愉快的生活~上海~

2009年4月から始まった上海生活の中での新たな出会いや発見、中国語の勉強法など。

安徽黄山CHA見聞録 ~2013May~

2013-05-08 18:34:52 | 中国茶レッスン
今月のお茶レッスン

中国10大茶種のうちの4種類の産地として、有名な安徽省から、3種類のお茶を品茶してきました

まず、始めのお茶は、「太平猴魁(たいへいこうかい)」。
安徽省黄山市太平県で作られる、いわゆる「芽茶」。「芽」とはいっても、とっても大きいんですの。茶葉の品種は大柿葉種という品種の茶葉です。
シーズンは、穀雨前から立夏のころまでだそう。

以前は、お茶の加工はごくごく素朴なものだったのが、緑茶=贈答用というイメージがあるのか、龍井茶のように、葉っぱの形を揃えて乾燥させて「見栄え」整えて市場にだすようになり、茶葉の価格が一気に10倍になったんだとか。
でも、作り手の方いわく、見た目が綺麗すぎるのは、加工の過程で旨みがかなり絞りだされてて、美味しくないんだそうです それよりも、ちょっと野性味あるくらいの加工状態のほうが旨みが残ってるので、生産者たちはそっちを飲むんだとか。
どうなんそれ?って感じですよねー。
もちろん、今回私たちが品茶したのは、後者のほう
緑茶の一種だけれど、いわゆる龍井茶よりも、もう少し香りがあるような感じです。


本当に茶葉が大きい~


2番目のお茶は、同じく黄山市にある休寧県で作られた『松蘿茶』
黄山の南山麓にある休寧県の松蘿山で作られる緑茶です。
この休寧県は、古くは唐時代よりお茶の産地として知られていて、明の時代で特に有名になったんだとか。 また、この場所はお茶をめぐる世界史を教えてくれる場所でもあります。

当時、イギリス国内ではお茶が新しい嗜好品として人気を博していて、イギリスは中国からお茶を大量に輸入していました。
お茶はまだ中国でしか作られておらず、中国のお茶の販売は独占市場、いわゆる貿易不均衡が常態化し、イギリスは頭を悩ませていたそうです。
そこで、イギリスは東インド会社からプラントハンター(いまでいう産業スパイ)を茶の産地に派遣し、茶の製法などを盗み取って、イギリスの植民地であったインドでの茶の栽培を計画 結果的にはこの計画は失敗に終わり、ターゲットを福建省・武夷山に移して新たな計画が実行されることになったんだとか。
そうして、イギリスは茶の製法を盗み出し、自力でインドでの茶の栽培に成功させていったのね。こうしてお茶の歴史背景を知るのも、とっても興味深いですね~。

こちらがその松蘿茶ですが、茶葉自体を撮ることを忘れてました
烏龍茶のような発酵茶のように巻いた茶葉でした。緑茶の中では珍しい?


もう1つの今月のお茶は有名な祁門紅茶(キーマン)
世界3大紅茶(ダージリン・ウバ・キーマン)の1つですね。
元々は、武夷山で作られていた紅茶を、当時の安徽省の役人が地元の祁門に持ちこんだのが始まりだと言われています。
とっても香り高い祁門紅茶でした
(写真を撮るのを完全に忘れてました・・・)

今月の点心は、こちら。
緑豆の入った、緑茶の茶がゆ お茶の風味が優しくて美味


スイーツは、パイナップルのスイーツ 甘い甘いパイナップルの下にはココナッツゼリーと黒糖ゼリー 


今月も楽しいお茶レッスンをありがとうございました

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