1か月間にわたるUTMFの振り返りも終え、一息。
(これだけ記録写真を撮るなら、まじめに走れ! とか 本番を下見にするのか! とか Go Pro にしろよ!! とか お叱りの声はあると思いますが・・・(笑))
56歳、男性、中肉中背、トレラン歴 8年
会社勤め人 現在の通勤時間 往復4時間
フルマラソン 3時間30分前後の走力
休日の休みは走ったり、野山をほっつき歩て、終わってしまうことが多い、普通のおじさん。
2018年 UTMF への3か月半の準備
ランニング 580.8km(フルマラソン含む)
自転車 279.7km
山登り 16.1km
山スキー 53.5km
トレラン 195.9km
累積標高 D+23467.8m
2018年 UTMFの記録
2018 UTMF おっさんは100mileにどう挑んだか! 移動、受付
2018 UTMF おっさんは100mileにどう挑んだか! startーA2 天子山地脱出!
2018 UTMF おっさんは100mileにどう挑んだか! A2ーA4 本栖湖で夜明けを迎え・・
2018 UTMF おっさんは100mileにどう挑んだか! A4ーA5 このグタグタ状態、復活できるのか!!(1)
2018 UTMF おっさんは100mileにどう挑んだか! A5ーA6 このグタグタ状態、復活できるのか!!(2)
2018 UTMF おっさんは100mileにどう挑んだか! A6ーA7 大平山ー石割山1回目 おっさんは復活したのか!?
2018 UTMF おっさんは100mileにどう挑んだか! A7ーA9 石割山2回目ー杓子山脱出 さ、寒い~~!
2018 UTMF おっさんは100mileにどう挑んだか! A9ーFinish ラストの河口湖大橋、走って渡れるのか!
記録 41:48:23
・・・で、山をつないで100マイルを登って、下って、走るって、何だったのかしら・・と纏めながら考えていた。
思いつくままに・・・
・己の限界を試したい・・・あまりない
マラソンの川内選手のようにフィニッシュ後、倒れなかったので、全力出したのか?と考えれば当然そうではない。
この歳で心拍数の限界試したら、「死」と隣り合わせなので心のリミッターが上回るのは仕方がないと思ってます。
それよりも、どこまで遠くに進めるかの想いのほうが圧倒的強い。(年齢的に速さを追えないのもあるが・・)
・トレイルランニングというカルチャーに身を置いて想い共有したい・・・???
正直、トレイルランニングというカルチャーがよくわからない。
自分のトレラン歴は、どこにでもいるハイキング好きのおじさんが山スキーのオフシーズンの体力作りに手づくり感満載の京都の東山36峰マウンテンマラソン、大阪府チャレンジ登山大会でトレランを始めて、鯖街道ウルトラマラソンで日常ではありえない距離を動くことに面白味を覚えて100km前後のレース参加を続けてきたというもので、感覚は未だにお山の縦走、ハイキングの延長。
トレランの大会は山の中での分岐、危険個所の要所で誘導してくれるボランティアの辛抱強さ、エイドで食料、水を潤沢に供給してもらえるボランティアの友愛体制がなければ成り立たない。
私の違和感は運営側に回ったことがないことからきているのかもしれない。
一人で山の中をトレランで動き続けられるのはコンビニや自販機がなければ沢の水が飲める前提で40kmが限界だと思っている。
ボランティア体制があって70kmとか100kmとか160kmの距離を移動できるので、レース中は辛いのは辛いのだが、ボランティアに支えられた辛さなので、山屋の猛者のおじさん達からすれば、私のようなレベルは甘ちゃんである。(トップ選手や100マイルを20時間台で走る人は自らを極限まで鍛え、さっさと進むので決して甘ちゃんではない。)
・非日常に身を置きたい・・・これは絶対ある。
ここではない何処か へ、ハイキング、登山に無いスピードで自分の脚でどんどん移動できる。
移動のたびに風景がどんどん変わり、緑のトンネル、紅葉のトンネルを抜ける度に四季折々で現れる色彩がスピード感をもってどんどん変わる。
東海自然歩道を8日間かかって味わえる距離を2日で体験できる。それも人力で・・
トレーニングを積んだ見返りはプライスレスに大きいと思う。
・誰かに自慢したい・・・あるのはある(笑)
ただし、非日常過ぎて、一般の日常では浮いていしまうのが実情では。
「死ぬ思いして160kmお山を走りました!」
「え、160km、山を走る? 何それ?!」
・・ここで大抵会話が続かない・・
「昨日の雨の中、何とか42.195km完走しました。」
「え、すごい。あの雨の中、寒かったでしょう!実は私の嫁さんも走っているんで、今度ご一緒に・・」
・・共感されなければ自慢にならない・・(笑)
・ムーブメントとしてのトレラン・・・トレランは登山か? ランニングか?
私が始めたのは8年前。当時はおんたけ100kmが始まったころで鏑木さんがUTMBで4位になって、NHK露出で認知度が上がってきたころ。
まだ長距離レースはあまり選択枝がなかった。
その後、各地でレースが林立。有力レースは早くエントリーしないとすぐに締め切り状態。フルマラソンと似たような状況になりつつある。
京都の東山トレイル、六甲の縦走路は多くのトレイルランナーが練習で走っているが、滋賀の田舎の裏山で練習している分にはハイカーが圧倒的に少なく、(つまりアクセス不便 (笑))ランナーとハイカーが物理的、精神的に衝突するケースは少ない・・
私はハイカー上がりなのでランナーとハイカーは対等など絶対あり得ないと思っている。
斜面の上から位置エネルギー+運動エネルギーで接近してくる50kg~60kgの物体に重力に逆らって動いている50kg~60kgの生身は勝てるはずがない。
反射神経が落ちている中高年ハイカーは咄嗟にかわせない。体にハンディがある人も必死に登っている。老人も子供も一所懸命登っている。
ランナーはハイカーを見たら、歩く。これしか悲劇を避ける方法は無い。
基本ルールはトレランもハイキングも登山も同じ。登り優先。
2時間で得る達成感も、じっくり歩いて6時間かけて得る達成感も、それぞれの体力、目的に応じて等価。
保守的ですが私はトレランはやはり高速縦走登山のカテゴリーだと思います。
で、100マイルを完走して何が言いたいのかというと、「トレランは山々をより早くより遠くに移動する一つの手段」、という思いをUTMFでいっそう強くした、ということでした。
レースはその総合力自慢大会、お祭り、と自分は定義します。レースありきはちょっと違うな・・・(そもそも速くも走れませんが(笑)