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今年一月、新潟県柏崎市で九年間監禁されていた女性が保護された事件を受け、県警は県内の行方不明者の洗い直しを進めている。このうち、平成八年に姿を消した氷見市の女性二人=当時(19)=は依然、足取りがつかめず、事故や事件に巻き込まれた痕跡すら見つかっていない。二人の家族は「あきらめようと思っているが、もう一度会えたら…」と、かすかな希望をつないでいる。
二人は県立高校の同級生。八年五月五日夜、軽乗用車一台で氷見市から魚津市に向かったまま行方不明になった。二人のうち一人は出掛ける直前、家族に「魚津のお化け屋敷に行く」と告げている。同市には、中心部から約十キロ離れた山間地に温泉旅館跡があり、当時は「肝試しスポット」として、若者や暴走族のたまり場となっていた。
県警と氷見、魚津署は、二人が事件に巻き込まれたか、海や谷底に転落した可能性があるとみて周辺を捜索。二人が旅館跡近くまで行ったことは確認できたが、それ以後の足取りはぷっつり途絶えている。軽乗用車が県外に出た形跡はなく、車はいまだに見つかっていない。翌年三月には二人の写真や特徴を掲載した「たずね人」のポスターをつくり、情報提供を求めた。