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かつてのMBA(経営修士)学びレポート

「脱ゆとり・生きる力の教育」の次に必要なこと

2010-10-01 23:31:01 | 大学教育・学び
新しい学習指導要領に基づく学校教育が小学校で来年度から、
中学校で2012年度から全面実施され、高等学校では2013年度
から学年進行で実施されます。
新しい学習指導要領は、1つは「脱ゆとり」をかかげ、
授業時間数が増加されます。
背景にOECDが実施する国際学力アセスメントであるPISAに
おいて、日本の生徒の成績が低下していることがあります。
もう1つは、「生きる力」の育成にあります。
「生きる力」とは、文部科学省によると、
1.基礎的な知識・技能を習得し、それらを活用して、自ら考え、
判断し、表現することにより、さまざまな問題に積極的に対応し、
解決する力
2.自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や
感動する心などの豊かな人間性
3.たくましく生きるための健康や体力
とされています。

この「生きる力」を育む教育課程改訂の背景として、今後、必要な
学力として、知識を効率よく習得し、再生、反復する能力だけでなく、
新しい価値を創造する能力が求められる時代になっていることも示して
います。
ただ、この「理念」が具体的な指導要領に落とし込まれているかに
ついては、疑問が残りますが・・。

それはさておき、これら教育課程改訂の方向性は、間違ってはいない
と思います。
しかし、この改訂方針だけで果たして良いのか?というと必ずしもそ
うではないのではないでしょうか。

次にくる課題とは何か?

「多様性」を伸ばす教育ではないかと考えます。
一人ひとりがもつ能力、価値観、志向性の多様性を認めて、それを伸
ばしていくこと。
そのためには、「教育構造」、「教育システム」の転換が必要だと考
えます。
「多様性」ももった人がいる集団はどうなのかというと、「多様性」
がぶつかり合うことで生まれてくる「創造性」や「オリジナリティ」
があるだろうと思います。
日本はすでに成熟社会に入ったと言われています。かつては世界の
工場と言われ、正しく効率的に物を作る強さがありましたが、
すでに新興国にその地位を譲っています。
日本人がこれからの世界で「生きる力」を獲得していくためには、
「創造力」や「オリジナリティ」が必要ではないか。
ところが、日本では、教育の目的は勉強の出来る子どもを育てること
に焦点が当てられすぎているのではないでしょうか。
テストの点数が良いことです。
テストの点数を上げるために、問題を解くために必要な知識を効率
よく覚え、それを上手に使うことです。
問題はすでに与えられていますので、いかに正しい答えを効率よく
見つけ出すか、です。
しかし、このようなテストの点数が高い子を育てる教育だけでは、
創造性やオリジナリティはなかなか伸ばせないのだと思います。

では、「多様性」を伸ばす教育システムを作るためには、何を変え
ればよいのか?
これについては、改めて、書いてみたいと思います。

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