奇跡への絆

図師ひろき

ほろ苦い3000円

2015年03月03日 22時51分47秒 | Weblog

 小学生の時は、おこづかい制でした。


 さすがに金額はさすがに忘れてしまいましたが、1週間で200~300円だったような気がします。


 当時は、アイスクリームは30円のダブルソーダがあったり、パンも30円の焼きりんごパンがあり、ほとんどのアイスクリームやパン、お菓子は50円で買えていました。


 学校近くの駄菓子屋には10円でひけるくじがいろいろあったので、100円も使えば十分なおやつを手に入れることができていました。


 私はそのおこづかいを使い切ることなく、少しずつ貯めて1000円…2000円…3000円と貯まると、嬉しくなって母に報告していました。


 そんなある日、友達と秘密基地を作って、自分たちの大切なものを持ち寄って隠しておくことにしました…


 お金も持ち寄って隠していました…


 ところがその秘密基地に泥棒が入り、おもちゃからプラモデルからお金まで盗られてしましました…


 「この基地を知っているのは、俺たちだけなんだから、犯人はこの中にいるはずだ!」


 リーダー格の友達が、泥棒探しを始めました。


 秘密基地と言っても、誰もが通りうる草むらだったので、泥棒は友達の中にいるとは限りませんでしたが、あまりにも執拗に責め立てるので


 「もういいが!また新しい基地を作ろうよ!」


 と私が口を挟んだとたん、矛先は私に向けられました


 「犯人はお前じゃないとか!」


 「絶対ちがう!」


 と、はむかうと


 「絶対お前だ!絶対お前だ!弁償しろ!弁償しろ!」


 が始まりました。


 「うるせえが!分かった、俺が弁償しちゃる!」


 もちろん納得していませんでしたが、ガチャガチャ言われるのがわずらわしく、タンカを切ってしまいました。


 少しずつ貯めて、やっと貯まった3000円をそのリーダー格に私は、そのグループから離れて行きました。


 後日、母に秘密基地での出来事を素直に話すと…


 「あんたが悪いっちゃないやろ!人にやるくらいなら、もうおこづかいはやらん!」


 と、それ以来おこづかいはもらえなくなりました。


 小学生の時のほろ苦い思い出です…