ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

工楽松右衛門物語(73):天下の益なることを

2013-10-08 08:45:16 | 工楽松右衛門

 

 天下の益なることを計る<o:p></o:p>

 

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 江戸時代の農学者・大蔵永常(おおくらながつね)が『農具便利論』で、松右衛門のことば
)を引用している。<o:p></o:p>

 

・・・・・<o:p></o:p>

 

「人として天下の益ならん事を計(はから)ず、碌々(ろくろく)として一生を過さんは禽獣にもおとるべし。<o:p></o:p>

 

凡(およそ)其利を窮(きわむる)るに、などか発明せざらん事のあるべきやはと。<o:p></o:p>

 

金銭を費し工夫せられし事少なからず」<o:p></o:p>

 

・・・・・<o:p></o:p>

 

この言葉にふれて、司馬遼太郎氏は次のように述べている。<o:p></o:p>

 

この言葉は、江戸中期以後、商人の一部に芽生えはじめた公共思想を考える上でおもしろい。<o:p></o:p>

 

この種の公共思想は、主君への忠誠心という絶対的なものが精神を拘束している諸藩の藩士層からは、容易に出なかった。<o:p></o:p>

 

「人として天下に益することを考えずに、為すことなしに一生をすごすのは禽獣よりも劣る」 という松右衛門のことばは、まことに激しい思想で、この理屈を一歩押しすすめれば、俸禄階級の武士のほとんどが禽獣より劣るということになる。<o:p></o:p>

 

江戸期は、武士の世というが松右衛門のような自分と社会という明快な倫理感覚を持つ者があらわれている以上、町人の世ともいえるかもしれない。<o:p></o:p>

 

 松右衛門の発明<o:p></o:p>

 

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 松右衛門は、エトロフ、箱館、そして高砂湊の修築で、彼の発明による機械をあますところなく使っている。
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『高砂市史(第五巻)・史料編近世』で「大蔵永常『農具便利論』より工楽松右衛門の湊普請などに関する発明」として、『農具便利論』を詳細に紹介しているので、詳しくはそれをご覧いただきたい。<o:p></o:p>

 

ここでは、12の発明品を紹介しておきたい。<o:p></o:p>

 

なお、松右衛門の発明の「石釣船」については、「工楽松右衛門物語(54)」の挿絵をご覧ください。<o:p></o:p>

 

*絵上:ろくろ板・ジョレン<o:p></o:p>

 

 絵下:杭打船・杭打ち<o:p></o:p>

 

*『菜の花の沖(二)』(文春文庫)<o:p></o:p>

 

 『高砂市史(第五巻)』(高砂市)参照<o:p></o:p>

 

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コメント
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