健康楽園。

健康に関する情報・提案を主にする。

過剰反応。

2006-03-15 | P&E
昨年6月、弱毒性(H5N2)の鳥インフルエンザが発生した茨城県では、これまでにウイルスや抗体の見つかった採卵用鶏330万羽が焼却されました。処分費用に42億円も費やしています。
フランスにも広がり、WHOに報告されている各国の確定症例や死亡例でリスク度高い方は、H5N1(高病原性致死的鳥インフルエンザウイルス)なのです。
生活者の安全を確保するために弱毒性であっても、感染源を断つことは必要です。しかし、今年に入って、茨城県東部の密閉鶏舎8農場にいる250万羽の鳥については、徹底した検査でもウイルスは発見されず安全が確認されていました。
だが現在、1日2万羽を袋に詰めて焼却処分が始まっています。この作業は延々と2ヶ月も続きます。当然ながら採卵を終えた鶏が廃鶏になれば順次食用に出荷されていきます。
今回の事件で、引き取る鶏肉加工業者がいなくなってしまったからです。「引き受けたら世間から何を言われるか不安」だからだそうですし、出荷先である食品会社も「消費者は神経質だから」とリスクの無い鶏肉でも引き受けに二の足を踏んでいる状態です。
不思議なのは、この対象となっている250万羽は、日々焼却されていますが、ずーーーと今でも、産み続けている卵はスーパーなどに出荷されて、ちゃんと食べられていることです。
食肉加工業者では、仕事量が減ったので130人いた従業員のうち30人を解雇しなければならない事態にも発展していってしまいました。
何故?食べても何ら問題の無い鶏を8億円という貴重な税金まで費やして燃やさなければならないか?真剣に考えるべき問題だと思います。
マスコミはしっかりと、この問題を、詳細まで正しい情報を大きく伝える責任があると思います。
政府も、しっかりと広報すべきです。シラク大統領は国際農業見本市で「家禽や卵の消費に危険は無い」と宣言しました。かって、カイワレ大根を、根拠が薄いのに犯人扱いした日本の政府では信頼が薄いのかもしれません。
だけど、一本の矢がカモに刺さっただけで、その命を救おうという運動が起きるのに、何故に安全で、我々のためにひたすら卵を産み続けてくれた250万羽を焼却してしまわなくてはならないのか?やりきれない思いだけが残ります。悲し過ぎです。殺して終りじゃないでしょうに!!!
コメント
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