ケセランパサラン読書記 ー私の本棚ー

◆旅話し3回目『フランダースの犬』なにやらかにやら etc.

 
ネロが憧れて憧れ続けたルーベンスの絵と、ネロとパトラッュが、昇天した聖母マリア教会。(アントウェルペン)


 
                   (アントウエルペン中央駅)
そうそう、アントウェルペンの駅は、床も階段も大理石で、とても立派だった。
まるで美術館みたいです。

なにかのCMで、女優の夏菜がヴァイオリン弾いていた駅、あれは、ブタペストケルティ駅らしいけれど、やっぱりあれぐらい、美しいと、思わず立ち止まるね。(一時、シリアからの難民で溢れかえった駅です。)
高倉健の『駅』は、どうにも、哀しすぎ……。

ところで、『フランダースの犬』だけど、結末は、あれ? これって、なに? え、えっー、死んじゃうの-!って思いませんでしたか。
キリスト教的には、天国では幸福になるって図式、ありなんですね。
日本の風土及び宗教的感覚というか、まっ、有り体に言えば、日本の子ども目線で言えば、このエンディング、無念の涙、涙、だよね。
子ども心に、どうにも、納得がいかなかった記憶が、かなりのトラウマになりましたよ。
人の心って、幸福とか喜びって、マックスがなくても問題ないんだけど、悲しみとか、希望が見出さないありようって、特に子どもにとって、許容量がそんな、大きくないと思うんだよね。
情操教育っていうのは、悲しいってことや、無常観を、教え込むことじゃないからね、って私は断言して思う訳です。

と言うようなわけで、昨夜の晩ご飯の時、なんで、こんな話題になったのか、すっかり忘れたけれど、連れ合いがなぜか話しに乗って来て、子どもの時、とても心が滅入るので嫌いだった物語は『母を訪ねて三千里』だったと言った。

ハイハイ、それって、よく解ると、私。
私が嫌いなのは『フランダースの犬』だけどさと言い、私も調子がupしてきて、にわかにズズンと脳裡を過ぎったのが『絵本 地獄』。あれはなに? 子どもを脅して言うことを聞かせようって魂胆が嫌だね。それから、今、大評判の『ママがおばけになっちゃった』って、これ許せないわ。もうまったく、自己満足陶酔ママ観じゃないの? さらにさー、もうだいぶ前だけど『1〇〇万回生きた猫』、これって、猫だって犬だって、人間だって、1〇〇万回も間違いなく輪廻転生できるんなら、一回こっきりの人生なんて、頑張る意味なんてあるのー?
と、悪口雑言三昧の、なんとも楽しく仲良く、夫婦が語らううちに、夜も更けたのでありました。

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