この広い世界を。

可愛い歳月。
思ったことの記録。

忘れはしないよ。

2012-12-08 00:13:57 | ひとしずく。
むかし犬を飼っていました。

白と茶色の雑種犬で、賢くておバカでとてもかわいい犬でした。


名前はボクといって、15歳まで生きました。


上手に愛情をそそぐことはできなかったけど、大好きな犬でした。



ボクは死なないとおもっていたから、ボクが死んでしまったときはびっくりして、とっても悲しくて、
大人になってから初めて声をあげて泣きました。


それから一週間ほどは、仕事からの帰りみち自転車にのりながら大泣きしたり、
ボクがいないという事実にうちのめされては、なにかっていうと泣いてばかりいました。

ボクのために知らず知らずのうちに身についていた自分の癖を発見しては、
「あ、そうかいないのか」と気づいてまた泣きました。



だけど、ある日を境にわたしはぱったり泣かなくなりました。


気づいたんです。


ボクが生きているあいだ、ボクがわたしにくれたものは悲しみでないと。


ボクがくれたものは、いつだって優しいふわふわした気持ちだったと。


だから、ボクを思い出すときは悲しい気持ちで思い出すのではなくて、
優しいやわらかな気持ちで思い出そうって。


ボクがいてわたしは幸せだったと、自分の気持ちをもってそれをボクに証明しようって。



たくさん意地悪したり叩いたりもしてしまったから後悔も懺悔もあるけれど、
それすら忘れないでいようと決めています。



ボクの命日でもなんでもないのに、
なにゆえいきなりこんなことを書いたかと申しますと、
YouTubeで音楽聴いてたら関連動画になぜかこれがくいこんできたからだ。



このわんちゃん、ボクにくりそつなの。

配色も、鼻の長さも、耳の大きさも、この態度も、富士額模様まで(笑)


それでいろいろ思いだしていたの。



今でもわたしの心を和ます。