健康楽園。

健康に関する情報・提案を主にする。

背教者ユリアヌス。

2015-09-27 | 読んでみた。finding.
「回廊にて」「夏の砦」「安土往還記」「嵯峨野名月記」いずれも高校、大学時代の愛読書。
辻邦生さんの大ファンでした。
この単行本も昭和47年10月30日に発刊された初版本。
ずーっと、読めないで本棚に置いたままになっていた。
辻さんが、いわゆる洋物、ローマ時代を描いているのに違和感を感じていたこともあります。
文庫本になると3巻にもなる長編。
なかなか手が出せなかったのが本音です。
読み終わって、やはり辻さんが選択した辻さんにふさわしいテーマ、主人公でした。
コンスタンティヌス大帝の弟、ユリウス、コンスタンティヌスの三男。
大ローマ帝国が、内部から腐敗してきた時代。
皇帝として、古代ギリシャ、古代ローマの、精神を再び現ローマに呼び戻し、復活させようとかずかすの税対策を含め改革を目指す。
志半ばで、ペルシャ帝国との戦いに破れ戦死。
32歳だった。
その精神、志の高さ、純粋さが辻邦生さんの文章で見事に蘇りました。
コメント
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