、ロームシアター京都での開催となりました。

昼の部が15:00過ぎに終わり、館内清掃後の15:30に開場です。



写真は、会場のメインホール

メインホールを使用するので、写真のように今回は花道が短めです(笑)。
緞帳のように、今年は八代目中村芝翫さんと御子息3人(橋之助さん、福之助さん、歌之助さん)の襲名披露公演です。
席は1階中央のブロックの前から6列目。
近いです。
ここから緞帳を撮影したら、入り切らなかったです(笑)。

さて16:00、開演です。

最初は二月堂です。
高僧になった良弁(中村鴈次郎)が、幼い時に別れ別れになった母(坂田藤十郎)と涙の再会をするという感動系の話です。
そもそも中村鴈次郎が坂田藤十郎さんと扇千景さんの長男ですので、演じているのも親子です。
ただし父ですが(笑)。

もう85歳ですが、さすがに坂田藤十郎さんの芸はいいですね。
藤十郎さんが夜の部しか出演されないので、今回は夜の部にしたのもあったぐらいです。

16:45に終了。
ここで表にお弁当を引き取りにいきました。
お弁当については後述です(笑)。

2つ目は16:55~俄獅子。
踊り中心の演目です。
芸者役で、中村時蔵さんと片岡孝太郎さん(仁左衛門さんの長男)。
鳶頭として橋之助さん、福之助さん、歌之助さんの御子息3人が出演。
孝太郎さんももちろんですが、時蔵さんの舞のあでやかさはもう見入ってしまいました。
きっと普段から体幹を鍛えたり、弛まぬ努力をされているのでしょう。

17:15に終了し、ここで30分の食事休憩です。



写真は、菱岩のお弁当 4320円

やはりお弁当といえば、菱岩さんです。
個人的には京都のお弁当で1番美味しいと思っています。
3,000円からありますが、こちらのお弁当は見た目以上にお腹が膨れます。
今回は4,000円のですが、量的にはこれで十分でしたし、味はね・・・もう言うまでもありません。
味の濃さも、薄さも、ちょうどいい上品さ。
煮物の固さも、硬すぎず、やわらか過ぎず。
そうですね、こちらのお弁当はなんでも「ちょうどいい」んですね。
やはり最強です(笑)。

休憩後17:45~は、本日のメイン
文七元結です。
左官の長兵衛(中村芝翫)は、働きもしないで酒と博打の毎日。
当然家計傾き、年越しもキビシイ始末で、妻のお兼(中村扇雀)とは毎日喧嘩。
それを見かねた1人娘のお久(中村壱太郎)は、自ら遊郭に赴き、自分を身売りしたお金を両親に渡して欲しいと頼みます。
その孝行心に感動した遊郭の女房お駒(中村魁春)は、3月までお久を小間使いとして預かる代わりに当座をしのぐ50両を貸してやることにします。

当座をしのぐ50両を手にして家路を急ぐ長兵衛ですが、途中で川に飛び込み死のうとする若者に出会います。
これが文七(中村七之助)です。
訳を聞くと、文七は店の手代で、この日は50両を集金に行った。
その帰りにスリにあい、50両を失った。
これでは主人に合わせる顔がないから、死のうとしていると。
かわいそうに思った長兵衛は、虎の子の自分の50両をあげてしまうのです。

手ぶらで帰宅した長兵衛は、また妻と大喧嘩。
前科のある長兵衛の話を全く信じず、また博打で50両使ったと思い込んでいるからです。
しかしそこに文七と主人の清兵衛(中村梅玉)がやってきます。
実は文七は50両をスリにあったのではなく、先方に忘れてきただけで、50両が戻ってきたとのことでした。
なので長兵衛にも50両が戻り、お礼に見受けまでしてくれたお久を鳶頭の伊兵衛(片岡仁左衛門)が連れ戻します。
そこでもう店を持って独立する文七とお久が婚約して、めでたしめでたしという、笑いと感動のお話です。
最後には劇中口上もありました。

同世代で共演も多いという芝翫さんと扇雀さんの夫婦喧嘩は、もう爆笑です。
息もピッタリ。
遊郭で身受けの申し出を聞き、反省する長兵衛に、猶予を与えるお駒のシーンも人情味があってよかったです。
中村七之助の文七は、泣き言を言っては、開き直り「まあいいんです、私が死ねば済むことですから」と川に向かっていくのは笑えましたし、それを必死で止め、最後は我が身を切って助ける長兵衛の優しさが沁みます。

僕の大好きな片岡仁左衛門さんは、今回は最後に少ししか出演されていませんが、やっぱり立ち姿だけでもカッコいい。
あんなにカッコいい73歳って、スゴイですね。
約1時間半で終了。

10分の休憩の後、19:30~最後の演目。
大江山酒呑童子です。
源頼光(中村七之助)、平井保昌(中村橋之助)ら主従が素性を隠し大江山に行き、酒呑童子(中村勘九郎)と酒宴を行います。
やがて眠った酒呑童子。
そこに酒呑童子にさらわれた娘3人(中村壱太郎、中村福之助、中村歌之助)が戻ってきて、源頼光ら主従を酒呑童子の寝所に案内し、鬼の形相の酒呑童子を討ち取る、ストーリーと踊り半々の演目です。
中村勘九郎、七之助のお母さんが、芝翫さんのお姉さんですので、橋之助さん3兄弟とはいとこ同士ですね。
若手主体の今後の歌舞伎界を担う面々の演目、楽しかったです。
20:25に終演し、帰宅しました。

さて今回気になった方がお1人おられました。
それは文七元結で遊郭の女房お駒の娘役と大江山酒呑童子で卜部季武役をされた中村鶴松さんです。
調べてみると現在22歳で早大に在籍中。
一般家庭から中村屋のお弟子さんになっておられます。
何が気になったって、お顔立ちがきれい(笑)。
それだけで目立ってましたね。
これからも精進されて、いい歌舞伎役者さんになって頂きたいです。

あ~~あっ。
また歌舞伎を観に行きたいです(笑)。

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